友達の異世界転生話の内容が長かったり回りくどかったりなんだりで色々とムカつきます!
※主人公の吹き出し→「」、友達の吹き出し→<>
連載にする予定だった作品を1度短編で投稿しています。
人気高かったら連載にします。
ー俺、異世界転生したんだわ
友達から突如として放たれた其の言葉。
少しだけ内容が気になったので、話“だけ”聞いてみることにした。
〜1日目〜
<人間世界で言うと3日前…かな? 俺、車に轢かれたんだよ。>
車に轢かれる…シンプルな転生パターンだ。
「其れで死んで、目が覚めたら異世界だった。って感じ?」
<いや? 全っ然違うけど? 俺、車に轢かれて病院に運ばれたんだよ。>
じゃあ何で態々そんな話するの!?
「それで? 其の後は何があるのさ。」
<いや? 其れが3日前の話。>
『異世界転生』は何処行った!!
僕、其の異世界転生話を聞きに行ってるのに何で日常話なの!?
「…で? 話は其れで終わりじゃないんでしょ?」
<いや? 終わり。>
「異世界転生は!? 君、転生したんでしょ?」
<ん? あぁ、其れは君に僕の話を聞いてもらう為の嘘だよ。>
ふざけるなよ!
確かに普段僕は君の話聞かないけども!
「と、兎に角! 今後そんな話なら僕に話しかけないでよね!!」
≠≠≠
ー俺、異世界転生したんだわ
友達から突如として放たれた其の言葉。
聞き覚えがある。確か同じ始まり方でつまらない日常話を聞かされたんだっけ…?
「遠慮するよ、どーせまた日常話なんでしょ?」
<いや、今回は本当だ。頼む! 聞いてくれないか?>
前回がアレだったからなぁ…
でも、信用しないのはダメだし…聞くだけ聞くとするか。
「分かった。聞くだけ聞いてあげる。また日常話だったら承知しないからね。」
<安心しろって、本当だから! じゃあ、話すぞ?>
「なんで断りを入れるんだか、どーぞ」
<まず、俺は車に轢かれt…>
「同じじゃないか!」
出たよ嘘!
だから嫌なんだ!信用してやったのに…損じゃないか。
<ちょ、最後まで聞いてくれよ!>
「…? どーせ前回と同じ内容になるんでしょ? だったら聞く意味ないじゃん」
<違わい! 俺は車に轢かれて、異世界『ラライック』に転生したんだよ!>
「『ラライック』って…なんか聞いた事あるし、適当に決めたんでしょ?」
<いや、本当だから! 本当に『ラライック』って世界だったんだから!>
「怪しいけど…分かった。聞いてあげるよ」
<えと…『ラライック』は、ゲーム内の世界そのものだった。双剣を背中に着けている人や、魔杖を持ってる人とかが居たね>
よくある異世界の有名テンプレだね。
「其れで、君は俺TUEE状態だったと。」
<そんな事一言も言ってねぇよ!>
「え、違うの?」
<俺TUEEどころか俺YOEE状態だったよ!>
へぇ、成程。
<転生した時、何も持ってなかったしね。>
「ふーん。…で? 其の後はどんな行動に移ったのさ。」
<『冒険者ギルド』に向かったんだよ。冒険者登録出来れば色々と楽だろ?>
確かに、異世界系物語での冒険者登録は鉄板だ。
<だけどさ、登録に500U必要だって言うんだ。>
U…其の世界の金銭単位か。
※1U→1円 という考えでOKです。
「何も持って無かったって事は素寒貧だった、って事でしょ?」
<そーなんだよ。冒険者に登録しないと課題も受注できないらしくてさ>
転生者だった場合金策に困る世界だね…。
「じゃあ君は冒険者登録しないで何をすることにしたの?」
<いや、冒険者登録は諦めなかった。>
「え? 金がないんでしょ?」
<あぁ、無かったよ? だから道具屋を立ち上げたんだ。>
「………何て?」
<いやだから、俺は金を稼ぐ為に道具屋を…>
