精鋭
ぼく達は、三界戦争を解決するための部隊クルセイダーズを結成することにした。
メンバーは勿論ぼくとシアン、マゼンタまでは確定として他にも人員は欲しい。
ここは国王陛下に兵士を出してもらって、戦争に収集をつけたいところだ。
──しかし、それはできない状況になった。
「国王陛下! 魔族軍が、仇討ちのために人間領へと攻めてきました!」
「なんじゃと! すぐに向かいうて」
魔族軍の王である、魔王を倒したことで魔族軍は弱体化した。
しかし、それでも人間を恨んでいる魔族の力は底知れない。
三界戦争のために、兵士を出してもらうことは難しい状況となった。
今まで平穏だった世界を壊してしまったことに、ぼくは国王陛下に謝罪した。
「すみません、国王陛下。ぼくが魔王を安易に討伐してしまったがために」
「構わん! ここは、大人である我々に任せて君達若者は、自分たちの道を行きなさい!」
「ま、そういうわけじゃなルカ。さーて久々に【神の手】の恐ろしさを魔族共に知らしめてやらんとな」
「国王陛下……爺ちゃん……!」
ぼくは、本当にいい人達を周りに持ったと思った。
これでぼくは、奪われた仲間を取り戻すことと復讐に専念することができる。
「ところで、国王陛下。以前交わした約束を覚えていらっしゃいますか?」
「ああ、覚えているとも」
────
「ぼくが欲しい物は、【魔神】と呼ばれる王女の力を借りることです。自由の身になって冒険をする際に戦力になってほしいのです」
「なんと!」
ぼくの答えを聞いた陛下は、一瞬驚いた後急に笑い出した。
「ハッハッハッハ、流石じゃ、そなたの考えはどこまでも自由で読めん。で、領地はどうするつもりじゃ?」
────
王女を治療した際の報酬として、ぼくはシャロの力を借りることを約束してもらった。
まさか三界戦争などといった、馬鹿でかい冒険に出るとは思ってもいなかったが。
──いや、もしかしたら国王陛下はこうなることを読んでいたのかもしれない。
ここが魔法の世界であり、いつか別の世界に旅立っていくぼくを予見して、あんな約束を交わした。
そう考えると、国王陛下の思慮深さには感服する。
あとは問題となるのは、シャロが了承してくれかどうかだが──
「あら、ルカ様! よく遊びに来てくださいましたわね」
噂をすればなんとやらだ。シャロのところに訪ねる前にいつの間にかやって来ていた。
「やあ、シャロ。実はなんだけどぼくは君のことが欲しい!」
「え、えええ。えええ!?」
「急な頼みで悪いけれど、大丈夫かな?」
「も、勿論ですわ! ルカ様のためならば、喩え世界の果てでも付いていきますわ」
これから旅立つのは世界の果てどころではなく、別世界なのだが。
事情は後で話すこととして、他にも仲間を集める必要がある。
爺ちゃんが言っていたことには、魔術の世界が敵ということらしい。
ならば敵の敵は味方という言葉もある。スキルの世界に行けば仲間になってくれるかもしれない。
そして仲間を集めた後に、魔術の世界で最終決戦を行うというのがぼくの考えたプランだ。
──しかし、ここである一つの疑問が思い浮かんだ。
「ねえ、爺ちゃん。爺ちゃんはどうやってスキルの世界からこってへやって来たの?」
「ああ、それはワシの妻が魔術の世界で最高の魔術師だったからじゃ。妻に頼んで、世界間移動をしてもらった」
「え、お婆ちゃんってそんな凄い人だったの!?」
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