第4話 アンデッドの森
ドォォォーーーンッ!!
ガラガラガラ・・・
レオの大盾に弾き飛ばされ
ボーンウルフの群れは音を立てて崩れ落ちた。
「フンッ!手ごたえがないぜ。数が多いだけだな。」
街の北側にある深い森―――
ここは『アンデッドの森』と呼ばれている。
森の中は光が届かず昼間でも薄暗かった。
湿度が高く、足を踏み込むたびに地面から水が染み出してきた。
そして、この臭い・・・死臭のようだ。
グゥゥゥガァラアァァァ~~・・・
人型の腐敗した魔物が数体迫ってきた。
「え、え?ゾンビ??」
「いや、あれはグールじゃ。」
「グール?」
「ゾンビと違って知性があるからの。」
「デ、テイ、ケ~」
「ナニシ、ニ、キタ~」
「え?喋った??」
「え~っと・・・ワタシ、ニンジン、ホシイ・・・」
「おいおい、真白・・・」
「コロ、ス・・・」
グールたちが一斉に襲い掛かってきた!
「グレイトウォール!」
レオの全周囲防御
グールたちの攻撃を一撃も通さない
「キャビテーションボルト!」
真白の電撃
グールたちは体内から炎を上げ弾け飛んだ
「ほっほっほ。2人とも頼もしいのぉ。」
「えへへ~、おじいちゃんの出番はないかもよ?」
「アクアウォール。」
飛んできた剣を水の壁が包み込んだ
「油断大敵じゃぞ。」
「おじいちゃん、ありがとう。」
「来るぞ!」
現れたのは、甲冑に身を包んだ屍『デスナイト』
その後ろには影のようなものが浮かんでいるように見える。
「何あれ?なんか見えるんだけど。」
「あれはデスナイトとファントムじゃな。」
「ファントム?幽霊みたいな感じ?」
デスナイトの波状攻撃!
数体のデスナイトが代わる代わる攻撃してくる。
「グレートカウンター!」
大盾で受け止め反撃!
ドンッ!
デスナイトはバラバラと崩れ落ちた
・・・が、頭部や腕がゆらりと浮かび上がり元の姿に。
「何だと!」
「キャビテーションボルト!」
デスナイトは内側から爆発し弾け飛んだ・・・が、復活。
「マジ?」
ファントムが飛びかかってきた!
「グレートウォール!」
しかし、ファントムは大盾をすり抜ける!
さらに、その勢いのままレオの体もすり抜けた!!
「ウォッ!」
膝をつくレオ
「レオ!大丈夫?」
「気を付けるのじゃ!奴は触れた相手の体力を奪うぞ。」
「キャビテーションボルト!」
ファントムは無反応だ。
「奴は実体がないから効かんようじゃの。」
「え~、そんなぁ~・・・」
「コイツら攻撃が効かねぇ・・・」
「ほっほっほ。そろそろ出番かの?」
「おじいちゃん・・・」
「オルディス様・・・来ます!!」
デスナイトとファントムが一斉に飛びかかってきた!!
「ホーリーミスト。」
青白い光を帯びた小さな水の粒が広がって行く。
魔物たちは霧に包まれると、動きが止まった!
「サブリメイション。」
魔物たちは一瞬青く光ると、蒸発し消えていった。
「おじいちゃん、すご~い♪」
「オルディス様、流石です。」
「ほっほっほ。先を急ごうかの。」
3人は魔物たちを倒しながら、森の奥を目指した―――
やがてたどり着いたのは、森の中とは思えない、明るく開けた場所だった。
そこには数本の大樹が絡み合ったかのような巨大な木がそびえ立っていた。
「すご~い。おっきな木~。」
「これはの、母なる木-マザーツリー-と呼ばれる霊樹なんじゃ。」
「マザーツリー・・・」
「この木が、良くも悪くも周りに生命力を与えておるのじゃ。」
「そっか!それでアンデッドが・・・」
「そうじゃ。それに、その生命力で養霊人参が育つからの。」
「なるほど・・・じゃあこの辺りに?」
「木の根元を探してみるが良い。星形の葉っぱが開いておるはずじゃ。」
「あ!あった~♪」
「こっちもあったぞ!」
「そこにもある~♪」
「おぉ、いっぱいあるじゃねぇか!」
「待て待て、待つのじゃ。1つにしておきなさい。」
「え?どうして?」
「これは貴重なものなのじゃ。一度採ると次が育つまで5~6年かかるからの。」
「そうなの?」
「そうじゃ。それに、1つで十分効果があるから大丈夫じゃよ。」
「そっか~、じゃあ1番大きそうなのを・・・これかな?」
真白とレオは慎重に掘り進めると1メートルほどの大きな根っこが収穫できた。
「これが養霊人参?白いね。生姜みたいだし・・・」
「ほっほっほ。間違いなく立派な養霊人参じゃ。」
「そっか、やったね♪」
「よし。じゃあ、さっさと帰ろうぜ!」
「そうだね。家に帰るまでが人参掘りだよ~」
「ガッハッハ!なんだ、そりゃ?」
「ほっほっほ。楽しいのぉ。」
3人はみんなが待つ屋敷へ帰って行った―――