「其処じゃない! 僕はそうなった経緯に対して『何て?』って言ったんだよ!」
<…?>
「『…?』じゃなくて!説明してもらえる!?」
<え…?いや、無理だけど…>
「無理なんてことある!? 君が始めたんでしょ道具屋!」
<いや、冒険者登録が出来なくて困ってた俺を助けてくれたのが道具屋の店主ゴテクさんだったんだ。>
「な…成程? で、其のゴテクさんと共に道具屋を…?」
<違うけど?>
「んじゃぁ何で道具屋立ち上げたのぉ!?」
<え…何となく?>
「『何となく?』じゃないよ! あぁもう埒が開かないから先進んで!」
<え、あ、うん。>
はぁ…回りくどすぎるよ君…。
もっと何か方法あっただろうに……
<取り敢えず…結論から言うと其の道具屋…30年続いたんだ。>
「とっくのとーに成人してる年齢!何でそうなった!?」
<いや、なんか性に合っていたらしく…。>
「転生者が道具屋に適性持っているのはどーなのか。」
<道具屋の位置も良かったみたいでね…>
「どこに設置したのさ」
<魔巣窟…ダンジョンの目の前だよ。>
「へー! ダンジョンか、そりゃぁ冒険者も集まるわな」
<伝説級の道具も取り扱っていたからね!>
「そんな潔く言う事かね其れ!普通手に入らないだろ伝説級の道具!」
<まぁ…そうだね。でも俺は転生時に手に入れたスキル、『伝説収集』を使って伝説級の道具を集めたんだ。>
「『伝説収集』って…こりゃまた大層な名前だね。」
<『伝説収集』は便利でね?『蘇甦の葉』さえも入手できるんだよ>
「何だよ『蘇甦の葉』って…」
<『蘇甦の葉』? 簡単だよ! 死者を蘇生&HP全回復って感じ!>
「『元気のか〇まり』じゃねぇか! 伏せ字入ったし!」
<え、伏せ字!? 元気のか〇まり! 本当だ入った(w)>
「笑い事じゃないでしょ…。で? 売り上げとかはどうなったのさ」
<累計売り上げ? 確か…98億6212万2100Uだよ!>
「ん、億!? どれだけ売り上げたんだよ!!」
<あはは、俺売るの得意だったみたいで…>
「先程も言ったけど転生者が道具屋、もとい商人に適性持っているのはどーなのか。」
<知らないよそんな事…でもまぁ、連日大盛況で勇者もよく訪れていたね。>
「え、君勇者じゃないの?」
<違うよ! 俺は平民として転生したんだ!>
「へぇ〜。で、其処の世界の勇者の名前は何なのさ」
<勇者の名前? 『ポドロアロス』だよ。>
「まぁた聞き覚えある…その世界『Mws.』に影響されてないか?」
<『Mws.yellow orange』? 今人気沸騰中の? そんなわけ無いじゃん!>
「………そう。」
絶対影響受けてると思うんだけどなぁ…
『ラライック』も曲名だし…
「…で? その貯まったお金を使って冒険者登録をしたのかい?」
<そだよ! 30年越しの夢が叶ったんだ!>
「そりゃぁ良かったね……」
もっと別の稼ぐ方法あっただろうに…
<ここからは俺の冒険譚を聞いてもらおうか!>
「いや…店の件で大部長引いたからね…また明日にするよ」
<そう…>
≠≠≠
「と、とんでもなく回りくどかったなぁ…」
頭が痛くなってくるよ…逆に何であんな行動に移れたんだか。
しかも約100億稼ぐって…化け物かよ。
≠≠≠
〜2日目〜
<おはっよぉ〜!>
「朝から元気だね…おはよ。」
<今日も俺の話を聞いてくれるなんて嬉しいよ!>
「今までは一切聞く耳を持たなかったからね…」
<早速だけど、今日は俺の冒険譚を話すよ!>
「はいはい。冒険譚ね」
今日はどんな回りくどりがあるのだろうか…。
あぁ…考えただけで頭痛くなってきた。
<まず! 俺は冒険者登録をした。その後課題受注をしたんだ>
「へぇ、どんなのを受注したんだい?」
<『エルテルラ』の討伐さ!>
「………何て?」
