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よもぎ饅頭のお客さん

作者: 上月鴉

私がバイトをしている夜のコンビニで、いつもよもぎ饅頭を1つだけ買っていくお客さんがいる。

最近知った事だが、そのお客さんは車の中でよもぎ饅頭を食べ、食べ終わると車を発進させ出ていっていた。

あの人は何をしている人で、何を思ってよもぎ饅頭を食べているのか。

何となくそれが気になっていた。

ある日、いつものようにあの人が店に来た。

しかしいつもとは違い、あの人はよもぎ饅頭だけでなく栄養ドリンクも一緒に買った。

これから夜勤なのだろうか。

私は「頑張って」の気持ちを込めて、そっとおしぼりを1つ入れた。

またある日、いつものようにあの人が店に来た。

あの人はよもぎ饅頭とストロベリーヨーグルトを買った。

私は「合うのだろうか」と思いながら、おしぼりを1つ入れた。

またある日、いつものようにあの人が店に来た。

あの人はよもぎ饅頭とイチゴパフェを買った。

私は「イチゴが好きなのかな」と思いながら、おしぼりとスプーンを1つ入れた。

またある日、いつものようにあの人が店に来た。

あの人はよもぎ饅頭と苺大福を買った。

私は「これなら合うのか」と思いながら、おしぼりを1つ入れた。

私は「最近はよもぎ饅頭と何かをセットで買うことが多いな」と思いながら、店を出るあの人を見送った。

またある日、あの人が車で店に来るのが見えた。

あの人の隣には異性の姿が見えた。

そういう事だったのか。

あの人はよもぎ饅頭を2つ買った。

私は「頑張って」の気持ちを込めて、そっとおしぼりを2つ入れた。

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