表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
婚約破棄された不運令嬢ですが、辺境をダンジョンで開拓しますわ! 〜DEX2の不器用令嬢、LUK999とうっかりミスで借金一億を完済します〜  作者: 海底撈月


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/22

08 第九王子の野望

●Side アルフォンス

 緑と金を基調とした執務室で、俺ことアルフォンス・サン・ガルディアは通信魔法【セカンド・チャンネル】の接続を切った。


 俺は第九王子。王位継承順位は数えたくもない。

 大変遺憾なことに、兄上も叔父上も優秀な方ばかり。俺のような王家の血を引いているだけの下位の王子は、出家させられるか、運が良ければ跡継ぎになり得る男子のいない貴族家の入り婿だ。


 俺にあてがわれた前の婚約者もそのような感じで、伯爵家の一人娘だった。

 家柄こそ伯爵家だが、大して美しくもなければ賢くもない。魔力こそ多少恵まれていたようだが、令嬢としてのマナーも身についていないような愚鈍な女だった。

 こんな女が俺にお似合いだと、自分の価値のなさを見せつけられているようで、顔を合わせるたびにイライラした。


 だから婚約破棄を突きつけてやったときはせいせいした!

 思惑通りに初代国王の像を壊してくれたときは、笑いがこらえきれなかった。

 あれは、わざとヒビを入れておいた偽物だ。

 いざというときは突き飛ばしてぶつけてやろうと思っていたが、期待通りにドレスの裾を踏んでくれた。神に感謝したい。


 うまくことが運んだおかげで、借金を背負わせ、あの女の身ぐるみを剥いでやることができた。自分の策謀の冴え渡りっぷりが恐ろしい。

 あの女は、何もない辺境送りになった以上、この先死刑になるよりも辛い一生を送ることになるだろう。それでこそ、足を踏まれるのに耐え続けた甲斐があるというものだ。


「ああ、愛しいリリア。俺の天使」


 俺はリリアの肖像画を見つめる。

 不思議だ。彼女と会うまでは、俺はもっと冷静な男だったはずだ。

 だが、彼女の甘い声を聞くと、頭が痺れて、全ての判断が「彼女のため」に塗り替えられていくような……。


 いや、これこそが「愛」なのだろう!


 画家どもは本物のリリアの魅力を描き出せるほどの腕を持っていないようで、いくら描き直させても、出てくるのは似ても似つかぬものばかり。これは何枚も描かせた中でやっと出てきた、少しはマシと思えるものだ。


 彼女のユニークスキルは【聖なる癒天使猫姫】。わかりやすい【聖女】ではないことは気になるが、あのように愛らしく優しい彼女が聖女でないわけがない。パレード以降、リリアの人気はうなぎ登りだ。聖女の格と、民人気という世論があれば、決してその夫となる俺をないがしろにはできまい。


 俺は下位王子のようなつまらない立場で終わる男ではない。

 もっと、もっと成り上がってやる――!


ここまで読んでくださりありがとうございます!

よかったら、評価・ブクマよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