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同棲

注意!注意!


この話は完全に時代背景および当時の文化を逸脱した部分であります。

本当にこんなのがあったのかどうかは作者は調べきれておりません。

突っ込みどころ満載だと思いますのでどうぞお気をつけて本章をお読みください。










「お待ちしておりました」


そういって三つ指ついてお辞儀をする茜を見て義男は目を点にした。


「・・・貝島さん?」


義男は直ぐに隣にいる貝島太市のほうを向いて尋ねた。

一体どういうことなのでせうか?


震えながらそう尋ねると太市は良くぞ聞いてくださいましたとばかりに満足そうにうなずいた。


「突然なのだがね、実は今日から茜には来島さんの所で一緒に住んで欲しいんです。」


「・・・え?」


「つまりは、同棲と言うことですね。」


同棲・・・だと!?

お前は一体何を言っているんだ?


済ました顔でそう言う太市に内心では驚愕しつつも義男は必死こいてポーカーフェイスをつくった。


「・・・なぜ突然に同棲を・・・?」


「それは、わしが説明しよう。」


いつの間にか雷蔵が部屋に入ってきていた。


「一体どういうことなんだ?」


「うむ、お前と婚約したのはいいが、茜ちゃんはまだ子供だ。いろいろとなじまない面もあろうて。」


「そこで、茜は少し早いのだが来島家になれて貰う事も含めてこちらにすむ事になったのだよ。」


・・・それなんてエロゲ?


ま、まさか俺が乱暴するようにしむけるというのか!?

いい年した30越えたオッサンに十代の女子に夜襲掛けろとでも言うのか?

エロ同人みたいに!エロ同人みたいに!


いや、ロリコンじゃないけどさ

いくら婚約者とは言えさすがにこれは許容できない。

手を出したら即お縄になることは確定的に明らかだし。


まずいな、なんとか断らないと・・・


「し、しかし・・・私はともかく茜さんはまだ・・・」


「うむ、この前14になったばかりだ。」


「その歳で私どもと同居というのは・・・」


必死に義男は断るべく言い訳を必死に言おうとした。


「義男、何か問題でもあるのか?」


雷蔵が不思議そうな顔で尋ねる。


「うん、二人は既に見合いをしているわけで初対面でもないし全く問題はありませんね。」


満足げに太市もうなずきながら言った。


いやいやいや、十分アウトだから!

犯罪だからね?ソレ


義男はハッハッハと笑う二人に心の中で叫んだ。


「し、しかし・・・幾ら婚約者でかつ知り合い(一回会っただけ)とは言いましてもさすがに同居と言うのはあまりお聞きしたことがありませんが・・・?」


「ええ、確かにその通りですが、我々来島家並びに貝島家の両家はこれから先公私の面でより深い結びつきが必要になってくるでしょう。ですので数年先とは言え夫婦になるお二方にはできれば円満になっていただきたいのですよ」


「は、ハァ・・・」


「・・・お分かり、頂けましたか?」


ズンッと義男の顔面一センチくらいにまで太市が顔を近づけた。

もうちょっと近寄れば間違いなく唇が重なるであろう距離である。

凄く怖い。

威圧感が半端ないです。


どこかに逃げ道は・・・?


後ろを見ると雷蔵が座っており、にこやかな顔だがどこか怒りのオーラを出していた。

どう見ても『これ以上断ったら容赦せんぞ?』と言っているようにしか見えなかった。


どうする?

どうする?

そこで問題だ!

どうやってこの最悪な状況から逃げることができるのか?

体中に冷や汗を流しながら義男は回避方法を考えた。


直後に三つの選択肢が頭に浮かんだ。


その1:ハソサムな義男は突如回避方法をひらめく。


その2:仲間(主に源さんか宮部)が来て助けに来てくれる。


その3:どうにもならない。現実は非常である。















模範解答


その1:わき目を振らず強行突破しようとするが速攻で雷蔵に確保される。→(BAD END)


その2:宮部が来てくれる。(イイ笑顔で嗤ってみてるだけ)→(WORST END)


その3:あ、机に好きな茶菓子があるラッキ~。→(TRUE END )



つまり回答は・・・3!答え3!


