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パンツを見たら殺しますよ?  作者: ねむり だいじろう
第2章 ただいま開店準備中!!

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第6話 師



食堂を出ると、マミーが話し出した。


獣人(アイツ)()ぇ、()()いたか?」

「手?手がどうかした?」

「なんや、気付(きづ)いとらんのかいな。」


義手(ぎしゅ)や。」

「義手?ホント?全然気付かなかった~。」

「左腕や。肩から先、全部や。」

「そうなの?見た目も本物みたいだし、ちゃんと動いてたと思うけど・・・」

()職人(しょくにん)が作ったんやろな。動いてるのは魔力や。」

「そっか・・・」

「でも問題はそこやない。」

「え?」

「魔力の流れがおかしいんや。」

「流れ?」

「そや。腕を動かしてる魔力が上手く流れてへんのや。」

「どういうこと?」

「原因はわからんけどな、あのままやと思った通りに動かされへんハズや。」

(なお)せないの?」

「俺には無理やけど、お前なら治せるんちゃうか?」

「私?でも、魔力の流れとかわからないよ。」

「それは俺が手伝(てつど)ぉたる。」

「わかった。やってみるよ。」


「でも、素直に見せてくれるかなぁ・・・」



冒険者ギルド―――



アンジュは先生に連れられて冒険者ギルドに来ていた。


「お姉さん、ちょっとええかの?」

「はい。なんでしょう?」

「すまんが、ギルマスを呼んでくれんかの。」

「ギルドマスターですか?・・・ご用件は?」

「この子を冒険者登録したいんじゃがの。」


「・・・アンジュちゃん?」

「こんにちは。ミーナさん。」

「こんにちは。・・・この方はお知り合いですか?」

「はい。わたしの先生なんです。」

「先生?・・・そうですか。でもアンジュちゃん、5歳くらいよね?」

「・・・たぶん。」


「あの・・・申し訳ありませんが、未成年者(みせいねんしゃ)は登録できないんですよ。」

「ほっほっほ。わかっておるよ。だからギルマスに頼もうと思っての。」

「いや~・・・ギルマスに頼んでも・・・」


1人の男が(あわ)てて飛び出してきた。


「これはこれは、大賢者様(だいけんじゃさま)。どうかされましたか?」

「大賢者?!」

馬鹿者(ばかもの)(きみ)は大賢者様を知らんのかね。」

「も、申し訳ございません!」

「このお方は、世界(せかい)四大賢人(よんだいけんじん)が1人、水の大賢者ことオルディス・アクレイン様だぞ。」


「ほっほっほ。良い良い。昔の話じゃ。」


「それでの、わしの教え子を冒険者登録してもらえるかの?」

「もちろんでございます。大賢者様のお弟子(でし)さんなら喜んで。」

「わしが、身元引受人(みもとひきうけにん)になるからの。」


「ほら君、早くしたまえ。」

「はい!」


「出来ました!」

「早いのぉ!」


アンジュが冒険者になった!


「先生は大賢者様だったんですか?」

「ほっほっほ。今はただのおじいちゃんじゃよ。」




宿屋―――



「ねぇねぇ、これ見て~。ギルドカード。」

「え?え?なんで?」

「えへへ~。冒険者になったんだ~。」

「冒険者?|未成年では、なれないはずだが?」

「わたしの先生が、ギルマスにお願いしてくれたの。」

「へぇ、(すご)いじゃん。」

「いや、それは不正(ふせい)ではないのか?」

「え・・・」

「不正をして冒険者になって嬉しいのか?」

「ちょっと美桜、そんな言い方・・・」

「わたし・・・2人の役に立ちたくって・・・」

「アンジュ、ありがと。嬉しいよ。」


「すまない・・・頭、冷やして来る。」

「美桜・・・」




公園―――



美桜は1人、公園のベンチに座っていた。


「ハァ・・・情けない。」

「アンジュに当たってしまうなんて・・・」


「また、お前か。」


目の前にライオンが立っていた。


「・・・」

「何だ?仲間割れか?」

「フッ、よくわかるな・・・」

「ガッハッハ。良かったじゃないか。仲間を殺さずに済んで。」

「また、お前は・・・でも、そうかもな。」

「ほう、やけに素直(すなお)じゃないか。」

「私は仲間の役に立っていない・・・子供にも追い抜かれそうだ。」

(あせ)って、子供に当たってしまったよ。」


「強くなりたいのか?」

「え?」

「強くなりたいのか、と聞いている。」

「なりたい・・・強くなって、仲間を守りたい。」

「そうか・・・ついて来い。」

「どこへ・・・」


ライオンは足音一つ立てず歩いて行く。


「は、速い・・・」


美桜は必死で追いかけた。



2人は武器屋に到着。


「おや?らっしゃい。また来たのかい?剣はまだだよ。」

「ああ、はい・・・」

「主人。そこの脇差(わきざし)、見せてくれ。」

「はいよ。」


店主は、刃渡(はわた)り45cm(センチ)くらいの短い刀を取り出した。


「これを持ってみろ。」

「あ、ああ。」


刀を手に取った瞬間、手に馴染(なじ)むのを感じた。


軽く振ってみる。


シュン、シュン、シュン―――


自在に(あやつ)れる。まるで手の延長のようだ。


「どうだ?」

「凄くいい。」

「そうか。」


「主人。こいつに合うバランスでミスリル(こう)の脇差を2本、打ってくれ。」

「新しく打つとなると、50万WN(ワーヌ)ほどになるよ?」

「ご、50万!?待ってくれ。そんな大金持ってないぞ。」

(かま)わん。俺が出す。」

「いや、しかし・・・」

「強くなりたいんだろ?」

「それは、そうだが・・・」

「なら、(だま)って受け取れ。」

「・・・ありがとう。」


「主人、何日かかる?長剣(ちょうけん)の修理は後でいいぞ。」

「そうですねぇ・・・3日ほどで」

「2日だ。」

「・・・はいよ。」


「お前は、明日の朝5時に公園に来い。」

「公園?」

「刀が出来るまで、やることがある。いいな?」

「はい。」



ライオンは音もなく去って行った―――




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