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俺と不思議少女の一年間!☆  作者: 蒼空
俺と不思議少女の一年間 二月編
38/44

俺と不思議少女のバレンタイン 癒菜と幸也編

なんとか今週中に投稿できました。

今回は癒菜視点の、建前でやっているツンデレ属性が身についてしまい、幸也に対してきつくいってしまう自分に悩んでしまうお話です。


どぞ・・・(/・▽・)/

今年のバレンタインは日曜日ということもあって、数多くの若者やカップルが街に繰り出している。


「ああ~!!何でこんな日によって予定入れてるんだあ!」

「そんな事いわれても、生徒会長やってる以上は仕方ないことなんだから、あきらめなさいよ」


パソコンで書類の整理をする私の隣で幸也が喚いていてうるさい。


「バレンタインくらいあけようぜ!」

「ムリよ、まだやることは山ほどあるのにそう何度も休んでいられないわ。はいこれ、そこのファイルに入れておいて」

「了解・・・。」


私から紙を渡されると、幸也は渋々ファイルに紙を挟んだ。


「はあ。そんなに落ち込まないでちょうだい、私だってバレンタインを満喫したいんだから。こうしてここにいるのが余計悲しくなるわ」

「はあ、今頃風夜達楽しんでんのかな・・・」

「だから言わないでちょうだい」


なんか私・・・惨めだなあ。


そんなこんなで今日一日分の書類は終えることができた。



「しゃあ!そんじゃあ先輩、まだ昼前なわけだし、どこか食べに・・・」

「何言ってるのまだ終わってないわ、今から学園の倉庫で備品整理とそれのチェックをしないと」


私がそういうと、幸也はさらに肩を落とした。

そんな幸也に心では悪いと思いながら、職員室に行って倉庫のカギを取ってきてほしいと伝えた。



「悪いとは思ってはいるんだけどなあ~」


私は一人倉庫の前で幸也を待ちながら、自分で自分に今の気持ち伝えている。


「は~あ、なんで素直になれないんだろう・・・本当は私だって達也と・・・」


そんなことを考えていると、クリスマスしたキスの事を思い出してしまい、顔が火照るのを感じて、慌てて気を引き締めなおした。


「もっと幸也が積極的に来てくれればいいんだけど・・・」

「呼びました?」

「ひぇっ?!た、幸也!?」


急に後ろから、幸也の声が聞こえた。

いったいいつから居たんだろう。


「あ、ああ!開けて頂戴!!」


何一人でテンパってるんだろう。

幸也が変な目で見てる~・・・。


「慌ててどうした?」

「何でもいいか開けて!」


ああもう、完全に慌てちゃってるよ、私。


幸也が倉庫の扉を開け、ホコリの舞う部屋の中へと入った。


「うわ。こんなにホコリっぽいとか、どんだけ掃除してないだよ」

「普通に生活してると、絶対に使わないからね。開けるのなんて今日みたいな日か行事で使うときだけよ」


窓からさす日の光で、部屋のホコリがはっきりと見える。


「はいこれ、ちゃんとつけときなさいよ」

「あ、ありがと。助かる」


ここに何度か来たことある私は、幸也の分のマスクも持ってきていた。


「それじゃあいっちょやりますか!」


幸也は肩を回しながら部屋の中へ、喧嘩腰で入っていった。




倉庫に入って二時間ほどたった。


「ああ!使えれた、腰いてえ!」


幸也が背後に座り、弱音を吐いた。


「ちょっとまだあるんだからしっかりしてよね?」


口ではそういっているが、本当は休んでほしい。

休日なのに私のお願いを聞いてくれたんだ。

当然の権利だ。

でも幸也は、そう口では弱音を吐いていても、すぐに私の手伝いを再開してくれる。


「つ、疲れてるなら休めば?」

「いいのか?」

「別に、重いものはある程度終わってるし休めばいいじゃない」


もう完璧に私・・・こういう言い回ししかできなくなってる・・・。


「じゃあ少し休むかな。なんか欲しいものあるか?」

「特にないわ」

「了解~」


そう言ってその辺にあった椅子に座って、私の方をじっと見ている。


「・・・なによ」

「いや、別に」

「・・・・・・なんなのよ」

「なんでも~」


聞いてもなお私を見てくる。

気になって作業にならない。


「だからなんなのよ!!」

「おわっ!!ビックリした。なんだよ急に」

「なんだよは私のほうよ!気になって作業にならな・・・キャっ―――」

「おいっ!!」


バカな私は、ハシゴの一番上で暴れたことで揺れてしまい、倒れる。

そして倉庫には、大きな音とハシゴの金属音が鳴り響いた。


「いったーい・・・え?」

「ったー!大丈・・・ん?んんっ?!」


私はなぜか幸也の下敷きになっている。

そして幸也の手は不幸にも、私の胸をしっかりと掴んでいた。


「キャっ・・・どいて!!」

「うわッ!!」


羞恥心で咄嗟に幸也を足で押しのけてしまった。


「っつてて、癒菜、今のは事故だ!俺は癒菜を―――」

「怪我してるじゃない!」

「そうそう、癒菜に怪我がないように・・・って怪我?誰が?」


私に蹴られ壁にもたれかかっている幸也の右手から、制服越しに血が滲んでいる。


「痛い原因はこれか。ハシゴの角で切ったかな?」

「バカなの!?自分が怪我するくらいなら助けなくてもいいのに。あれくらいじゃ死んだりしないわよ!」


怪我をしている腕を押さえて、幸也は笑って返してきた。


「だって彼女が怪我するところを助けないなんて、ダサいじゃん」

「それで大怪我したら意味ないのよ!ほら、医務室行くわよ。手当してあげるから」

「わかったわかった」



「どお?」

「ああ、血はもうそんなに出てないみたいだ」

「はあ。よかった」

「心配性だなあ」


医務室に来て、休日でいない医務室の先生の代わりに、私が手当をしてあげた。

ある程度血は止まり、そろそろ傷口に包帯を巻いてもいいかもしれない。


「ごめんな、これじゃあ手伝えないな」

「・・・」


なんで謝るんだろう。


「ん?どうした?」

「・・・」


誘ったのは私なのに。

ハシゴが倒れたのも私が原因なのに・・・。

なのになんで私を怒らないで、私に謝るの?

私に怒ると私が怒って返すって思ってるの?

本当の私はそんなこと言えるわけがない。

そんなに強い私じゃない。


「なんで?」

「ん?」

「なんで謝るの!?」


たぶん、今の私は誰にも見られたくない顔をしていると思う。

でも、こんな私に好きでいてくれる幸也のことを思うと、私は自分に対して怒りを覚えて、涙が出てきた。


「あ、えっとなんでって言われても・・・どうすっかなあ~」


たぶん幸也は自分が泣かせたのだと、そう思っているだろう。

でも違う。


「何も、言わないで・・・今は―――」

「っ・・・」


私は医務室のベットに座る幸也を押し、二人でベットに横になる。


「今は一緒にいて?」

「ああ、わかった」


そういって私の背中を優しくさすってくれた。

チョコは作る時間がなくて、渡せなかったけど。

今度この埋め合わせはぜったいにしてあげようと、そう自分に誓った。

そして私と幸也は、夕方まで眠ってしまった。

そろそろ本編書かねば!ですね。

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