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流れ星と海
会えなくても
星は届く
君の愛が
光速で
君の中の星が
流星群のように
ぼくに向って
勢いづいてくる
ぼくは地平線で
凪の海が
春の嵐で
波高くなる
誰かが
崖のような
海岸の上から
観察している
祓いの祝詞は
悩みの雲を散らし
宝玉の灯台は
鋭く光を放つ
そうだ
舟を出そう
七福の仏神が乗れる
未知の材質で
海も空も
どこまでも行ける
時空を越えて
過去も未来も
好きな所へ
ビッグバンの彼方へ
宇宙の果てまで
そこには
色とりどりの花と
進化の前の生命
天使や妖精が住む
形になる前の
雄しべと雌しべが
君の右手と
ぼくの左手で
作られた花弁の中で
花粉を交換する
ぼくは
そっと
そこにある神話を
君に託す
デルフォイの神殿に
泉が溢れ出す前に