感応
見たことがない=存在しないと決め付ける人に言わせると、私は病気か嘘つきのようです。
私から言わせてもらうと、見たことがないというのは、単に気付いていないだけなのではないかと思うのです。
過去にこんなことがありました。
“見たことがない人”と一緒に四方山話をしていた時、少し離れた席にいた男性が気になって、視線を向けました。
一緒にいた子も私の視線の先を目で追ったのですが、何の反応も無いので、特に何も言いませんでした。
しばらく話していたところ、
「ね、居たよね」と突然話が飛びました。
「居たよね、座ってたよね」と繰り返すので先程の男性の方を見ると、いつの間にか居なくなっていました。
室内は見渡せる広さで、出入り口は私と彼女のすぐ脇にありました。
それほど離れた席でもないので、男性が立ち上がれば気付いた筈です。
トイレも室外にありましたので、隠れるとしたら机の下に潜り込むしかないような状況でした。
おろおろする彼女に「うん、居たよ」と返事をすると、彼女は「帰ろう」と慌てて席を立ちました。
私の反応が素っ気なかったのが彼女には不思議だったようですが、
私にしてみれば“見たことがない”彼女が“見えていた”ことの方が不思議だったのでした。
で、冒頭に戻りますが、
見たことがない人も見る場合がある、と言うことは、
見たことがない人とは単に普段は気付いていないだけの人なのではないか
との結論に至ったのでありました。
2012/08/06に関心空間に投稿したものに加筆・修正しました