出会い
中学に入学して3ヶ月たち、もうすぐ夏休みという日の朝だった。
ムンムンと熱気が立ち込める通学路を小学生からの友達の拓斗とどうでもいい会話をしながら歩いてる時だった。
拓斗がいきなり独り言のようにブツブツと言い出した
「こんなことを言うのは変なことかもしれないけど、出野は馬鹿だと思うんだよな。」
普通の学生は朝起きて、食事を済ませ、学校に通うだろ?
お前の場合は朝はゆっくり寝たいし、食事も好きな時に食べたいし、学校にも好きなときに行きたいと言うし。
でも「不良」ではないとキッパリ言いきる所とか。
馬鹿だよな。
まあそーだな馬鹿だとは思うけど、、やりたいことを自由にやるのはいいことだと思うぞ。
拓斗こそ、真面目だよな。
まあ俺は出野とは違って将来の夢があるからな!!
え?
何それ初耳だわ。
聞かせてくれよ拓斗の将来の夢ってやつ。
学校終わったら教えてやるよ、拓斗はそう言って自分のクラスに入って行った。
クラスに入った俺は1番後ろの窓際の席に着き拓斗の将来の夢がどんなことなのか考えていたらチャイムがなった。
担任の桑ちゃんが入ってきて出席の確認があり、今日の日直からのお知らせがあり、、またいつもの退屈な一日が始まったなと思った。
そして無事に何事もなくお昼休みに入った時だった、、学年で一番の美人であり、一番不良の楓がクラスに乗り込んできて、いきなり俺の胸ぐらをつかみ文句を言われたのが俺と楓の初めての出会いだった。