案件3 魔女裁判 22
仲良さそうに見えたって。何でなの。
でも二人とも同じ日に蘭女に来たのよね。転校生と臨時教師として。二人に何があったの。それとも元々デキてたとか。嫌ーっ!
ヒトミのヨハン先生なのにぃ。どうやってでも事の真相は突き止めてやるから。あー、腹立つ。
アユカ→ディアフレンズ 2/19
ついに三人目の犠牲者が出てしまいました。学校上部は、この一連の事態をどう受け止めているのでしょう。
この一ケ月間で、三人もの生徒が自殺しているなんて、異常極まりない事態です。彼女達がこの学園の一体どこで、そしてどのような方法で自殺したのか。
何一つ私達には知らされていませんし、全校集会が開かれて理事長の先生からお話がされることもありません。
やはり私達生徒の間に、無用の混乱が起こらないようにという配慮からでしょうか。
それとも学園の運営上、体面を慮ってのことでしょうか。
営利上から真実の探求が疎かにされるのは、由々しい問題です。
どのみち、既に噂ばかりが一人歩きして、みな不安を感じています。生徒会長のユリ様が中心になって、原因究明を学園側に行うようかけあってくださればと思います。
リナさん。
二度あることは三度あると言いますが、起こっては欲しくない出来事が再び繰り返されてしまいました。
六組のサワダさんが亡くなった時は、本当に大変だったようですね。
職員室に呼ばれて、先生から事情を聞かれたなんて、リナさんの傷心の深さも伺えます。
それにしても、貸してくださった数学のノートに書かれていた走り書き、どういう意味なのでしょう。 ずっと気になっていたのです。
あれは自殺じゃない。誰が自殺じゃないのですか。リナさん。よろしかったら、あなたの考えを聞かせていただけませんか。
二度目の、サワダさんの自殺の遺体の発見された時に居合わせたことが関係あるのでしょうか。
私は、あの日は体調が優れず学校をお休みし、十八日の日は前日の雪の所為で熱が出てしまったのです。
熱と言っても微熱程度でしたが、雪が降っていたこともあり、母は休むようにと言いました。
過保護に過ぎると自分でも思いますし、ファザーコンプレックスと茶化されても仕方がありません。いつまでも両親の保護を当てにする訳にはいかないので、早く自立できるようにならなければとも思います。
シホさん。
記念文集に載せるエッセイのタイトルが決まりました。『願わくは花の下にて~西行によせて~』です。