俺と不思議少女の温泉旅行
久しぶりの投稿です。
毎度毎度遅れてしまいすみません。
どぞ・・・(/・▿・)/
色々な意味で波乱のテスト期間を終えた俺たちは、その後は何事なくいつも通りの日常を迎えていた。
ただそれは・・・桜木家。つまりうちを除いての話だ。
やっぱりあの日以来、美菜は俺への無闇な会話、外出の誘い、行動を気にして生活している。
このまま行くと、完全にまずいと俺は考え、この旅行中に、なんでも知ってそうな癒菜に聞いてみることにした。
「いやー、やっと温泉街にきたわね!」
先程まで新幹線に身を任せ、朝から約半日以上かけて隣の県に着いた。
長いあいだ座っていて、凝ったのか、癒菜は大きく両手を天高く伸ばし、伸びをしながらそう言った。
「それじゃあまずは荷物置きに行きましょう」
「そうだな。このままじゃ困るしな」
俺達の宿泊先は、癒菜から街のなかでも有名なお店と聞いている。
駅からも近く、人気の温泉宿らしい。
「ここがそうなのか?」
「ええ、綺麗で落ち着く感じでしょ?」
中に入ると、建造物は基本が木で出来ていて、屋根は瓦、一回建てで、中庭やまるで時代劇にでも出てきそうな渡り廊下がある。
おまけに扉は襖で、ちょうど襖が開いてる部屋を見ると、かなり広い畳の和式の部屋になっていた。
そして俺たちが玄関で眺めていると、女将さんらしき人が、数目の同じ浴衣の格好の人とやってきて、挨拶とともに荷物を持ってくれて、部屋まで案内してくれた。
「ここってそんなたつんですか!すごいですね」
「はい、先祖の代からやっていて、この土地と家の形も、先祖代々変わってないですよ」
冬が驚くと、女将さんは笑顔で対応し、返事を返してくる。
「ちなみに失礼ながら、そんなに立っている割には、かなり綺麗すぎるきも・・・」
「幸也ってほんと失礼ね」
幸也の発言に、癒菜が突っ込んだ。
まあ、幸也らしいだろう。
「いえいえ、お気になさらず。この建物は、火事や災害に見舞われても、その時代に合わせて改装してきたので、こんなに綺麗なんです。今ではこの建物に使われている材料などは現代のものなので 、当時のものはないですね・・・ここがお客様のお部屋になります」
話も切りのいいところで止まり、ちょうど部屋についた。
そして荷物を置き、一通り説明を終えてから、女将さんたちは部屋を出て行った。
「・・・それで、まずはどうするわけ?・・・おやつにする?お風呂にする?それとも・・・・・・」
「無理やりそう言うネタぶち込んでも面白くないぞ」
俺は癒菜の露骨な謎のアピールを軽く受け流し、みんなと今後について話し合う。
「せっかくここにきたなら、まずは温泉!」
「さっそく混浴か!」
「黙ってさい!」
「はい・・・」
冬に温泉に幸也が反応し、さらに癒菜が幸也に一言言って、幸也は沈黙した。
「美奈は?どこか行きたいとことかしたいことはあるか?」
「うぇ?・・・あ、私は特にないかな~」
「そっか」
美奈はいつも通りの笑顔でそう答えた。
美奈がそういう言う距離感を取るなら、俺も今はその距離に合わせあほうがいいと、最近はこんな調子だ。
「じゃあ、私疲れたからお昼寝したーい!」
唐突に癒菜がそういいだいた。
「まあ、布団は自分たちで敷くって言ったから、それもあるかもしれないけどね」
癒菜の意見に、冬も賛成している。
「んじゃ俺は適当にそのへん見てくるわ」
幸也は立ち上がり、部屋を出ていく。
「気をつけてな」
「おう」
誰も部屋を出ていく幸也に言葉をかけないので、俺が言った。
その言葉に幸也は一言返事と頷きで返し、部屋を出て行った。
「じゃあ。美奈も寝るか?」
「うん、寝る~」
美奈も眠かったのか、小さくあくびをし、目をこすりながら簡単に敷布団を敷いてその上に横になった。
「それじゃ、俺も寝ておくか」
俺も布団を敷いて、みんなと同じように眠った。
「ちょっと、癒菜がそこ私よ、譲ってよ―――」
「いやよ。なんで私が。先にやったには私よ―――」
頭の上あたりで、何やら怪しいヒソヒソ声が聞こえ、深い眠りから意識が戻される。
よく考えたら、なんだか体の上右半分と左半分に、重みを感じる。
「・・・・・・何やってるんだ?」
