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錯覚  作者: 菅原 こうへい
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ここまでが、語り部である私が知っているこれまでの青年のお話です。あの青年は、立ち上がった後どこへ行ったのか、今頃どこで何をしているのか、それを知ることは到底かないません。ただ一つ、有力な情報があります。あの青年が通学の時に使っていた駅の駅員の話です。彼の話によりますと、「青年はいつも、人をにらむような目つきで電車を待っていた。ただ、3月も半分が過ぎたあたりのころ、青年は自販機からカフェオレを買い、何やら良いことがあったように空を見上げていた。まるで錯覚を見ているように彼は変わっていた。空には、カラスが1羽飛んでいた。」そうです。


 もしかしたら青年は、あなたの知り合いかもしれないし、そうではないのかもしれない。しかし、青年は非常に傷つきやすいです。そのことは、私のお話からも分かったことでしょう。もしあなたが、どこかで青年のような人を見かけたら、どうか、あのおじいさんのように優しい目で見守ってあげてください。これは約束ですよ。

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