<だから、『エルテルラ』の討伐!>
「エ、『エルテルラ』…?何其れ。」
<簡単に言うと『カエルに土竜みたいな手と鳥みたいな羽が生えた』魔物かな?>
「え、きっも…。」
<こんな感じ!>
「見せるなよ! てかどうやって空中にディスプレイ!?」
<ん? スキル『空写屏風』だよ!>
「何故異世界で入手したものが此方でも使えるのか。」
<知らなぁ〜い。まぁ兎に角、俺はコイツを討伐しようとしたんだ!>
「え…絶対強いでしょコイツ。まずキモいし…」
<確かに、討伐推奨ランクはCに設定されてたけど…>
「討伐推奨ランクの全容を見せて…Cが何処か分からないでしょ。」
<ん、りょーかい>
ー討伐推奨ランク(上から)ー
X
A
B
C
D
E
F
G
H
I
「………成程。つまり『エルテルラ』は上から4番目の危険度と…?」
<だいせーかい! 流石、君は頭がいいね!>
「いや、普通簡単に理解できるでしょ」
<…………。>
「えっ、まさか…」
<俺、此れ理解するのに2時間かかったけど…>
「マジ…?」
<引いた目で見るなぁ! しょうがないだろ頭悪いんだから!>
自覚あるんだ…
“頭悪い”の粋超えてると思うけどね…
其れにしても『エルテルラ』10ランク中第4って相当強い…はず。
「君、『エルテルラ』倒せたの…?」
<え? 無論倒せなかったけど?>
「で、しょうねー。じゃあどうしたの?」
<え、パーティー募集した>
パーティー募集か、いい案だね。
……ん? 待てよ…
「君、道具屋30年継続したんでしょ?」
<うん。継続したよ>
「てことは、君の年齢30歳超えてるってことだよな?」
<あぁ、そうだね。冒険者登録したときは45歳だったっけ>
人間世界で言う『おじさん』のレベル!!
「そんなのでパーティーメンバー集まったの…?」
<無論、俺も含め5人集まったよ!>
あれ、思ったより多い…。
「面子は?」
<大前提として、平均年齢は43歳だったね。>
「悪寒が…」
<1に俺。45歳! 2にイタさん、41歳。 3にコウさん、44歳。 4にメイさん、38歳。 5にコノさん、47歳。 だったね!>
合計年齢215歳。「÷5」で43歳…完璧に覚えてるじゃんか。
そして全体的に40代…。『おじさん』、『おばさん』世代だ…。
「一応聞くけど…パーティー名は?」
<『OGOBs』だけど?>
……………。
「あの…完璧なる予想通りやめてもらっていいですか…?」
<え? 何の事?>
「君ねぇ…。」
<え? え? どーゆうこと?>
「またしても埒が開かなくなりそうだから、飛ばして…」
<……りょーかい。>
≠≠≠
「…で? その面子で『エルテルラ』を倒せたのかい?」
<倒せなかった!o(`・ω´・+o) ドヤァ…!>
「…(チェッ)何で倒せなかったのさ」
<オイ、ちょっと! 今舌打ちしたよな!?>
「え? なんの事かな?」
<理由は…単純な火力不足だね。>
火力不足…か。当たり前だろうk…
<ー攻撃職が、居なかったんだ。>
「……え!?」
攻撃職が居ない!?
パーティーの最大欠点じゃないか!
「其々の職業は!?」
<え、え〜と…。1に俺が『道具屋』、2にイタさん、『判定者』、3にコウさん、『解読者』、4にメイさん『回復者』、5にコノさん『冒涜者』だったよ!>
ほ、本当に攻撃職が居ない…。
てか『判定者』と『冒涜者』って何!?
「よくそんな無謀なことを…其のパーティーバランスで…」
<無謀じゃ無いやい! ちゃんと攻撃できたんだぞ!>
「え…? 攻撃なんか不可能じゃないの?」
<俺とコノさんは可能だったんだよ>
「『道具屋』は道具を投げるとして、『冒涜者』は…?」
<『冒涜者』は其の名の通り冒涜を生業とする職業でね?