「フェ?あ、いやこれは・・・」
「ま、まあ気にしないで!ささっ、もう一度寝た寝た!」
目を開けて見てみたら、俺に体半分預け、なんというか・・・。
冬は俺の右半分を抱きしめるような形で、癒菜は俺の左半分を抱きしめ、さらには胸に俺の腕を挟むという行動にまで及んでいた。
「いや気にするだろ!この状況でどう気にするなと!?」
俺はそこまで鈍い男じゃない。
こんな状況で、普通の男子高校生がおちおち寝ていられるわけがない。
「と、とにかく離れてくれ・・・」
俺は二人を離した。
「・・・・・・で?あの行為に至った訳は?」
二人を座らせ、話すことにした。
「いやー、なんていうのかしら・・・人肌恋しくなった?」
「そうそうそれ!」
癒菜の言葉に冬が相槌を打つ。
「いや、まってくれ二人共、俺には美奈がいるし、癒菜は幸也がいるだろう?」
「えー、幸也だと変な事されそうで怖いのよね」
「俺はいいのか?!」
「だって、奥手でヘタレだから」
完全に男としての威厳もくそもない状況に追い込まれた。
まるで、獲物を追いかけて行き止まりに追い込んだと思ったら、実はその獲物の縄張りで、返り討ちに遭う感じだ。
まあ実際の自然界では、なかなかそんな自体にはならないだろうし、なる前に勘つくだろうな。
「俺って、そんな見方されてたの?」
「そうね、ヘタレくん」
まだ夏の列車での事を覚えているのか・・・って待てよ、なんかデジャブを感じるぞ・・・。
「まあそんなことより、お茶飲む?」
「あ、ああ、少し喉渇いたからな」
癒菜は俺の返事を聞くと、テーブルの上に置いてある、買ってきた冷たいお茶をコップに注ぎ、俺に手渡す。
「ねえ風夜。もしかして美奈とうまくいってない?」
ふと隣にいる冬が、美奈が完璧に寝ていることを確認して、俺に聞いてきた。
「・・・なんでそう思う?」
「女の勘ってやつね」
冬はそう言うと、真面目な顔をして俺に聞きなおす。
「もしもうまくいってないなら、相談乗るよ?」
冬の申し出はとても嬉しい。
でも俺は、この件に関しては、クロとのことがあった癒菜に聞きたいと思う。
それに冬に相談に乗ったとして、来年からは冬と付き合うことになる。
こんな事話しても、後々の関係がギクシャクするだけかもしれない。
「ありがとう、でもごめん。この事は癒菜と二人で話したいんだ」
「そう、わかった、それじゃあ私は少しそのへん見てくるね」
そう言って立ち上がり、部屋を出て行った。
部屋には当然、眠る美奈に、俺と癒菜の三人しかいない。
「それで、内容は?」
「今の美奈、少し不安定な状態でさ」
「何が?・・・まあ大体は察するわ」
俺としたことが、いきなり話が飛びすぎた。
俺はあの日起きたことを、ありのまま、全て話した。
「・・・そう。そんなことがあったのね、幸也の処遇については後で考えるとして、、まずは美奈ね」
「ああ・・・」
俺は自分でも相当暗いと思うくらいのため息を吐いた。
そんなため息を見た癒菜は、俺を励ましてくれたが、イマイチ調子が出ない。
「ならいっそ、別れちゃいば?」
「・・・は?」
俺は美奈との関係修復を望んでいるのに、別れたらなんの意味もない。
「話は最後まで聞きなさい。いつも全校集会で言ってるでしょ?」
「あ、はい」
今の美奈は、完璧に生徒会長のその目をしている。
こいう時の癒菜には、俺でも逆らえない。
というか元々逆らえないのだから当たり前。
「別れて見ないとわからないけど、そうすることで美奈は、あなたを求めてくるかもよ?」
「そんなものか?」
それでなんの反応もなく、そのまま別れたままになったら、なんの意味もない気がする。
「第一、美奈のこの世でのやりたいことを尊重した結果、たまたま両思いで付き合い始めたんでしょ?ならそんな無理して恋人同士でいる必要なんてないじゃない。それに、恋人同士じゃないと、美奈の願いを叶えられない?違うでしょ?・・・家族だからこそ叶えられる願いもあるのよ?」
「・・・・・・・・・」
返す言葉もない。
美奈もきっと、このまま無理に恋人同士でいることを、たぶん望まない。
ならいっそ、取り返しのつかない自体に陥る前に、一度白紙に戻したほうがいいのか?
