月と小麦と狂艶花≪アムール・フー≫

半人半狼の青年・ウィルは、ある田舎町でパン屋の娘・メアリージェンヌに恋をする。満月の夜になると、狼に変身してしまう体で、普通の人に受け入れられないと思いながらも、恋する気持ちは止められないウィル。笑顔が素敵なその娘は町でも人気らしく、ウィルにライバルは絶えない。ある日、祭が行われるからと娘に誘われたウィルだが、満月の日だから断ってしまう。その代わりに、彼女のもとを訪れたのは――。

神はいるのか？　運命はあるのか？　
どちらにせよ、幸せな結末など、どこにもないのかもしれない――そんな、狂気の恋愛物語。