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第一章 桟橋で

波が引くように、僕達の下の桟橋と海が消えた。消えたそこには真っ黒い大きな穴が現れ、悲鳴を上げながら僕達は穴の底へ底へと真っ逆さまに落ちていった。

 いったい何が起こったのだろう?どこまで落ちるのだろうか?

 そう不安になった僕の目にキラリと光るものが見えた。あれはなんだ?あれは、巨大な鏡だ。ぶつかる!そう思い目をぎゅっとつぶった。だが、どんなに経っても、鏡にぶつかる衝撃はやってこない。瞬間、気が遠くなり僕は気を失った。

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