表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
82/83

三異一体

「行くぞ! ゼロ! まずはじいちゃんの技! 食らえ! スキル【ツボ押し】」


 そう叫んでぼくは、超越者ゼロの懐へ飛び込んでいった。


「ふんたかがそんな初級スキルで私を打ち倒せると思うな。」


 そう言ってゼロはスキルを放つときに必要な構えを用意せず、ぼくに十三連撃のスキルを瞬時に浴びせてきた。


 そのスキルの一つ一つが、並の鎧なら貫通してしまうほどのすさまじい威力だ。


「やめろ! ルカ。そいつにスキルで挑むのは危険だ」


 必死に警告するコバルト。もちろんそれはぼくもわかっていた。


「わかってる! だからぼくはこうする。【ツボ押し】からの魔術【ヘブンズ・ゲート】」

「なに!」


 ゼロは、ぼくからスキルが飛んでくるものだと考えていたようだが結果は違った。


 ぼくから放たれたのはスキルではなく、魔術。


 当然そのことに無警戒であったゼロは、避けることができず攻撃が直撃してしまった。


「グ、グワアアアアアアアアアア!」


 そしてぼくは畳み掛けるように、魔法【ファイアボール】をゼロへと放った。


「二度は同じ手をくらわん!」


 そう言ってゼロは魔法と魔術を防御する姿勢を構えた。


 それを見たぼくは、今度はスキル【ツボ押し】を放った。


「ギャアアアアアアアアアッ! 馬鹿な。なぜ私の強力な異能がお前には通じない! なぜお前が三つの異能を使うことができる!」


 ゼロはすさまじい剣幕で叫び声をあげた。


 それに対しぼくは落ち着いた声で返した。


「強力な武器にはそれなりのデメリットがあるものさ。お前の異能はたしかにすごい。だけれども、強力過ぎて攻撃する際のすきが大きいのさ。

そして二つ目の質問の回答だ。なぜぼくが三つの異能を使えるのか? それは三つの世界でそれぞれ助けてくれた人がいて、その人達から習ったからさ」


 その答えを聞いて、ゼロは乾いた笑い声をあげた。


「ハハハ。お前のようなミジンコのような力が私の神の如き異能を上回るとは。それにお前には仲間がいたというのか」

「そうだ。だが一つ勘違いをしていることがある。お前もぼくたちの仲間だ」

「なぜ……?」

「それはお前の中に眠る【勇者】がぼくの仲間だったからだ。さあ帰ろう。一緒に」

「馬鹿……な」


 そう超越者ゼロになげかけると、なんと合体していた三人が分裂を始めた。


 それを見て覇王は魂の抜けた顔をして脱力した。


「終わった。これで、私の夢も野望もすべて終わった」

「ああ、終わったさ。だが始まりでもあるよ父さん」

「なに?」

「今まで迷惑をかけてきた人たちに償いをするための始まりさ」

「ああ、そうか。そうだな」


 こうして覇王の野望は一日も持たずして崩れ去った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