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俺と不思議少女の一年間!☆  作者: 蒼空
癒菜の過去決着編
30/44

俺の知った久露の真実1

クリスマスも残すところあと5日!

これはいよいよのんびりしてなんていられませんね!

では、どぞ(/・▿・)/

久露さんから聞いた話だと、どうやらあの日、俺たちが帰った後に色々と話したと聞いた。

しかしそれでも癒菜は聞く耳を持たなかったと言っていた。


癒菜へのアタックは、久露さんが積極的に行っていたが、幾度となく失敗し、追い返されている。

今日でそれも、早いことに二週間目突入だ。


「あの、一ついいですか?」


いつも通りの、静かな放課後の部室に、久露さんの声が響いた。


「なんで皆さんは、癒菜さんに声をかけてあげないんですか?戻ってきてほしんですよね?」


その久露さんの意見はとても正論だった。

戻ってきてほしいなら、行動を起こすしかない。

でも行動を起こせば、それだけ癒菜の心の傷を、また抉るようなものだ。

でも久露さんはそれでも声をかけ続ける。


「確かにそうなんだけど・・・あんまり無理強いするのも可愛そうじゃない」


冬が餌上げをやめて言った。


「でも、同情していても癒菜さんは戻ってきてなんてくれませんよ?」

「・・・・・・」


さすがの冬も言葉を返せないようだ。

ただ黙って、今の言葉を受け入れていた。


そして、訪れた沈黙を破ったのは、久露さんの衝撃的な一言だった。


「私、癒菜さんを連れてきます」


物音一つしない部室に響いた、衝撃的な言葉。

全員が部室から出ていく久露さんを見た。


「・・・はっ、久露さん?!」


驚くあまり、全員反応に遅れ、我に返った冬が、すぐに止めに入ったが、すでに久露さんは、部室をでていて、部室にいない。


「冬、俺がいくから待っててくれ」

「私も行くよ!」


そういって美奈が俺の後をついてきた。


俺達は生徒会室に一番に向かったが、そこに久露さんどころか、癒菜もいない。

俺は美奈に、二手に分かれて探すように言って、端から各クラスなどを見ていく。



私が二年生のクラスで生徒と話していると、後ろから声をかけられた。

その声の主は、最近私によく部活に戻そうと頑張っている生徒だった。


「・・・篠川さん、どうしたの。今はまだ部活をしているはずだけど・・・」

「・・・あの、ちょっと来てください」


そう言って、彼女は、私の手を掴んで走りだした。

私は何のことかさっぱりわからずに、引っ張られながら考えている。

でも三階の階段を降りる頃に、事の状況がわかった。


「ね、ねえ、ちょっと待って!・・・もしかしてあなた私を!」

「いいから、来てください!」


どうやら私の考えは間違ってなく、彼女はその一言で返した。


「いっ・・・いや!」


階段の窓から見えた部室を見て、私はあの日見た光景を頭の中で思い出した。



俺が二年の教室を探してる時だッた。

二階に近い階段の方から、二人の声がした。

俺は走って階段に向かうと、駆け下りていく二人が見えた。

後ろからは、同じく声に気づいたのか、いつのまにか美奈がいた。


そえれは俺達が二人の姿を完璧に視認した時だった。


「・・・っ離して!!」


癒菜が久露さんの手を勢いよく振りほどいた。

よほど久露さんの手は強く握っていたようで、癒菜は力強くがむしゃらに腕を振った。


「癒菜さん、痛いです!」

「離してっ!いや!絶対に行きたくない!!」


小さな子供が嫌いなところに行くのを拒むような、そんな光景だッた。

そして次の瞬間、事態が悪化した。


「えっ・・・」


癒菜から久露さんの手が離れた。

しかしそれと同時に、反動でフラフラとしていた癒菜が、階段から足を踏み外した。


「させない!!」


そういって癒菜の手を思いっきり引っ張り、久露さんが位置を入れ替えた。

そして癒菜は階段の壁に軽く身体を当て、久露さんは大きく重い音を鳴らして、落ちた。


「あ・・・えっ・・・私は・・・」


地面に座り込み、放心状態で震えている癒菜には美奈が駆け寄り、階段から落ちた久露さんには俺が駆け寄った。


「久露さん!」


結構頭を強く打っていて、血を流していた。


「美奈!誰か先生呼んできてくれ!俺は保健室に連れていく!」


俺は美奈に言って、久露さんを抱き上げて、保健室まで運んだ。

幸い、この現場を目撃していた生徒は居なかった。



私はまた・・・誰かを傷つけてしまった。

心の弱い彼女のことだ、きっと深く考え、自分を責めているだろう。

やっぱり私一人じゃ何もできない。


――いっそのこと風夜さんにすべてを話すしかないのかな・・・。



久露さんは落ちてから、数時間ほどで目を覚まし、俺はことの状況と、癒菜の状態を言ってあげた。

癒菜はおかげさまで外傷一つなかったが、久露さんはひどく、左足首を捻挫、頭には包帯だった。


「ごめんなさい、ご迷惑お掛けします」

「いやいいよ、久露さんのおかげで癒菜は怪我一つなかったんだし」


俺の言葉を聞いた後、久露さんは思い詰めたような表情をして、そのあとすぐに何かを決心した表情になった。


「・・・あの、私のお話を、少しの間聞いてください」



私は彼女に会いに行っていいのかを、ずっと考えていた。

私のせいで彼女には大怪我をさせてしまったわけだし。


「癒菜さん?」

「えっ・・・あ、美奈」


後ろには、鞄と制服の上着を持っている美奈が来ていた。


「それ、篠川さんの?」

「え?ああ、そうだよ。癒菜さんも入ろうよ」


そういって彼女は私の背中押して、ドアに手をかけた。



「――そういうわけなの、風夜、ごめんね」

「いいわけないだろ!?」


俺が声を上げたのと同時に。保健室のドアが開けられた。


「ん?どうしたの?」

「いや、何でもないよ」


美奈が久露さんの制服の上着と鞄を持って入っていた。

その後ろには、癒菜が隠れていた。


「なんだよ癒菜、隠れるなんてらしくないなあ」

「べ、別に隠れてるわけじゃないわ!・・・はっ!」


いつもの癖で反論したのはいいが、つい出てきてしまって、はっとなった。


「あっと、ええっと・・・」

「癒菜さん」

「な、なに・・・」

「そんな子犬のような目をしないでください、私怒ってないですから・・・と言うか癒菜さんが起こるべきですよね?普通」


久露さんは精一杯の笑顔でそういった。

確かに、今の癒菜の目は泣きそうでいて捨てられた子犬のようだったな。


「でも、私が怪我をさせたことにはかわりないし・・・」

「だから、いいんです。これは事故だったんですから、ちょーどドジな私が足を踏み外した、たまたま癒菜さんはそこにいてくれて、私を風夜さんと運んでくれた、先生にはそういいましたから」

「えっ・・・」


久露さんは癒菜の立場状のことを考えて、今回の件は、今言った内容で先生に伝えた。


「・・・ありがとう」

「構いませんよ」


照れている癒菜に、久露さんは再び笑顔で返した。

二人の仲は、に悪化しないで済みそうだ。

それでは、また次回のお話でお会いしましょう。

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