「癒菜、俺はどっちを選べばいいんだ?」
「そんなの、自分で決めなさいよ。・・・好きなんでしょう、美奈のこと」
「・・・ああ」
俺は、どっちを選べば誰も傷つかないで終わりを迎えられるのか、考えた。
「夕飯だー!」
達也が一人、夕飯にテンションをあげている。
「美奈は何が食べたい?」
「私はお刺身かな」
和食などから、自分の好きなものを注文し、それが部屋に運ばれて食べるシステムになっているらしい。
ややこしくなると困るので、俺と美奈は同じもの、冬と幸也や癒菜はそれぞれ別のものを注文した。
注文を終え、しばらく幸也が見てきたこの街についてとか、観光名所とかを聞きながら待った。
幸也の話もネタが尽きて、暇になりだしてきたところで、夕食が来た。
「おいしそう!」
隣にいた美奈が嬉しそうにそう言う。
テーブルには、観光物のテレビでよくみた料理が多種多彩に置かれた。
「そうだな。たくさんあってどれから食べて言いか悩むな」
「じゃあまずはお刺身!」
言ってすぐに鯛の刺身を取り、食べては美味しいと絶賛している。
美奈が本気で喜んでいるのを見るのは、久しぶりな気がする。
「二人とも喜んでくれて嬉しいわ。この旅行を考えたかいがあったってものよ」
「このお味噌汁もおいしいよ!」
美奈は幸せそうに様々な料理を楽しそうに食べている。
あまり高価なものを買うことのできないうちの家計では、初めての味が多いのだろう。
「私の頼んだ山で採れた野菜を使った料理も美味しいわよ?」
「私のかき揚げもおいしいわ、一つ食べてみる?」
冬と癒菜も、それぞれ頼んだものを食べている。
癒菜にかき揚げをおすすめされ、お言葉に甘え、一つ貰うことにした。
「うまい!という一言だけだな、この上手さは」
他に言葉が見当たらない。
というか、無理に褒めたら逆に失礼な味だ。
「そうね、文句のつけようのない味ね」
「俺の刺身少し食べるか?」
「じゃあ一切れいただきわね」
俺と癒菜はお互いに様々なものを食べていく。
「ねえ幸也、そのキノコスープ一口頂戴」
「別に構わねえよ、ほら」
冬は幸也の旬のキノコスープを貰っている。
「美奈はどれが一番美味しかった?」
「私は鯛のお刺身かな」
「じゃあ俺の食べるか?」
美奈のお皿を見ると、すでに鯛の刺身はなくなっていた。
「いいの!?」
「ああ、俺は十分食べたし、一人でこの量は後が、な」
「じゃあいただきます!」
美奈は俺の言葉に大喜びで鯛の刺身を貰い、食べている。
なんだかんだ夕食を食べ、美奈の雰囲気はいつも通りに戻りつつあった。
これはもしかしたら、俺の思い過ごしで終わるかもしれない。
「じゃあ、いよいよね」
「そうだな」
「私ちょっと緊張してきた・・・」
「・・・・・・ちょっと待って・・・なんで幸也がいるのよ!!」
混浴のため、脱衣所も男女共有となっていたが、一応その中では区切られている。
まあ、棚一つにだけど・・・。
そんな中、幸也は他のお客がいないことをいいことに、女子の方へ行っていた。
「帰れ変態!!」
そんな女子側の脱衣所からは癒菜の声と共に、幸也が男子側へ飛んできた。
「なにしてるんだよ・・・」
「いやどうせ後で見るんなら、今でもいいかとおもってささ~・・・」
一応水着着用だぞ、ここ。
