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パンツを見たら殺しますよ?  作者: ねむり だいじろう
第4章 昨日のわたしと明日のあなた

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第3話 お洒落



「いらっしゃいませ~。」

「こちらのお席にどうぞ~。」


「注文良いですか~?」

「ハイハイ、ただいま~。」


「カイ~、定食3つね~。」

「はいよ!」


「お待たせしました~。」

「ごゆっくりどうぞ~。」



「ほっほっほ。真白は張り切っておるのぉ。」

「真白ネェすごいね!」


「ありがとうございました~。」



「いや~真白、助かったよ。」

「ちゃんと出来てたかな?」

「凄いです!真白さん。初めてとは思えません。」

「やっぱ働くっていいよね~。ハハハ・・・」



サロン開店から3週間。未だお客様は1人・・・



レオが食堂に入って来た。


「おい真白。お客さん来てるぞ。」

「え!マジ!?」


(あわ)てて飛び出す真白。


「あ、パンテラさん?」

「こんにちは。真白さん。」


待っていたのは、先日(せんじつ)出会った黒豹(くろひょう)だった。


「いらっしゃい。体調はどう?」

「はい。もう、すっかり。」

「良かった。」

「本当にありがとう。」

「いえいえ。それで、今日は?」

「あ、あの・・・」

「ん?・・・良かったらサロン、寄ってく?」

「あ・・・はい。」


2人は2階のサロンへ上がって行った。



イスとテーブルだけのシンプルなカウンセリングルームには

オルディスが小さな観葉植物を1つ置いてくれていた。


小窓(こまど)からは柔らかい光が差し込んでいる。


イスに腰かける2人


「何かあった?」

「はい・・・実は・・・」

「うん。」

「あの後、パルドにプロポーズされて・・・」

頬を赤らめるパンテラ


「ワオ♡ホント?返事は??」

「はい・・・OKしました。」

「えー!おめでとう♪」

「ありがとうございます。」

「ねぇねぇ、何てプロポーズされたの??」

「あ、いや、それはちょっと・・・」

「え~、いいじゃん、いいじゃん♪」

「まぁ・・・せっかく助かった命なので・・・」

「うんうん。」

「2人で幸せになろう、と・・・」

「キャー♡」

「・・・で、故郷に帰って小さな式を挙げようってことに。」

「いいね~」

「で、その・・・」

「うん?」

「この前、真白さんに(ひたい)を奇麗にしてもらって・・・」

「うんうん。」

「1つ治してもらうと、他にも気になるところが出て来ちゃって・・・」

「うんうん。気持ちわかるよ~」

「その~・・・毛並(けな)みが痛んでいるのが気になって・・・」

「そっか~。じゃあ早速、見てみよっか?」



こちらも、ベッドだけのシンプルな施術室(せじゅつしつ)


白い施術用のガウンに着替えたパンテラが入って来た。


「ベッドにどうぞ。」

「はい。」


横になるパンテラ。


黒い毛並みは、一見(いっけん)、奇麗だが、確かに痛んでいるようだ。


触れてみると、所々、硬い毛玉が出来てしまっている。


「始めますね。」


「スパークルトリートメント。」


パンテラの全身を優しく()でていく。


真白の撫でた部分が(つや)のあるサラサラな毛並みへと変わっていった。


「うん。いいね。」



施術後のパンテラを見る。



黒い毛並みが輝いている。

ツヤツヤでサラサラ。

ボリュームも増して、フワフワしている。


もともと奇麗に見えた毛並みだったが、

それでも「見違えた」と表現していいだろう。



真白はポーチから全身鏡(ぜんしんかがみ)を取り出した。


「どうぞ。」


緊張気味に鏡を覗き込むパンテラ。


「!?」

「これが・・・私?」


「どうかな?」


「・・・」


パンテラの大きな瞳から、大粒の涙が溢れ出す。


「パンテラ?」


「ごめんなさい・・・嬉しくて・・・」

「私・・・今まで、見た目なんて気にしてなくて・・・」

「お洒落(しゃれ)なんて、考えたことも無くて・・・」

「でも、私・・・今、お洒落がしたい。」

「そう思えたことが、凄く嬉しいです。」


「パンテラ・・・」


「真白さん、本当にありがとう。」

「あなたに出会えて、本当に良かった。」


「うっ、うっ、うえ~~ん・・・」


「え?え?真白さん?」


「エッ・・・私ぃ~エッ、エッ、そんな風にぃ~エッ、言ってもらえてぇ・・・」

「エッグ・・・嬉しいエッ、ですぅ~・・・(泣)」



うえ~~~ん・・・



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