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俺と不思議少女の一年間!☆  作者: 蒼空
俺と不思議少女 二人の想い
26/44

俺と不思議少女の二人の思い

随分と投稿が遅れてしまいました。

今回で二人の想いに決着が付きます!

どぞ(/・▿・)/

長く花火を見物していると、自然とお腹はすくものだ。

花火が少しの間次の準備に入っている間、俺が何か買い出しに行こうと思い、時間を確認するためにスマホの画面を開いた時だった。

癒菜からトークにコメントが来ていた。


『何か買って持ってこうかしら?』


そのコメントに、もちろんイエスで答えた。

すると数十分前に来たコメントにも関わらず、すぐに既読が付いてコメントが返ってきた。


『何が欲しい?』


「美奈、先輩が買って来てくれるみたいなんだけど、何が食べたい?」

「じゃあねえ~かき氷と、ラムネと、あと和茶菓子と~」

「わかった、かき氷とラムネな」


それだけ打ってコメントを返した。

すると隣から不満の声が上がった。


「なんで綿菓子とか頼まなかったの!」

「甘いもの食べすぎだろう」

「む~!」


そんな反応されても・・・。

いや、まあ一応本人のことを思っていったのだが・・・。

兄は知ってるぞ、最近風呂上りに体重計に乗った時に、少し苦い顔してたのを・・・。


「健康のことは心配いらないよ!」

「いや、まあ、な」


健康は心配なくても、体重に・・・やばいんだろう?

見た感じ変わってないし・・・でも女子の基準は一メモリ増えるだけで気にするとも言うし・・・。


「お邪魔かしら?」


そんなこと言いながら俺と美奈の間に割って入ってきた癒菜。

ぜんぜん邪魔です。


「はい、これ」


癒菜からまず両手に持っていたかき氷を受け取り、腕にかけていたビニール袋を受けった。

ビニール袋の中身はラムネだった。


「ラムネ二本も頼んでないんだけど?」


癒菜の分だけだったラムネが、一本多く入っていた。

あとで一本分多く請求されたりとかないか心配だ。

何せ癒菜だ、うちの生徒会兼風紀委員長だ、ありえないこともない。


「そんな顔しないでちょうだい! これは私の驕りだから、二人で楽しく飲んで頂戴」

「そうか、疑って悪かったな」

「私はそんな酷い人間じゃないわよ! それじゃあ私は行くから、あとは二人でごゆっくり~」


そういって後ろ向きで手をヒラヒラとさせながら歩いていった。


たぶん幸也のところだろう。

二人の方もまだ想いを伝えていないようだけど、おそらく幸也は両思いだってことに気づいていない。




花火大会開始から、二時間ほどたった。

花火もだんだんと鮮やかさや派手さが増し、いよいよクライマックスと言う雰囲気を出している。


「もうすぐ終わっちゃうね」

「なんだか短かったな」


今打ち上げた花火が終わると、アナウンスが入り、次の花火がラストと言う声が聞こえた。

どうやら仕掛けに少し時間がかかるようだ。


「美奈は、この先どんなことしたい?」


今後、美奈がどんなことをしたいのか、聞いておいた方がいいだろうと思い、今のチャンスに聞いた。


「そうだねえ。・・・私はお兄ちゃんと一緒に入れれば、どんな生活でもいいけどな~」


まあ、美奈らしい、最もな答えだな。


「もうすぐ花火終わっちゃうから・・・今言わせてくれ」

「うん」


美奈は俺の言葉の意味を知り、真剣に聞こうと、俺の目を見て頷いた。


「俺は正直、美奈と会えたことで、あの時の事故の償いをしようとか考えてた。でも美奈はそんなこと望んでなくて、ただ俺と楽しい一年を過ごせればいいんだって思った。」


俺の言葉を、あいづちも、反論も言わずに聞いてくれている。


「だから俺もその想いに答えたくて・・・・・・あーもう!俺は美奈のことが好きなんだ!たった一年間の恋人同士だったとしても、俺は、美奈と付き合いたい!」


俺の言葉に驚くどころか、少し笑っている。


「え?俺おかしいこと言ったか?」

「ううん、最初、お兄ちゃんに合わないことばっかり言ってたから、可笑しくて・・・ごめん、笑いすぎたね。・・・私の方こそ、一年間しか一緒にはいられないけど・・・いっぱい頑張るから!」


