第12話 魔導航空戦隊の出撃
機巧暦2140年1月・ドイツ帝国ブレーメン
「援軍を?」
「はい。連合王国相手に連敗を続け今や敵軍はポツダムに押し寄せております。ポツダムが陥落すれば必然的に次の狙いはベルリンとなります。ポツダムが陥落すればドイツ帝国は風前の灯り。どうか援軍に来てくれないでしょうか」
「・・・・・・・私としては負け戦に自軍を巻き込みたくはないんだけど」
「航空戦隊が助太刀してくれれば形勢は逆転するかもしれない。微かな希望があるのです」
「・・・・・・・・・・来てくれて申し訳ないけど私一人では決められないから!!」
「直ぐにとは申しません。ゆっくりご再考下さい」
ベルリンからの使者は友那にそう言う。いくら指揮官と言えども友那は所詮柚希の代打なのだ。決定権は柚希の腹心であるグレイスやシャルロットが握っている。
その後ーーーー
「ふ~ん使者からそのようなことが・・・・・・・・それで其方の考えはどうなのだ?」
「私は柚希少将の代打、決定権はシャルロット王女にあるかと思います」
「確かに其方はユズキ=クオンの代打だ。でも実質的には魔導航空戦隊の指揮官ではないか。其方の一存で決めるといい。其方の本音はどうなのか?」
友那は玉座の前で跪きそう言う。
「・・・・・・・・・・わ、私は・・・・・・」
「自分から指揮官になったのではないか。公私混同な意見でも良い。其方自身の言葉で述べてみろ」
「うむ」
傍にいたグレイスがそう言う。
「柚希と親しい人たちがもし私の指揮のせいで死んだらどうしようかと・・・・・・・・柚希が帰ってきて私が皆を死なせたと知った時を考えると怖くて・・・・・・」
「友那少将、私は死んでも構わない。帝国のために死ねるのであれば本望。これは私の意思ではなく航空戦隊全員の意思だ。臆することなどない。ユズキ少将もその覚悟で戦ってこられたのだ。柚希少将も理解はしてくれるはず」
「・・・・・・・・・」
「それよりも帝国が滅びれば航空戦隊のみならず軍部の連中も戦犯として裁かれるだろう。柚希も例外なく裁かれるんだぞ」
「・・・・・・・・・っ!?」
「その時になって後悔するよりも、やることやって後悔する方が遥かにマシなはず」
グレイスは真剣な面持ちでそう言う。
「グレイスよく言った。友那少将、改めて問うが其方はどうしたい?」
「た、戦います!! 柚希や皆のため帝国の明日のために」
「うむ。ならば直ぐに出撃の準備を整えるといい!!」
「はい」
シャルロットは満足した表情でそう言った。その後、使者には援軍に向かうと通達しベルリンに帰らした。
そしてーーーー
「我らはこれよりベルリンの南にあるポツダムに向かう!! 死兵となり戦う友軍を助けるのよ!!」
「「「うぉォォォォォォォ!!!!!」」」
魔導航空戦隊の中から精鋭部隊である第一航空戦隊《4千》が帝都に向かうことになった。友那は腰の刀を天に掲げ声高らかにそう叫んだ。




