第四話
今回はわし、伊勢若葉の視点で物語は進んで行くぞい。
ではスタートじゃ。
いつも通りの学校。じゃが、一進が電話をしておった。しかも、ちょっと楽しそうに。
それだけで別に何もおかしい事はなかったのじゃが、わし以外と喋ってるところは見たこと無く、ましてあんな楽しそうに喋っておるところは初めて見たので、どうも気になるのじゃ。
聞いても一進は、
「友達と喋ってただけだよ」
としか言うてこんのじゃ。
あまりしつこく聞いても嫌がられるじゃろうから深くは聞かんかったが、妙に気になる。
そうじゃ、帰りに誘おう!
そうすれば何か話してくれるかもしれん。
「一進や〜今日は一緒に帰らんかや?」
「んー?あーいや、今日は他の友達と帰るんだ」
「わし以外に帰る友達がおるのかや?」
「舐めんな、いるわそれくらい」
「むぅ...、じゃあ仕方ないのぅ」
「悪りぃな」
フラれてしもうた。
寂しいが、一人で帰るかのぅ。
そして、一人で帰ってる途中に一進の後ろ姿が見えた。
声をかけないのも少しおかしいかと思い、
「いっs...」
言いかけて、止まった。
なぜなら一進の隣に女の子が立っておって、楽しそうに一進と喋っておるからじゃった。
挙げた手は行き場を無くし静かに降ろされ、笑顔は簡単に消えてしもうた。
そして、心臓辺りがとても痛くなった。
胸をさすってみても、一向に痛みは止まらずその場を逃げる様に後にした。
「はぁ、はぁっ、はぁ…」
変に走って疲れた。
自動販売機で水を買って、近くにあったベンチに座って休む。
「何じゃ...?わしの体に何が起こうとる…」
今まで無かった痛み。
経験したことのない痛み。
締め付けられる様な、そんな痛み。
一進と可愛い女の子が喋っておるところからじゃ、こうなったのは。
つまり、あの二人が喋っておった事が原因じゃというのか?
一進、一進、一進、一進、一進
「たす...けて...」
口から出た言葉は誰に言うたものか分からなかった。
結局答えは出ず、家に帰って考えたが辛くなる一方じゃったので考えるのをやめた。
明日起きたら、いつも通りじゃ。
きっと、きっとじゃ。
次の日、一進はいつも通りじゃった。
当たり前か、わし一人がこうなっておるのじゃから。
「あ、若〜」
「………」
一進が喋りかけて来てくれたが、トイレに行くふりをして逃げてしもうた。
あからさま過ぎた、これでは嫌っておるみたいではないか。
戻ったが、一進はもう自席に戻ってしまっていた。当たり前か。
すると、
『なぁ、俺なんかした?さっきすごいあからさまに避けられた気がしたんだけど』
というメールが来た。
なので、
『避けていたわけではない、すまぬ丁度トイレに行きたかっただけなのじゃ。怒ったかや?』
と返信。
そしてすぐメールが返って来た。
『怒ってないよ。そっか、なら放課後に話がある。いい?』
まさか、昨日の事?いたのに気付いておったのか?
『あぁ、いいぞい』
返信して、すぐ授業開始のチャイムがなった。
そして、学校が終わり放課後になった。
一進に自席で待っていろと言われたので待っていると、
「若、お待たせ」
一進の声のする方に目をやると、昨日一進と一緒に帰っておった女の子がおった。