美奈なりの精一杯の返事なんだろう。

表向きは照れてないように見せてるけど、内心絶対に動揺してるはずだ。


「えっと、その、恋人どうしならその・・・キス、してほしいな」


彼女の言葉と表情にドキッとして、一瞬動揺したが、美奈がしてほしと言っているんだ。

俺が頷くと、美奈は目を閉じてジッと待っている。


俺も目を閉じて、ゆっくりと近づいていく。

周りの音が小さくなり、自分の心臓の鼓動がはっきりと聞こえる。

そして・・・彼女の唇に、触れた。


「・・・んっ」


俺の唇が触れたと同時に、彼女の肩がピクッと動いたのを感じた。

俺次第に理性を抑えられなくなっていくことに気づいた。



――っとその時だった。


ドンッと大きな音を何十発もした。


――花火だった。

音と同時にさっきまではっきりと聞こえていた心臓の鼓動も、今は聞こえない。

さらに、音にびっくりし、我に返った俺は、美奈からすぐに離れた。


「花火、終わっちまうな」

「ほえ?・・・はっ!・・・そ、そうだね!」


俺が離れたあと、美奈は少しの間のぼせた様になっていて、すぐには俺の言葉に反応しなかった。


そして打ち上げられた最後の花火。


――俺達はスターマインを眺めながら会話する。

その声は、ぎりぎり聞こえている程度だ。


「ねえお兄ちゃんまたお願いしたいことがあるの」

「いいよ、なんだ?」

「・・・名前で呼んでもいかな?恋人同士なのに、お兄ちゃんなんておかしいでしょ?」

「そんなことか。元々、俺はどう呼んでほしいかなんて言ってないから、美奈の好きな時に、好きな呼び方をすればいいと思うよ」


そういって俺は美奈の頭を優しくなでた。

すると美奈が、嬉しそうにはにかみながら――


「犬だったころから、私の頭をこうやって撫でてくれたね」


――そう言って俺に再び笑顔を見せてくれた。


「まだ夏休みも残ってるから、しっかりと満喫しないとだね!」

「それならますは宿題を終わらせないとだけどな」

「それは言わないで・・・」


俺が宿題のことを指摘すると、美奈は肩を落として落ち込んだ。

勉強は大の苦手だから、無理もないか。


「人も減ってきたし、そろそろ帰ろうか」

「え・・・本当だ、もう人通りが少なくなってるね」


会話に夢中で気づかなかったが、いつの間にか人の数が減っていて、家までの通りが空いていた。


「もうみんな帰ったのかな?」

「かもな、さすがに待ってはないと思う」


時間は夜の九時を過ぎてるし、癒菜だって家までは遠いから夜道を遅くなるのは危ないだろう。


「あら、待ってない方がよかったかしら?」


そう考えていたら、一本しかない細い通路の方から声がした。


「なんだ、待ってたのか」

「なんだとはひでえな!わざわざ待ってたんだぞ?俺達」


癒菜と幸也を見ると、二人は互いに手を組んでいた。

どうやら、癒菜も今日のこの日を狙っていたようだ。


「ちょっ!これはあれよ!・・・そう!幸也が繋ぎたいって言うからよ!」

「えっ、先輩が繋ぎた・・・いってえ!!」

「しゃべらないで頂戴!」


口を滑らしかけた幸也の足を、癒菜が踏んだことで、幸也が悲鳴を上げた。

二人の間には、もうすでに上下関係ができてるみたいだ。


「あ!癒菜先輩聞いてください!」


俺の隣にいた美奈は、癒菜に駆け寄っていき、今日の出来事を話している。


「今日、私たち、付き合うことになったんだよ!」

「そう、それはよかったわね」


美奈の言葉に、笑顔で言葉を返す癒菜。

しかし、次の言葉で笑顔は消えた。


「あと、私ね、風夜のファーストキスも貰ったんだよ!」

「えっ・・・」


反射で癒菜が俺の方を向いた。

その表情はとても申し訳なさそうだった。

癒菜の隣にいる冬にはその声は聞こえていたらしく、冬も少し気まずいようだった。


「そ、そうなの、よかったわね」

「まじかよ!俺まだ先輩にしてもらってねえのに!」


癒菜あ少しためらいがちに言葉を返したが、幸い幸也がすぐに言葉を発したために、話の方向はそっちに移った。


「あなたには・・・そうね、もっと信頼を深めてからしてあげる」

「ええ!何でですか!」

「だって幸也、そんなことした反動で襲われるかもしれないじゃない」


癒菜の一言に幸也は全力で否定してつが、癒菜は聞く耳を持たない。


「先輩、そろそろ帰らないと、十時になっちゃいますよ」

「そうね、帰りましょう」


みんなが帰るため、細い通路を歩くとき、俺は癒菜の隣に並び、小声で言った。


「気にするなよ?」

「えっ・・・うん、そうね」


俺の言葉を聞くと、少しためらったとに答えてくれた。

その声は、気にしてないようだった。


「でも、ずっと隠しておくつもり?」

「できればそうしたい、でもそうもいかない」

「そうなの・・・もしもバレたとしても、美奈を気づつけないようにね?」

「ああ、わかってる」


でもやっぱり、このまま隠しておくのが、一番だと思う。

それにバレたとしても、美奈はあまり気にしない気がする。

いつものように、今の状態を大切にすると思う。

それではまた次回でお会いしましょう。

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