物書きの苦悩
この中に出てくる人物、場所、団体名などは現実世界のそれとは関係ないです。
1 むかしむかしあるところに・・・
(こういう始まり方は飽きられる)
却下
1 我輩は物書きである、ネタはまだない・・・
(真似はいけないな)
却下
1 一人、私は待っていた・・・
(まさに今の自分自身のこと、俺はひらめきを待っている、まぁいい、続けよう)
採用
2 「どうやったら、未来に帰れるだろうか・・・」
(これは広げすぎだ、オチも思い浮かばないし)
却下
2 「少し早すぎたようね・・・」
(うんうん・・・いい調子だぞ、謎があって)
採用
3 そこにマッチ売りの少女が・・・
(いや、これは冗談)
却下
3 そこに時計を持った慌しい兎が一匹・・・
(これも冗談)
却下
3 そこに彼がやって来た・・・
(俺にとっては編集者かな)
採用
4 「先生、原稿を取りに来ました!」
(これは俺の場合)
却下
4 「よぉ、調子はどうだ?」
(何だか先が読めないけど)
採用
5 「べっべつに大丈夫よ・・・!あんたこそどうなのよ・・・!」
(これはジャンルが違うと)
却下
5 「まぁまぁだよ・・・それより、任せたいこととは何かな?」
(よし、イメージが広がる)
採用
6 「まぁ、そう急ぐなって・・・いるか?」
そう言って彼はタバコを差し出した。
7 「禁煙中なんで・・・用件は?あと、3分待ってあげる」
私は頭上の時計を指差して言った。
8 「わかったわかった・・・まったく、時間がそんなに大事か?」
彼はタバコを靴の先でもみ消した。
9 「あなたとは長い付き合いだからね、顔も見飽きたわよ」
私と彼の付き合いはかれこれ10年以上になる。
そもそも、あの事件がきっかけだった。
10 「じゃあ本題に入るが、今回も依頼だ。しかも厄介なやつが頼んできやがった。」
(そろそろ、展開とか設定を考えないとな・・・その前に、ちょっとトイレへと)
「・・・」
「・・・」
「大丈夫・・・だな・・・見られてないよ」
「まったく!へたな台本に合わせる演技も大変なのよ!」
「俺なんか兎になりかけたぜ?」
「そうなったら私は不思議の国行きね・・・しかし、これからどうする気なのかしら?」
「さぁな・・・それより、良い作戦を思いついた・・・」
「なになに・・・うん、なるほど・・・やりましょうよ!」
11 俺はトイレから出た。
(馬鹿そうな顔してるわ)
(本当だな・・・こんなのに作られてたのか)
「何か変だ・・・見られてる!?」
12 俺は周りを見回す。
「気のせいだな・・・じゃあ続きでも書くか・・・」
そこで俺は原稿が無いことに気づいた。
「窓から飛んでいってしまったかな・・・まったく」
13 気分の切り替えも兼ねて外に出ようとするが、
「ドアが開かない!?」
何らかの力でドアが開かなくなっている。
「どうなってんだ!?」
(作るのって意外と面倒だわ)
(じゃあ、遊びにでも行くか?)
(賛成!)
(結びの文句っと・・・)
14 何だ!?段々、意識が・・・からだが・・・うごかな・・・い」
やがて、この原稿も窓から飛んでいってしまうことだろうな。
今回は少し真面目になってみました。でも、内容はかなりふざけています。少し伸ばしたなとも思いました。感想待ってます。