~プロローグ~
誤字脱字、矛盾などありますが,温かい目で見守ってくださると嬉しいです…!
「早く!逃げて!!」
黒い煙が押し寄せる中,一人の少女は叫んだ。
周りからはたくさんの悲鳴と,何かが壊れる音が絶え間なく聞こえる。
しかし少女は,そんなものは目に入っていなかった。
「でも,だって……」
暗闇の中からもう一人の少女の声が聞こえる。
弾丸が肩を掠めた。肌を切り裂くような痛みに顔が歪む。それでも…
「逃げて,しばらくしてから戻ってきなさい。それまでっ!私は絶対に生き残るからっっ!」
それでも彼女は懸命に,懸命に,少女へ呼びかける。
守れるかもわからない約束を口にして。
「わ,かりました…。すぐに警察を呼んできます!それまで待っていてくださいね!?」
その声に少女は安堵した。そして,優しい声で呼びかける。
「ええ。行きなさい。」
相手の声はもう聞こえない。行ったのだろう。
かすれた声で呟く。
「あぁ…無事だと,いいなぁ…」
そのまま彼女の意識は朦朧とし,途切れた。
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もう一人の少女は必死に走っていた。
警察を呼び事情を話し,その屋敷に戻るのに十分はかからなかった。
――――早く,早く,戻らなきゃ……
「こっち!こっちです!!」
――――やっと着いた!!
その屋敷に戻り彼女が最初に見たものは,燃え盛った屋敷だった。
さっきまで聞こえていた悲鳴などが,一つも聞こえない。
「そん,な…!?」
そんなことあるはずない。だってみんな強いもの。きっとどこかにいるんだ。
そう自分に言い聞かせる。
でも,どうしてもそう思えない自分がいた。
「お姉さまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
読んでいただきありがとうございました。
次回更新はいつになるかわかりませんが,なるべく早く書くつもりです。