決着
【覇王】と【魔術】の撃ち合いをしていたブラックは、かなり疲弊していた。
「はぁ……はぁ……」
「……驚いたな、まだ倒れないとは」
「私の後ろには仲間がいる。その仲間がいる以上私が倒れることはない」
「裏切り者がそんなことをよく言えたものだな」
「黙れ!」
「もういいお前はよく戦った。これで終わりだ【ヘブンズ・ゲート】」
そう言って【覇王】は、ブラックに最後の攻撃を決めようとしていた。
眩いばかりの光が、あたり一帯を包み込んだ。
ブラックは必死に逃げようとじたばたと最後にあがいた。
しかし、体力を消耗しきっている彼にそれができるほどの力は残っていなかった。
「クッソ……!」
そんな最後の言葉を吐いた時であった。
「マゼンタ! ブラックを守ってあげて」
そう言ってぼくは、倒れ込んでいるブラックの前にマゼンタを回り込ませた。
「やめろ! 【覇王】の攻撃を真っ向から受けようだなんて自殺行為だ!」
そう言ってブラックが叫んだが、マゼンタに閃光が襲いかかった。
しかし、マゼンタの体には傷一つついていなかった。
「……あれ? さっきなにかあった?」
彼女もとぼけたような表情で、強力な攻撃を食らったようにはとても思えなかった。
「クッ……! 【聖女】を盾に使うとは。しかし! 守るだけでは私を倒すことはできない!」
そう言って【覇王】が啖呵を切った後であった。
「ああ! そんなことはわかっている。だからこれをくらえ!」
そう言ってぼくは、【覇王】の使った【魔術】を見様見真似でコピーして、【覇王】に放った。
「これはお前と同じ力だ! 行け! 【ヘブンズ・ゲート】」
そう唱えるとはぼくを中心に、光の爆発がおきそれが【覇王】を襲った。
「なにぃ!? う、うわあああああああああ」
【覇王】はぼくの強力な一撃を受け、その場に倒れ込んだ。
「……やったのか?」
倒したと思っても倒せていなかったことが何度もある。ぼくはすっかり疑心暗鬼になっていた。
しかし今度は本当に倒せていることに間違いなかった。
なぜならば、その場に【覇王】は倒れ込んでビクビクと体を震えさせていたからだ。
「よっし! やった! やったぞ! 【覇王】を倒したんだ!」
ぼく達は、ようやく【覇王】を倒したことに喜んで歓喜の声をあげた。
ぼくは【覇王】を拘束しようと、彼に近づいていった。
彼を捕まえた後どのようにするかは、とりあえず考えてはいなかったがこれ以上悪事をさせるわけにはいかない。
「慎重に近づくんだ、【覇王】は底が知れない男だ」
ブラックは、【覇王】に近づくぼくに警告をした。
「わかっているさ。さあ【覇王】もう観念しな」
後数歩で奴を拘束できるかというところまで近づいた時であった。
「フハハハハ、そうか。やはり運は私に味方している!」
そう言って覇王は高らかに笑い出したのだ。
「何を言っている? どういうことだ?」
「今さっき【勇者】の融合が終わり、【超越者】が誕生したんだ! さあ新世界の幕開けだ!」
その言葉とともにもの凄い地響きが起き、周りの空間が歪みだした。
ここで三章完結です!ここまでお読みいただきありがとうございました。
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