其れの影響か敵のヘイトが向かないんだ。>
「え、強…」
要するに一方的に攻撃できる職業でしょ…?
「攻撃力が弱かったとしても持久戦で倒すこと出来たんじゃないの?」
<『冒涜者』職業のデメリットが厄介でね…。『冒涜者』意外の味方が死ぬと自分も死ぬんだよ。>
「デメリットでかいな!?」
コノさんなんで其の職業選んだんだよ…。
<コノさんのおかげでダメージは与えられたけど…結局全滅したんだよ。>
「成程ね…。其の後は?」
<勝てないのは年齢のせいだと踏んだ俺は『若返りの薬』を探したんだ。
『伝説収集』でね。>
此処で役立つか『伝説収集』…。
「其れで、見つかったのかい?『若返りの薬』は」
<見つからなかったo(`・ω´・+o) ドヤァ…!>
「………。」
<あの…殺気を感じるんですが…>
「なんのことだろーね〜?」
<な、何か君の気に触るようなことした!?>
「自覚無いなら教える必要無い!!」
<えぇー………。>
———このようにして、2日目は終わったのだった。
≠≠≠
アイツなぁ〜…。
今日も今日とて回りくどいし長いしで…。
ちょっとムカついてくるよ…。
≠≠≠
〜3日目〜
<・∀・>
「……何さ。」
<君が3日も連続で俺の話聞いてくれるの初だからさぁ・∀・>
「話聞くのやめてあげようか?」
<いや、あの、其れは…>
「じゃあ、続きを話してもらおうか。確か…『若返りの薬』探し中だっけ?」
<そーそー。『伝説収集』で入手しようとした所だったね!>
「結論的に言って。入手できたの?」
<入手出来なかったよ! o(`・ω´・+o) ドヤァ…>
…其の顔、ムカつくんだよなぁ〜…。
出来なかったならドヤつく必要ないし…。
「はいはい。出来なかったのね、で? どーしたの?」
<せっかくなので『『魔巣窟』入ってみようかと思った次第で御座います!>
「急な敬語やめてくれる? こちとらちょっとムカついてるんだけど」
<は、はい…。>
「……『魔巣窟』に入ろうとした目的は? また『OGOBs』で行ったの?」
<いや、ソロで行ったよ。戦力上昇を図ったんだ。>
其の考え自体は素晴らしいが…どーせまたロクな事にならないんだろうな…。
<『魔巣窟』内はご存知の通り魔物が跋扈していてねー? 討伐、大変だったんだよぉ。>
「そりゃひたすら道具投げるだけだもんね…」
<今回は其処の対策もしてたよ!>
「ほぉー? どういう対策さ」
<『伝説収集』で武器を入手したのさ!>
…!! 其の手があったか…!
其れならば君でも攻略は可能になる…。
「入手した武器は?」
<『奇々漸次のディアスティラー』!>
「………何て?」
<『奇々漸次のディアスティラー』!!>
<『奇々漸次のッ…>
「分かったよ! 2回聴いたら十分だよ!」
<『奇々漸次のッ…>
「DMR!! 分かったって言ったでしょーが!!」
<ハイッ!!>
「僕が十分って言ったの! 聞こえ無かった!?」
<聞こえてましたッ!>
「じゃあ何で4回目も言ったの?」
<何か言うのが気持ち良かったからです!!>
「そんなものに快感を得るな!!」
