時縒りの者

とある理由から、人間へ転生することを望みながらワイバーンへ転生してしまった若き龍神【時雨】。
そして、その飛竜と魂で繋がり、ともに存在することを宿命づけられ、異なる次元時空の異世界をまたぎ生き続けることとなった、不死人【神取龍弥】。
彼は、死んでも生き返る。死の苦しみを抱えたまま、本人の意思とは関係なく〈死〉という現実を無限に繰り返す。それを呪縛と捉える彼は、普通の人間に戻ることを望み、探し続けていた。
【時縒りの者】を。
異世界同士を繋ぐ次元時空とは？
またその成り立ちは？
時縒りの者に関する実在の可否は？
また時の名を称する者達の真意は？
時に齎される刻の干渉者とは？
不死とは？蘇る？立ち返る？
様々な謎を孕みつつ、ただ時は紡がれていく。
これは、長い長い主人公が人生譚の、ほんの一部であり、魔法、科学、妖怪、神々など欲張りなほどに融合を試みた、異世界冒険ファンタジーである。