さすがにこれは
「きゃあああああ………!ちょっ、なんで追いかけてくるんですか?!いや、ちょっと凛ちゃん!?いるんでしょ?助けて!もういいから、逆ハー終了でいいから!早く助けて!?」
全速力で私は逃げる。後ろには同じ学校の人や見知らぬサラリーマンまで道を埋めつくす程の男、男、男!!
男達から逃げている私は超絶美少女………なんかではなく、ごくごく平凡な女子高校生だ。なんで特別美人でもない私がおわれているか、というとやはりあの香水のせいだろう。
曲がり角を曲がり、赤い屋根の家に飛びこむ。そしてドアを閉め、目の前に立っている人物をキッとにらみつけた。
「ちょっと、凛ちゃん?聞いてた話と違うんだけど………?説明してもらえる?!」
言葉に怒りを込めながら、たずねる。
目の前にはへらへら顔の凛ちゃんがいる。
「あれー?おかしいな、もっと効き目弱いはずなのに……やっぱりユナのもともとの魅力が……ごふっ、ちょっ痛いって本気で殴らないでよ。肋骨折れたらどうするの~」
「どうもしない。」
「うわっひどいな~、ボクの価値をもっと重んじてよ~
それに、ちゃんと希望どうりモテモテでしょう?何が不満なのさ~」
「いやいや、確かにモテたいとは言ったけど……限度があるでしょう?!もうあれはストーカーでしょ!」
さっきの光景を思い出して身震いをする。
いくらなんでもあれは怖い。
「もう……わかったよ~もう少し効き目弱くするから~」
そう言って凛ちゃんは、奥にある実験室へと消えていった。
完成を待つ間に私は、これまでの出来事を思い出していた。