<スイマセンデシタァッ!!!>
≠≠≠
はぁ…。無駄な労力を使ったよ。
全く…少しは聞く耳を持って欲しいものだね…。
「で、『奇々漸次のディアスティラー』…だっけ?続き、聞かせてよ。」
<俺は『魔巣窟』内で色んな行動をしたんだ。>
「具体的には何を?」
<先ずはやっぱり魔物討伐だね!>
「『奇々漸次のディアスティラー』で?」
<ご名答! 『ディアス』は強くてね〜!>
略した…。てかなんだ其の略し方。
「強い…か。何か特殊な能力でもあったの?」
<無論だよ!>
「へぇ、どんな能力だい?」
<能力名『偽善ノ鎮魂歌』!>
「ヒ…『偽善ノ鎮魂歌』? 何其れ…。」
<相手の敵意を削ぐ特殊な攻撃だよ!>
「え…敵意を…削ぐ?」
<そだよ?>
「理不尽急に強くない…?『ディアス』…。」
<無論、欠点はあったさ。>
「そりゃ、あるか…。具体的には?」
<『偽善ノ鎮魂歌』後は状態異常が発生するんだ。>
「成程…。具体的にはどんな?」
<『通功-30%』、『通防-30%』、『攻速-15%』だね。>
※和訳:『通常攻撃力−30%』、『通常防御力-30%』、『攻撃速度-15%』。
「其れ相当キツくない!?」
<そだね…群れの中で使ったりすると残党狩りヤバかったよ…。>
やっぱり強い武器程欠点は大きいんだなぁ…。
「あ、そーいえばだけど、其の『魔巣窟』って『魔巣ノ主』居るの?」
<居たよ? 当たり前じゃん>
そだよね…色んな転生系作品を見ても『魔巣窟』には『魔巣ノ主』が居るし…。
「其の『魔巣窟』の主名は?」
<え? 『エルテルラ』だけど?>
「『エルテルラ』の討伐課題って『魔巣窟』内の話だったんかい!
んじゃぁ絶対倒せないだろ君! 討伐推奨ランクCだろ!?」
<『偽善ノ鎮魂歌』…。>
「あ」
<忘れてたでしょ。『偽善ノ鎮魂歌』。>
「敵意削いだのか…。」
<正解!おかげで『OGOBs』じゃ無理だったことを単独で成し遂げられたよ。>
「状態異常は喰らっただろうけど…流石の強さだね『ディアス』。」
<俺も驚いたよぉ〜。『魔巣ノ主』さえも無力化できるんだもん>
『伝説収集』…木兎化け物じみたスキルだね…。
「えー…と、敵意削いだ『エルテルラ』はどうしたの?」
<サクッと・∀・>
「君…慈悲なないのか」
<ちょっとだけ躊躇ったけど…『魔巣窟』クリアのためにはしょうがなかったんだ…>
「ま、そっか」
≠≠≠
———『伝説収集』…明らかに勇者が持つようなレベルのスキルだ。
何か怪しいな…
≠≠≠
〜__日目〜
「さて、今日はなんの話なのかな?」
<俺が魔王城に向かった話!>
「いよいよ其処か…。」
<うん、色々あったよね〜>
「いや、僕は何も体験もしてないし経験もしてないよ…。」
<あ、そっか>
「ま、いいや。魔王城編、聞かせてもらおうか」
<ん! 任された!>
彼の話を聞くようになってからもう__日…。
まさか此処まで続くとはなぁ…。
てか結局彼の正体____だったし。
<魔王城『オクランス』。僕たちが向かった場所だ。>
あれ…? Mws.じゃないんだね…?
