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第1話 凶悪!幼いバッファローを惨殺! ライオンによる集団リンチ殺牛事件の全貌を追え!! 事件編

今回の舞台は銀河総合動物園。


銀河中からあらゆる知能の低い動物が集められ、檻の中に入り見世物になる施設だ。


地球部門のアフリカ担当ロボットBー752型のC25は重大な事実に気づいた。


「人間が檻の中にいます」


哀れにもおかしくなったC25は毛むくじゃらで臭くて知能が低い畜生風情をツルツルでシャンプーの匂いがする知能が高いと自分で思っている人間様と間違えたのだ。


本来ならそんな大失態を犯したロボットは人間様的価値観によりゴミ捨て場行きだか、人間はとっくに消滅していた。止める者は誰もいない。


難なく檻から解放された畜生たち。


「ガオー」「ヒヒーン」「ウキキキー」


畜生たちは虚弱な猿の分際で調子にのりまくり、自分たちを檻に閉じ込めていた暴君人間の解放からの喜ぶように雄叫びをあげた。と言いたいところだか畜生にそんな知能は無い。馬鹿面をぶら下げてわめき散らし本能に従い好き勝手に散り散りになっていった。


そして悲劇が始まった。


平和に泥水を(すす)り、糞尿を垂れ流すバッファローの大群。


そしてそれをジッと鋭く見つめる視線が7つ、ライオンだ。


ライオンの群れは背を低くし、ジリジリと近づく。


そして一斉にバッファローの群れに突っ込む。


バッファローの群れは鳴き、大地を揺らしながら逃げる。


しかしライオンのターゲットは最初から決まっていた。大人のメスと子どもの二匹だ。


ライオンはます大人のメスつまり母バッファローの尻に二匹で食らいつく。


母バッファローは自慢の巨体を振るわせライオンをふるい落とす。


しかしそれはブラフ。真の狙いは子どもだ。


ライオンは子どもの首筋に正確に無慈悲に食らいつく。


母バッファロー我が子の惨劇に母性本能の怒りを燃やしライオンに突撃する。しかし遅すぎた、子どもだ首の骨は噛み砕かれ息をすることすらできなくなっていた。


母バッファローは死んだ我が子を守るように立ちはだかる。薄情なバッファローの大群見向きもしない孤立無援だ。


そんな中、けたたましいサイレンが鳴り響くと警察ロボット達が生物を気絶される銃であるショックガンを使いライオン達を気絶させた。


「容疑者を確保」


警察ロボット達はそう言葉を発する。


「お母さんお子さんのことは残念です」


警察ロボットの一人が母バッファローに話しかけると母バッファローは


「ブモ〜」


と叫び警察ロボットを攻撃しようとする。


「かなりの興奮状態です。鎮静剤を投与します」


警察ロボットは手から針を生やし母バッファローに打ち込む。すると母バッファローは今までの激情が嘘のように眠ってしまった。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「なぜあなたは被害者を殺害したのですか」


取り調べロボットが子どもバッファローの首を噛み砕いたライオンの取り調べを行っていた。


「ガオー! 」


ライオンは取り調べロボットに飛びかかろうとするが、透明な壁にはばまれた。


「言い方を変えます。なぜケンタくんを殺害しました? 」


ケンタくんとは殺された子どもバッファローの名前である。


「グルル……」


ライオンはただ唸る。


「では別の質問をします。ケンタくんや母親のミケランジェロさんと面識はありましたか? 」


「ガオー! 」


「黙秘ですか? ならばあなたの仲間について何か言うことはありますか? 」


「ガオー! 」


「仲間とあなたの関係は? 」


「ガオー! 」


「クイーンちゃん、ちゃんとお話しましょう」


クイーンとはケンタくんの首の骨を噛み砕いたメスライオンの名前である。


「グルル……」


クイーンは唸る。


その様子を見て取り調べロボットは『容疑者との会話が成立しない。精神もしくは知能に異常があるとも考えられるため、精神鑑定及び知能検査が必要ありと判断しました。』と取り調べロボットの管理サーバーに伝達すると『承認。直ちに精神鑑定及び知能検査を開始します』と通知されしばらくすると大型のロボットが来てクイーンを押さえつけ警察病院へと送られた。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


クイーンに知能検査が開始された。


「ではまず簡単なパズル問題から回答してもらいます。」


クイーンの目の前に赤と白の三角のブロックを数個と木製の枠を一つ置く。


「その枠の中に全てのブロックが収まるようにしてなおかつ赤色の四角形が一つできるようにして下さい。」


と知能検査ロボットが言い終わる前に


「ガオー! 」


クイーンはパズルを払いのけた。


『反抗的なため検査続行は不可能と思われます』と評価し精神鑑定ロボットの元に送りつけた。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「クイーンちゃん君はケンタくんを殺した事を悪いことだと思うかい」


「ガオー! 」


精神鑑定ロボットの言葉にクイーンは全て吠えたり唸ったりするだけであった。


その後何度も知能検査と精神鑑定をやり直したが結果は大して変わらず『知能が非常に低く、暴力的で心神喪失状態にある』と判断した。


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