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第二章 出会い

「思い出して」

頭の中で声が聞こえる。頭の中で?と思ったけど、それよりもその声がとても懐かしい事に不思議に思った。

「何を?」

僕も頭の中で思って相手に伝えた。また声がする。

「全てを」

 僕は目を冷ました。目の前に空が広がる。視界の端に草が見えた。どうやら草の上に横たわっているらしい。下がふかふかしていて、少し湿っぽい。

起き上がるとやはりそこは草原で、心地よい風が吹いていた。ここはどこだろうか?

 ふと視界に自分の姿が映り、その変わりように度肝を抜かれた。なんと僕はエプロンドレスを着ているではないか!黄色のドレスに白いエプロンの、端にフリルのついた可愛らしいものだ。おまけに黒いブーツを履いている。

「なんで!?」

驚く事はそれだけではなかった。頭のてっぺんに違和感を覚えて触ってみると、大きなリボンをつけていた。おまけに髪が腰の辺りまで伸びている。

 僕になにがあったのだろう?いや、落ち着け落ち着け。混乱してもしかたがない。ふーっと深呼吸するとこうなる前の事を思い出した。

朔と黒音といつものように、海の桟橋に並んで座り話をしていた。そしたら朔が何かを凝視して、それを見ようとしたら下に大きな穴があいたのだ。穴に落ちて行って、それで巨大な鏡があって気を失って……。気がついたらここに倒れて、今の格好をしていた。

 分からない。分からない事は考えてもしかたがない。分かる事からどうにかしていこう。

 立ち上がって辺りを見渡した。草原が広がり、目の前の遠くに森が見える。朔と黒音がいない。はぐれてしまった。まず二人を捜さなくては。


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