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短編集

ハイヒール シティ

作者: hanohi

書き溜めていたアイデアレベルのお話。

あらすじ書いてるうちに読み終わるような短さ。

東京、会社員 営業職。

低いヒールのオトコっぽい革靴はいてる。歩きやすいから。

東京に住み始めた時、勢いで買ったハイヒールは、クローゼットに奥の奥。

こんな都会みたいな靴、私にはまだ、似合わない気がするって思ってから、どれくらい月日が流れたかな。


いつまでも都会に溶け込めない女の子。

東京にきたのは、なんとなく。

そこに仕事があったから。


あの人も東京に行ったし。

だからってあの人に連絡は取ってないけど。


ある日、営業で向かった新規取引先。

あの人がいた。無理難題を押し付けてくる。

でも、引き合いの相手の営業は、ハイハイと受け答えて好印象を他の人にも、持たれてる。わたしは、ここでは答えられないことだし、うちの開発部門はやる気がないから、とかいろいろと考えたあげく、

ぼんやりとした答えしか言えなかった、それをあの人の目の前で。

会議室を出る時、あの人は私だけに聞こえるように言った。


マクラ営業でもするのか?


そこで引き合いが決められたわけじゃなかったけど、すごく、負けた気分だった。マクラ営業なんて言葉言われたくなかったのに。

わたしのせいじゃないのに。

だんだん腹がたつ。

鈍いわたしは気づかなかったけど、明らかにセクハラ発言だ。会社にもどって、冷静に怒りながら、開発部門に問い合わせる。返信がなかなかこないので電話するも、繋がらない。


期限は来週。上長からかけ直してもらうと、やっと出た。むかつく。


問い合わせ内容は、見もせずに却下されたみたい。それでもくってかかるわたし、どうしてこんなわたしじゃなかったのに。


これは、なに?

火がついた、かんじ…


そう、あの時と同じだ。大学にいた頃。あの人と同じ研究室。

いつも一番のあの人と、わたしはこっそり力比べをしていた。


彼の作品を誰もいないときにみては、良いところを自分のに取り入れたりした。

それでもわたしは一番になれなかった。


ある日彼の口から、研究室にいるのが仕事なのか?と言われた。

そうじゃないって気づかせてくれた言葉。


わたしは、外にヒントをもとめた。


あの人は、きつい言葉をわたしにかけるけど、それは、ほんとは、わたしに葉っぱをかけてくれてるだけだった。

変わってない。


そしてわたしは、わたしの力で。一番になった。


東京にいるのが仕事なの?そうじゃない。フロアにいるのが仕事なの?


開発部門は、別のビル。電話やメールじゃラチがあかない。アポイントとって、

お願いしにいくしかない。

そうじゃないとまた、マクラ営業しかできないのって、あの人に言われる。


そして開発を味方につけた、次の取引先との打ち合わせ。


言葉だけの営業をする引き合い相手に勝った。十分な資料。


あの人と目が合う。微笑んだように見えた。


そうだったの、わたしは、東京にきたんじゃない、

あなたを目指して、ここにきた。


これからが本番だからな。キツイって、担当、降りるなよ。

その言葉の裏だって、今ならわかる。


いつまでも、わたしの一番でいてね。

そっちこそ!逃げないでいてね!

追いかけるから!


⬛️


オフィスラブがエヌジーなところ

ドキドキしちゃう?ラブラブしちゃう?悪いことしちゃうから?、しゅんとしちゃうから?

仕事が手につかなくなるから?

私が綺麗になって、他の人に影響を与えちゃうから?


わたしは、エヌジーなんだからそもそも始めなきゃ良いのにって思ってたけど、やっぱりそこは恋。

落ちるものには落ちてしまう。


彼の顔を見るとウキウキしてしまうし、でもそれは、仕事中は隠さないといけない。


キレイになったわたしにちょっかいを出してくる同じ部署の男の子。

オフィスラブエヌジーならこれはなんなの?

これが彼だったらオーケーなのに、そうじゃないならこんなに不愉快。


同僚と結婚して部署移動を余儀なくされた女の子は、会社をいまどき寿退社。

えーって思っちゃう。会社に負けてどうするのって。


でもその子は言った。

独立して自分のサロンを持つんだって。キラキラした瞳で。

無理だよって言う資格ある?

ないよね?

だって、わたしはまだ、会社の言いなり。

わたしの人生なのに。

会社のために残業して、体張って、無理して。

それが普通ってみんな思ってるの。私もそう。

だから、幸せに、はみ出して生きてる人を見るとみんな攻撃したくなるのかな。

みんなひまじんだからなぁ。そんなに仕事すきなら仕事に集中したらいいのに、人の噂ばかりしてないで。


だれかのきめた、なんとなくなルールなんて、無視しちゃえ。


次に彼にあった。

抑えられないきもちを私は、彼に、

打ち明けた。


そして彼は言ったんだ。


取引先との恋愛がエヌジーなら自分がお前を引き抜いていいって。

でもね

私は言ったの。あなたの会社の社長になら

なってあげてもいいわって。


開発部門からわたしの引き抜き依頼が来た。

別の部署に異動になった私に、恋人は彼。

いつのまにか、力強くて、軽い足が私にはある。


カッコ良く見せようとかじゃなくて、ありのままの私を、私のきらめきを

身にまとった私には、ハイヒールがなくても、背筋を伸ばしてまっすぐいられる。

心にあるから。私のきめた未来が。


溜め込んでいた小説アイデアを掘り出して投稿。

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