清明様の憂鬱 第四章 水晶の廊下 ①
一度封印したのですが
ホラーに書き直しました
そんなにこわくないと思います
第四章 水晶の廊下
葛の葉が出かけようとすると 後ろに人の気配を感じた と思ったら首のところを掴まれて
壁に押し付けられた。
「何をする」絞り出すように声を出す
「玄武様にいろいろ吹き込んだのは お前だろう」めずらしく深刻な顔の青竜がいる
「手を放せ」なるべく平坦な声で言うと
以外に素直に手を離した。
「わしは何も知らん いつ戻った」
「嘘はついてないな」青竜が葛の葉の目を覗き込んでいった。
「心を読めばいい」葛の葉も言って見返した.
「ふん」青竜の瞳孔と 筋肉が緩んだ
「何があった」
「お前 笑うなよそれから責任を取れ
玄武様が興奮した猫みたいに俺を探してる 地下牢に行ってみたら わけのわかんない紙袋に詰め込まれ
たグッズが 山のようにあった DVDもあった俺は10分くらい見て気分が悪くなったがくなったが 何だ
あの黒い衣装は ドンキホーテって何だ?」
ここまで聞いて葛の葉は笑いが止まらなくなった。
「ぎゃはぎゃはっはっははは ははははは」
「笑うなといったろう」
葛の葉はせき込みながら何とか笑いを抑え込んだ
「玄武様が、しかしおかしいのうあの人は伊豆に彼女がいるはずなんじゃ」
「なんだと 二股の上に 俺はただで遊び放題か?」
葛の葉は思わず横を向いて噴き出した。
「笑ったな 出て行ってやる 式神なんかやめてやる」
「ごめんごめん お前が真面目な顔で言うから 今日は白虎殿のところにかくまってもらえ」
「あそこは今新婚じゃないのか?」
「緊急事態じゃ しょうがない」言いながら部屋に向かいチャイムを押した
チャイムには白い虎と赤い鳥のマークが出ている。
出てきた朱雀が青竜を見て言った。
「帰ってたんか お疲れ様」と笑った。
部屋は半分がひどく散らかっていた
散らかった中から 白虎が出てきて「おかえり」と笑った。
「まあ坐って」 朱雀に進められて殺風景なテーブルに座った。
「お前 かたずけ手伝ってあげれば」葛の葉が言うと
「触ると怒るの 私の荷物は半分しかないのに」
膨れた朱雀に「まあそういわない フルーツケーキ買っておいたから好きでしょう」
白虎が四角い箱を出した。
「ええ フルーツケーキ」叫んだ朱雀に
「いちごものってる」白虎がにこにこしていった。
「いちごやったあ キウイは?」
「のってる パイナップルも」
またにここして答えた白虎が はしゃいでいるうちに青龍の様子がおかしいのに気付いたようだ。
葛の葉がなるべく可笑しくないように説明したがやっぱり朱雀が噴き出した
「お前 笑い事じゃないんだ、あの人は お、お、お、俺の手首に五寸釘を打とうとしたんだぞ」
青竜が叫んだ
「ええっそれって宗教間違ってないか どうしたんだ いったい」
「縛るのは面倒なんだと言ってな」青龍が言った。
「なにしたいの?拷問したいの?お前何かやったの?」朱雀が矢継ぎ早に言った。
「なにもやってないぞ 俺は」青龍が頭を抱えていった。
「じゃあ、癖になったんじゃな」葛葉が言った。
「五寸釘を人に打ち込む癖ってなんだ?それにどうして俺が巻き込まれなければいかん」
「まあ、タイプなんじゃきっと」白虎が言った。
「ああ、妖怪のウホ頂点を極めた法皇にカリスマに言われた、もうだめだぁ俺は、アーッ」
「まあわしの気持ちが少しはわかったろう、そいで逃げてきたのか?」白虎が青竜の隣に坐って
言って青竜がうつむいてうなずいた。
「どうしたんだいくらなんでもおかしいなぼけたんか?」
朱雀が首を傾げ突然青竜が顔をあげた。
「来る」真っ青になっている.
「どうすんじゃ 玄武様の力には勝てんぞ」葛の葉も青くなって言った
「葛の葉協力しろ 二人なら何とかなる お前たちも 頼む心を読まれるな 顔に出すな」
と言って印を結んで壁の奥にぼおっと消えた
その前に立って葛の葉も印を結んだ 二人の姿が消えるとチャイムがなった。
「はい」 扉を開けた朱雀が真っ青になった
玄武様がにこにこ立っている.
パイル地の白いバスローブをひっかけて よく見るとその下のTシャツにはハブとマングースが戦ってい
る絵がついている。
「お久しゅうございます」思わず後ずさって膝をついた
その時にまたすっと血の引くのがわかった。
光り輝く鱗のようなピンクのラメが目に入ったからだハイヒールだ
普通の状態では 絶対履かないと言うかそれ以前にどこでこういうものが売っているのであろうか?
足元がミラーボールの様に輝いている
「青竜をみなかったかな?」
「いえ知りません」
「白虎殿は?」
後ろで固まっていた白虎が「全然知りません」と言った。
「そうか せっかく迎えてやろうと思ったのに 邪魔して悪かった」と言って言って扉がしまったその
後も動けなかった。