決戦!
「父さん!」
そう叫んでぼくは、覇王と超越者のもとへと駆け寄った。
ぼくはついに謎の空間からの脱出を果たすことができた。
謎の空間から脱したぼくは、外の光に慣れず一瞬立ち眩みを起こした。
「くっ……眩し」
その眩しさのあまりぼくは、しばらく目をあけることができなかった。
ぼくは少しずつ目を慣らしていった。
(はやく、はやく目を開けないと。ぼくの仲間がそれに……父さんが!)
今まで憎い敵としてしか考えていなかった覇王、つまりぼくの父さんの命を
ぼくはなぜかあんじてしまった。
不思議なことかもしれないが、それも当然だ。
どんなに父が悪いとしても、親子としての情は別だ。
やはりどんなにボロボロでも生きていてほしい。
そんな儚い期待を思いながら、ぼくはやっと目を慣らしその光景をみた。
【超越者】ゼロと、【覇王】はお互い最後の力を振り絞って立っていた。
「父さん!」
「来るな! こいつは私が倒す。でなければ私の夢が……すべての努力が潰えてしまう」
そう言ってぼくに気を取られた一瞬であった。
「人間が……! 調子に乗るな!」
【超越者】ゼロは、練り上げた異能を力いっぱい拳に込めそれを覇王に放った。
「父さん!」
ぼくは咄嗟にそう呼んでいた。
「ルカ……今まですまなかった」
そう言ってぼくの父覇王は、地面に崩れ落ちた。
「父さん! 父さん!」
ぼくは覇王のもとへと駆け寄った。
「すまないルカ。この愚かな父を許してくれ」
「許さない! 許さないけれど、ぼくは母さんだけでなく父さんまで失いたくない」
「超越者には人間では敵わない。逃げるんだルカ」
「いや、それは違うよ父さん。みんなが見せてくれたこの戦いを見てぼくははっきりとわかった。超越者だって無敵じゃない。それに突破法だって……!」
そう強く言い放ったが父さんは、ゆっくりと首を横に振りそのまま意識を失った。
「父さん!」
「どうした人間? まさか命をかけた戦いだとは思ってもいなかったか?」
「黙れ! 父さんは生きているんだろうな?」
「ああ生きているとも。だが殺した方がお前の力の覚醒を促せてもっと面白いものが見れるかもしれないな?」
「黙れ! ぼくは絶対にお前を倒す。そして……!」




