俺と不思議少女の思いの先
更新遅れてお詫びします。
最近寒いですね、読者の皆さんはお体大丈夫でしょうか?
それでは今回のお話を・・・どぞ!(/・▿・)/
癒菜先輩との偽装婚約の一件終わってから、早いことに一週間たった。
この一週間は、美奈の勉強を見たり、市民プールに行ったりと、二人で過ごすことが多かった。
しかし、それは癒菜先輩の手助けがってこそ。
市民プールのときは人の少ない時間帯を教えてくれたり、勉強は先輩がトークにわからないとこを写真に撮って送ってくれたりしてくれた。
今のままでも十分に問題のない一年になることだろう。
でも、それじゃダメだ、冬の想いを犠牲にしてまでしたかったことをしてない。
だから俺は、毎年行われる街の大花火大会で、想いを告げると決めた。
そうしてこそ、やっと本当の最高の一年になる。
「美奈、今週の日曜日空いてるか?」
ベランダで洗濯物を干している美奈に聞いてみた。
「空いてるよ。どこか行くの?」
「ああ、花火大会なんてどうかなって、その・・・二人で」
そういうと、美奈はよほど嬉しかったのか「うんっ!」といって、鼻歌を歌いながら上機嫌で洗濯物をまた干し始めた。
それから後は、特に大したこともなく時間が過ぎていった。
――花火大会当日。
この日のために、様々な県から人が来る。
規模としては、かなり大きなもので、大通りを通行止めにして行われる。
打ち上げ場所は家から近く、徒歩で行っても数十分と言ったところだ。
家から使いこともあって、毎年行っている。
夕方の時間になったが、人の数は落ち着くどころか、まだ増えていっている。
「このぶんじゃ、気を抜いたらすぐにはぐれるな・・・」
「だ、大丈夫だよ、こうすればっ!」
美奈がためらいながら俺の手をギュっと掴んだ。
「っ・・・これは名案だな」
「・・・うんっ」
美奈が顔を赤くして頷いた。
「お熱いねえ、お二人さんっ!」
この不雰囲気をじゃまする、聞きたくない声が聞こえた気がした。
「幸也、お前か・・・」
「ひっでえな、良いだろ? 俺でもよ」
お前がいるといろいろと厄介ごとに巻き込まれる気がする。
去年のの花火大会なんか、こいつが前日にナンパした女子にはちあってろくな目にあわなかった。
「そんな顔しなくても、私たちもいるわよ」
人混みの中から、癒菜と冬もやってきた。
二人とも合宿先で着ていた浴衣だった。
「あれ、美奈浴衣は?」
「今回は私服にしてみたんだよ」
前回は浴衣を着ていた花火大会だが、美奈の要望もあって、私服で行くことになった。
来ているのは、俺が癒菜とのデートの時に買った白色のワンピ―ス。
これを着る機会をずっと待っていたらしい。
「あ、それ・・・フフッ」
察したのか、癒菜が微笑んでいるのが分かった。
癒菜にしかわからないことだが、理解されると少し恥ずかしいな。
「結果全員集まったんだな」
「まあ、私たちだしね」
冬が何を基準にそういったかは分からないけど、そういうことなんだろう。
「お兄ちゃん、行こうよ」
「ああ、わかった」
「それならこっちがおすすめだぜ!」
俺と美奈が向かおうとしたのを止め、幸也がい一通りのない一本の道を指さした。
どうやら近道を知ってるらしい。
「へえ、近道ねえ」
「幸也もたまには役に立つねね」
美奈以外の女性陣からある意味皮肉を言われてる幸也。
まあ、いつもの光景か。
スルーしとこう。
近道を信じて進むこと数十分。
「ほら、ついたぞ」
先頭を歩いていた幸也の言葉ともに道の開けたところに出ると、辺りには人がいなく、でも花火はしっかりと見える位置にある場所に着いた。
「それじゃあ、二人はここにいて、私たちは適当に見てくるから」
「え、一緒に見ないのか?」
俺がよっぽどあきれたことを言ったのか、癒菜がため気をつきながら答えた。
「はあ、当たり前じゃない、元々二人で見る予定だったんでしょ?」
「あ、ああ。悪いな、気をつかせて・・・」
「いいのよ、元々こうする予定だったし。それじゃあ二人とも、楽しんでちょうだい」
どうやら俺たちに、人目を気にせずに会話できる場所を教えるためだけにわざわざ来てくれたらしい。
結果的に今回も、癒菜には世話になっちまったな。
癒菜たちが去った後、俺は河川敷の整備された土手の上に寝ころんだ。
するとその右側に、美奈が座った。
「夏休みも、もうすぐ終わっちゃうね」
しみじみと、美奈が言った。
「いろいろあったなあ」
「毎年こんな感じなの?」
「んー、どうだったかな」
去年は美奈のこともあって、ほとんど家からは出なかった気がする。
「・・・花火、もうすぐだね」
「そうだな、あと十分くらいか」
美奈は何か察したのか、話題を花火へと変えた。
花火が上るのが七時から八時、残りの一時間は盆踊りや屋台客で、宴会状態になる。
「そういえば、何年か前に、来たことあったかな?」
「よく考えたら、一昨年に来たな・・・あの時は美奈が迷子になって困ったけどな」
俺がそういうと、美奈が頬をプクッとさせて、何か不満そうにしていた。
「あれは私じゃなくて、私を置いて屋台に買いにいったお兄ちゃんが悪いの!」
あれ、そんなだったっけ?
「そ、そうだったかな? アハハハ・・・」
「あの時は人すごかったもんねえ」
「あの年は、前の年は雨で中止だったから、普段以上に来たんだろうな」
なんか、いまだになんか不思議な感じだな。
犬だったミーナとこうして会話するなんて・・・普通じゃないもんな。
「神様に感謝しないとな・・・」
「え?」
言葉の意図が分からない美奈が首を傾げて、?マークを浮かべていた。
「こうして美奈と話せるようにしてくれてありがとう・・・ってさ」
「そうだね、奇跡だもんね」
よし、今なら行ける。
――この雰囲気なら問題ない!
「美奈! 俺は――だ!」
「きゃっ! 音すごいね」
俺の言葉と同時に、花火が上った。
なんとも魔の悪い・・・。
「すごいね! 綺麗だね!」
「あ、ああ、そうだな・・・くそう」
「どうかした?」
「え。いいや、なんでもない! き、綺麗だな!」
一発が終わりきる前に、次の花火が打ち上り、一思いに想いを伝えてる暇などない。
綺麗でいいんだけど・・・。
少しだまってくれ・・・花火・・・。
生まれて初めて花火をうるさいと思ったよ。
「あ、今度は黄色! 次は赤だね!」
「こうして見るといろいろな色があるな」
結果今言うのはやめて、花火を楽しむことにした。
本当は今言いたいんだけど・・・。
でもまあ、楽しんでる美奈の邪魔をするのも悪いしな。
それにチャンスはまだある。
俺は花火が終わった後の合間を狙うことにした。
それでは皆さん、次回のお話で会いましょう!