「とりあえず俺たちが先にいかないと、向こうが入れないだろ?早く脱げよ」
「はあ?お前男に脱げとか、マジやめてくれよ」
「おいやめろ体を隠すな、語弊のある言い方した自分に吐き気がする」
幸也の冗談も交え、俺達はいよいよ湯船につかることができた。
恥ずかしいとのことだったので、先に男子である俺たちが約束の露天風呂に出た。
「なあ、一ついいか」
俺はある疑問を幸也に聞いた。
「なんだ?」
「ここって水着着用だよな?」
「そう書いてあったけど?」
「じゃあさ、なんで水着なかったんだ?」
「さあ、謎だな~」
「・・・なんかしってんだろ」
「しらねえよ~」
絶対しってる・・・。
「お、お待たせ!」
そんな決まりセリフと共に、背後に、先ほどまでぺたぺたとしていた三人の足音が止まる。
「美奈、やっとき・・・たあっ!?」
俺は教えられた通り、水着を着用してると思い普通に振り向いたが、そこにはタオルを巻いた三人が立っていた。
「お、おまあ、お前ら、水着は?!」
「それがねえ、なかったのよ。ね~、二人とも」
「はい!」
癒菜の言葉に美奈が賛成した。
冬は完全に恥ずかしがってしゃべれないでいる。
おそらく被害者だな。
「とりあえず湯に浸かってくれ。目のやり場にこまるから」
「りょうかーい!」
癒菜無邪気に返事を返しながら湯船に浸かった。
いつものツンデレはどこに行ったのやら。
「・・・・・・」
「幸也・・・?」
俺は真剣な顔をする幸也の視線の先を見た。
まあ、案の定、と言ったところだ。
「どこ見てんだよ!」
俺は勢いよく幸也の顔を湯に突っ込んだ。
「・・・って何すんだ!」
「どこ見てんだよ」
「そりゃあ、美奈ちゃんの・・・あ、嘘!マジ今の嘘!冗談!冬のを・・・でもシスコンじゃないし・・・癒菜先輩!・・・のは見るほどないか・・・って待ってください!冗談です癒菜先輩!!」
「へえ、それどんな冗談かしら?」
完全にキレた癒菜に、幸也はいいわけを必死に考えている。
「あ、えと・・・俺は別になくても大丈夫です!大事なのは内面・・・って、え?ちょ、ちょっと!?」
「そうなの・・・へえ、そうなの~」
完全に地雷を踏みぬいた幸也に、明日はなかった。
俺は後ろでお仕置き(?)を食らっている幸也を放置し、美奈達の方に寄った。
「美奈、なんか慣れてきてないか?」
「そんなことないよ、恥ずかしい」
「の割には平然だな、隣の人と比べると大違いだ」
美奈の隣では、冬がタオルの上からさらに肌を隠してもじもじしていた。
普段はああなのに、いざこうなるとこうなってしまうのか・・・。
「冬、なにも変なことしないから、そんな怯えないでくれ、それはそれで傷つく」
「そう、だね・・・」
そう言って冬はゆっくりと美奈の陰から姿を現す。
「風夜は、小さい方がいいの?」
「待ってくれ、なんでそんな野蛮な会話が唐突に始まるんだ?」
美奈がそんなこと言うとは思いもしなかった。
これも癒菜の影響だろうか・・・。
「だって、癒菜の見てたし・・・」
「いや、見てはなかったけど・・・・・・」
「けど?」
「・・・綺麗だと思ってた」
「どこが?」
「肌・・・とか」
なんだこの公開処刑は・・・。
「私は?」
「綺麗」
「じゃあ私は?」
「綺麗」
「俺は?」
「キレッ・・・んなわけあるか!!」