現実からは逃げられない!



サー・・・と血の気が引いたような青い顔をしながら義男が絶望のあまり押し黙っていると


「あの・・・」


「義男様は、私と結婚するのが嫌なのですか・・・?」


見ると今にも泣きそうな顔をしながら茜がたずねた

それは義男にとっては完全にチェックメイト。

詰みの状態に持っていかれた。

周りにあるのは敵の駒ばかり。

つまり、逃げられない。


「どうするんじゃ?義男」


「どうするんです?義男君?」


「どうなさるのです?義男様?」


三人に詰め寄られた義男に逃げる道はなかった。


「ヤ・・・ヤダナー、ソンナコトアルワケナイジャナイデスカー」


しばしの沈黙の後、義男はだいぶ裏返った声でそういった。

最早彼にはそういう道しか残されてはいなかったのだ。


「本当ですか!?」


「え・・・ええ。本当ですよ。さすがにいきなりの同居と言うことで驚いていたのですよ。こんな可愛らしい女性と一緒に生活できるのです。楽しみで仕方ありませんよー・・・あは、アハハハハハハハハハh!?」


どこか声のトーンが色々とおかしいことになっているが、兎に角義男は茜が泣くのをとめることに成功する。


「まぁ、そうだったのですか」


義男の言葉に茜は一応(表面上は)ホッとしたような顔を浮かべた。


「どうやら、義男さんも落ち着かれたようですね?」


「全く、いい歳してこれではまだまだ先が思いやられますわい」


義男が一応の落ち着きを見せたのを見て雷蔵と太市は共に笑顔を浮かべた。


その後、かねてから雷蔵が頼んでおいた食事も到着し、義男が吊り上げた魚と一緒にちょっとした食事を取った後、太市は来島家に茜を残して帰って行った。



義男の内心がどうかはさておき、取り敢えず貝島茜はこのときを持って来島家に一室を与えられることになったのである。




「これからよろしくお願いいたしますね?」


「あ、ああ。ヨロシク」


義男の隣で寄り添うようにたちながら茜が言ったのを聞き、なんとか真っ白な頭の中で言葉を拾い上げた。


そして、帰っていく太市の車を見つめながら、義男はやがて考えるのをやめた。




















後に、茜と義男は糟糠の仲にまで成るほどのおしどり夫婦となるのだが、当時の義男の心境としては最悪以外の何者でもなかった。

後年、義男はこの日のことを克明に覚えており



「私はあの日のことを今日まで決して忘れたことはない。あの日こそ、私にとってのマレー沖海戦だったのです。チャーチル首相もきっとこんな心境だったのでしょう。」


と取材にやってきた記者にそう語ったと言われている。



また、ソレをうらづけるように義男の死後発見された彼の日記にも


『この日は私にとってではあるが今時大戦においてもっともショッキングな日となることであろう』


と記録されている。











遅くても一週間以内に上げようと思ったのですが、思いのほか忙しくて上げることが全くできませんでした。

(それどころかまさか感想すら読めないとは・・・)

今月はまだ忙しく更新も途切れ途切れになりそうです。


今回は茜が来島家にやってきて3人で同棲生活を始めるようです。

この時代、許婚同士の同棲生活があったのかどうかは分かりませんでしたので、(あったら面白いな)と想像して書いてみました。


次回は視点を変更して貝島家の方に移したいと思います。



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― 新着の感想 ―
うーん江戸時代には裕福な商店ではお見合い後嫁になる少女をまだ月のものが始まる前に嫁がせてとにかく嫁に出して/もらって関係を築く、ただし新妻は流石に夫婦生活は無理なので新郎は新妻が月のものが始まるまでは…
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