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共闘

「ルア、俺は今最高に怒っている。俺にやらせてくれ」

「駄目だ! 二人で協力しないとあの二人組は倒せない」


 ぼくは、今までの冒険経験からグレタとグランデが、二人で協力しないと倒せないことがわかった。


 それはコバルトだって分かっているはずだが、今は仲間をやられた怒りで我を失っている。


 それに拍車をかけるようにグレタとグランデは、挑発してきた。


「あらあら負け組のスキル使いさん達が私達に勝てると思っているみたいよ、グレタ」

「本当勝てるわけないのにおかしいったらありゃしないわね、グランデ」


 その言葉を聞いて更に怒りを掻き立てられるコバルト。


 彼は怒りに身を任せて【念動力】を、彼女達に連打した。


「コバルト! 頭に血が登りすぎだ。そんなに連打してもきっと──」


 ぼくが、彼に注意をするがコバルトは聞く耳を持とうとしない。


 グレタとグランデは、反射魔術を展開し【念動力】をコバルトへと跳ね返してきた。


「グワッ!」


 ぼくが注意を促した通り、コバルトの攻撃は簡単に彼女達に読まれて攻撃を反射されてしまった。


「大丈夫か? コバルト! 【回復】」


 ぼくは傷ついたコバルトに魔法【回復】をかけた。


 するとグレタとグランデは、ぼくの方に警戒を向けてきた。


「ちょっとあの可愛い坊や、スキルばかりじゃなくて魔法も使ってるわよ、グレタ」

「ええ、見たわ。ちょっと注意が必要そうね、グランデ」


 やはり魔術師にとって魔法使いは天敵らしい。


 魔法を使えるというだけで、注意はぼくの方へと向かってきた。


 ただぼくは魔法を使えるといっても、回復系や精神操作系しか使うことができない。


 彼女達が警戒しているような、攻撃魔法をぼくは使えない。


 それを悟られる前にさっさと攻略しなければ。


 ぼくは無駄だとわかっていつつも、唯一の攻撃手段であるスキル【気功】を放った。


「ふん、甘いわね。【ミラードレス】」


 グランデと呼ばれる女魔術師は、コバルトの攻撃を反射した魔術を展開してきた。


 攻撃が跳ね返ってくる、そうわかったぼくはスキル【回避】でかわした。


「クソッ、近距離攻撃もダメ。遠距離攻撃もダメ。これじゃあ手詰まりじゃないか」

「ああ、それで多くの仲間達がやられた。なにか逆転の一手を打たなければこのままではやられる」


 クソッ。彼女達に勝てるイメージが沸かない。ぼくが【回復術師】以外ならもしかしたら──


 しかし、その時彼女達に言われた言葉を思い出した。


 『負け組のスキル使い』という言葉である。


 スキルは、今までぼくを何度も救ってきてくれた。


 それに今壊滅しかけてるレジスタンスの皆は、スキル使いだ。


 決して彼らが負け組でないということをスキルを使って証明したい。


 ぼくはそんな想いをこめて、渾身の一撃で【気功】を放った。


「ふん、なかなかいい一撃ねえ。でも無駄よ【ミラードレス】」


 そう言って彼女達は反射魔術を使った。


 しかし、ぼくの狙いは彼女達ではなかった。


 グララララララッ


「なに! この振動は」


 ぼくは、彼女達ではなく背後にある建物に向かって【気功】を放ったのだ。


 ぼくの渾身の力をこめた【気功】の一撃は、建物すら破壊し瓦礫の雨を降らせた。


「グワアッ!」


 そしてその瓦礫を、コバルトの【念動力】で更に彼女達にぶつける。


 トドメの一撃だ。


 ぼくは、【ツボ押し】の連撃を彼女達にくらわせた。


「ギャアアアッ」


 ぼくが力をこめすぎたせいか、彼女達の服がはだけてしまった。


「キャアアアアッ」


 服がはだけるという破廉恥な出来事に再び悲鳴をあげる彼女達。


「どうだ、参ったか!」

「は、はひっ」


 これでスキル使いが負け組でないことが証明されたはずだ。


 これにはコバルトも笑みを浮かべていた。


 しかし、何やら今倒した二人の魔術師の様子がおかしかった。

数ある小説の中からこの小説をお読み頂き、本当にありがとうございます!


良ければ、ブクマと★をいれて頂ければ幸いです

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