美奈と冬に続き、唐突に幸也が割り込んで、俺はついつい流れで言いかけた。
「んだよ、あと少しだったのによ」
「なにが!?」
「お前が気持ち悪がられるとこ見れるの」
「温泉の藻屑にするぞ・・・・・・ていうか癒菜どうしたんだよ」
さっきまで騒がしかったんだが・・・主に幸也の悲鳴で。
今は静かになり、幸也もこの通りだ。
「お前が癒菜先輩の肌を綺麗とか言うから、あそこで顔真っ赤にして伸びてるぞ?」
「あ、あれはまずいな・・・」
癒菜先輩救出のため、急遽上がることになった。
「―――私は・・・」
癒菜が頭を抑えながら起き上がる。
俺は癒菜に露天風呂での経緯を伝えた。
「そういうことね。我ながらヘタレだったわね。」
「じゃあこれを期に、俺のヘタレ宣言を禁止だな」
「それとこれは話が別よ」
別なんですね・・・。
「みんなは?」
「温泉のあとは卓球と相場が決まってるぜ!とか幸也が言いながら卓球やりに行きました」
「それでどうしてあなたはここに?」
癒菜から当たり前な質問を投げかけられた。
「俺は癒菜が起きたときにいろいろとアレだと思っていかなかっただけ」
「・・・美奈がああなるのも仕方ないわね」
そういいながら、座る俺の足を癒菜が枕にして横たわる。
「ちょっ!」
「まだ体が熱いの、それにこの方が楽だから」
「わかった。・・・それで、今の言葉の意味は?」
俺はさっきの、美奈もああなるについての言葉の真意を尋ねた。
「風夜がこんなお人よしだったら、別れるとき絶対にお互い辛いと思う」
「そうじゃなくても辛いにきまってる・・・」
「それがもっと辛くなるのよ、美奈は立ち直れないかも」
「そんな!俺はこの一年で、美奈への償いをしてるつまりで」
「だからよ。いつまでも昔に捕らわれてないで、美奈と向き合いなさいよ。心から好きなのは知ってるわ。でもそこに償いの意志があったらだめなの、わかる?」
俺は癒菜の言った言葉の意味を、完全ではないが、わかる気がした。
「償いの気持ちがあると、半分しか心では美奈のことを好きじゃない、残りの半分は償うために心が美奈こことが好きと思いこんでる、みたいなものですか?」
「違うわ。美奈はきっとあなたが償いを含め、自分と一緒にいてくれていると少なからず思ってるわ。・・・自分がいなくなった後も、自分のことを思ってくれた人は、本当に自分の事を覚えていてくれるのか、自分との記憶は本当にその人の大切な記憶として強く残り続けるのか」
癒菜の言葉は、俺の心強い衝撃を与えた。
少なくとも、俺はどこかで、これは償い、これも償いと思っていて、美奈はそれに気づいていたのかもしれない。
「私思ったの、なぜ久露の事を、私たちだけ覚えていたのか、それって私たちが、クロの事をずっと長い間覚えていたからじゃない?美奈も、そのことに関して覚えていたのは、同じ境遇のものとして当然だから」
「それじゃあ、美奈との記憶は消えずにすむ?」
「その可能性はあるわ。もちろん、あなたの頑張りによるけど」
俺は、いまからでも間に合うのだろうか。
「俺は、何をすればいい?」
「それは自分で決めなさい。美奈の一番の理解者であるあなたが考えるのよ」
「わかった・・・・・・」
俺は美奈との思いでを振り返りながら、一人この夜の間悩んだ。
次回、物語は急展開!?