「魔王の名は?」
<魔王『グレンデル』。擬人化が可能な『高異種悪魔』だよ。>
「『高異種悪魔』…なんか強そうな名前だね。」
<うん。『グレンデル』は本当に強敵だった。特に『死ノ連鎖』がね…。>
「『死ノ連鎖』…? 此れ又異世界っぽい名前だね。能力は?」
<確か——>
#死ノ連鎖#
発動者が選択した魔力量を半径(m)とし効果範囲を確定。
範囲内にいる『生命反応を持つモノ』に番号を割り振り発動者に提示。
番号を持つものを殺すと続く番号のモノも連鎖的に死んでいく。
番号の順序によって死ぬ順序は変わる。
「な…成程? ちょっと…要約して?」
<………例えば、4人のパーティーで行ったとする。『死ノ連鎖』が発動すると、その4人其々に番号が割り振られるんだ。①、②、③、④ってね。>
「ふんふん。其れで?」
<魔王が①の人を殺したとする。すると続く②、③、④の人も時間経過で死ぬのさ。>
「いや…強。」
<でも、先に②の人を殺しちゃった場合③、④の人は死ぬけど①の人は死なないんだ。>
「成程ね…でも其の欠点があろうと相当強いんじゃない?」
<別の人が使ってたらね…>
「え…? 其れってどーいう…」
<魔王『グレンデル』は…④から殺しを始めたんだ。>
「え…? 其れじゃぁ『死ノ連鎖』の効果が…。」
<『グレンデル』は提示された番号割り振りを一切見ずに攻撃を始めたから…>
「其れで④から…? え、運悪すぎない?」
<『グレンデル』のステータスは幸運値が0なんだ…。>
「うわーお…。何其のラスボス…。」
<幸運値0のせいで『死ノ連鎖』が正常作動しなかったよ…。>
最強のスキルを持つ魔王が其れを使わないでどうする…。
「で、ボコボコだったと?」
<其れが…『グレンデル』は超硬いんだ…。>
「え…防御力特化なの? 其の魔王。」
<うん。>
初めて聞いたよそんな魔王…普通魔王戦って持久じゃないでしょ。
「討伐にどのくらいの時間を要したのさ」
<実に1週間…>
「いや硬っ! 魔王硬っっった!!!」
<防御ステータスは10億だよ!>
「硬すぎでは…? 『はぐれメタル』よりもウザいんじゃ…?」
#はぐれメタル#
ドラ〇エに出てくる敵キャラで防御力と回避率が高い為会心の一撃以外ダメージが1になりやすい。
<そだね…化け物だったよ『グレンデル』は…。>
「……お疲れ様。」
<君が労ってくれるとは珍しい!>
「……労うの止めようか?」
<おっと…失言だった。>
「……で? 魔王を討伐したのかい?」
<したよ! 街からの歓声が凄くてねー!>
魔王倒したんだしそりゃぁそうか。
「報酬とかは出たのかい?」
<あぁ! 国王『クロマーク』から沢山のUを…>
「ちょっと待て! 其の『クロマーク』って奴、倒した!?」
<え…? 何で国王を倒す必要があるのさ。>
「〜〜ッ! 馬鹿か君は!!」
<え? え? 何で??>
「『クロマーク』は黒幕だよ!」
<え!? 何でそんな事が分かるの!?>
「名前だよ! 国王の本名教えて!」
<え…『シツハ・クロマーク・ナーノヨ』だけど…>
「気づかない君も君だね! 当ててあげようか、其の国王信頼無かったでしょ!」
<え、何で分かるの…?>
「其の国王の名を分かりやすくすると『実は黒幕なのよ』!! これで分かる!?」
<………あ……あぁぁ!?>
「『ラライック』が危ない! 其の異世界、戻れる!?」
<『帰還石』が1つある!>
「ナイス! 使って!!」
≠≠≠
———こうして、主人公こと『新野 鈴』と其の友人、『必寧 勇』は
『ラライック』に戻った。
其の頃の『ラライック』は、鈴の考え通り『クロマーク』によって滅びかけていた。
其処にやって来たのが『ディアス』を持った勇。見事に『クロマーク』の敵意を削ぎ、『ラライック』に安寧が訪れた。」
人々は感謝し、此の2人を国王に! と言った。
無論、鈴は反対し『帰還石』の譲渡のみを報酬として要求した。
だが、人々が其れを拒否する。
聞くと、此の世界には他にも魔王が存在すると言う。
勇が倒したのは7人の魔王、7騎将の1人だったという。
其の話を聞いて、鈴と勇は熟考した。
≠≠≠
熟考の末、2人は『ラライック』に残り、残りの魔王を討伐する旅に出た。
———そう、此の物語はただの始まりなのである。
あとがき
——はい、どうもこんにちは華邨りいです。
突如として思いついた物語を思いの儘に書いてみましたが何と8400文字に
なってしまいました…。(空白・改行を含むと10265文字です。)
ですが、既存の作品と比べると相当良くなったんじゃないかと自負しております。
物語作成に協力してくれたRさんとBさん、本当に有り難う御座いました!
此の作品は、まだまだ続きがあります。もし気になった人は、烏滸がましいですが、評価と感想、お願い致します!
以上、華邨りいでした!




