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魔法少女(笑)の保健室

「ちょっと顔上げて、ほら、やっぱりここも怪我してる。翔真君そのまま」

「大丈夫だよ、そんなにたいしたことないし、それに僕、変身はできないけど怪人の力は受け継いているから治りも早いんだ、兜君はそれを見越してやってるんだから」

「そんなわけ無いでしょ、あの暴力男がそんなこと考えるわけない。ほんと虫酸が走る男」

「……」

「何?」

「いや、さやかさんが翔真君って呼んでくれたの久しぶりだなって、それになんかこういうのって青春ぽいな、なんて」

「何バカなこと言ってんの、一つ言っておくけど、私弱い男は嫌いなの、あなたとはただの同じ学校からここに来た唯一の同級生だからよ。それにこうすることで私の優しさがアピールできるっていうだけよ。だからもう十分、あとは自分で何とかしなさい。」

手にした包帯を投げ、出ていこうとするさやかの袖に雲野は糸を飛ばし、引き止める。

「ちょっと汚い、取れないんだからこれ、なんなのよ。」

「獅子王会長には近づかないで、」

「はぁ、何言ってんのよ?」

「俺見たんだ、獅子王会長はさやかさん以外にも別の女の人と、」

「……知っているわよ、そんなことだから何?」

「何って、」

「獅子王会長はあなたと違って家柄だけじゃなく、優秀なの、なんの才能も受け継げなかった私が頭と努力だけで、どこまでも上にいけると思う?無理よそんなの、それにあの兜のバカと違って獅子王会長は美人で頭がいいってだけで評価してくれる。」

「だからって!」

「私は上まで登りつめる、現状に満足して、流されるようにここにいるあなたとは違う。いいようにされて何もできないあなたにはなんの魅力も感じないわ、」

「違う、そういうことじゃない、別に僕が恋人になりたいわけじゃなくて、」

「だったら何?ただ心配なだけ?そう言うのなんていうか知って?余計なお世話って言うの、恋人や家族でもないくせに私の事情に立ち入らないで、」

それじゃ、もし僕が君のことを好きで、やめてほしいと願ったら、翔真はその言葉が出ない。僕は君を守るためにこの学校に来たんだ。でも僕は何もできていない。彼女の言うとおりだ。

さやかはイラつきながら保険室のドアを開け用とした瞬間、ドアが勢いよく開く。

「たのもー、じゃなかった失礼します。」

ドアを開け入って来たのは血達磨状態の、さっきの転校生、志堂勇騎だ。

「あ、さっきの人、どうも、こんにちは」

さやかはギョッとするが、関わりたくないと、ドアの隙間からすり抜けるように出て行く。

「こっちに来て、手当しよう、というかできるのかなそれ、」

雲野も驚くが今はそういう事を言っている場合ではないと、保健室を見渡す。

「無理ね。擦り傷多数に、全身打撲、それに思いっきりぶつかられでもした?第2腰椎の骨折、まぁ、ヘラクレスビートルクラシュをくらってその程度で済んでいるならまだましか。」

勇騎の後ろから、本来のここの主が食事から戻ってきた。

「よく平気で立っているわね。救急車を呼ぼうか、まさか、初日から病院送りとはね、」

あの技を食らった?それは兜が全力で力を解放したと言うこと、

「キミ、再生能力強化とかそういう力持ってないの?多少なりはヒーローなら備わっているはずでしょ?」

「おー、月影さん以外にこっちにヒーローがいただなんて聞いてなかったです。しかも元じゃなくて現の人が、仲間に会えてうれしいです。ここにいるという事はスパイですか」

「あなた何を?」

「え?だって魂が、完全にヒーローそのもの少し俗物には染まっていますが月影さんみたいに黒くなっていない。俺、未熟ですけど、ヒーローの魂だけは見えるんです。」

「あのーなんかお取り込みのようなので僕はこれで、」

なにか聞かないほうがいいことを聞いてしまったと本能的に察した翔真はそそくさと逃げ出そうとするが、ドアの所で足を引っかけられ保健医の天城きららから止められる。

「頭がよくて察しがいいと損するわね。」

普段の天然ボケの先生の雰囲気じゃない。それが化けの皮だとすぐに理解できた。

「い、いや、なんのことだかさっぱり、」

「まぁ、いいじゃない、せっかくだから私の魔法見ていく?私昔魔法少女やってたのよ

必殺技は撲殺。知ってる?肉体言語系魔法少女って」

きららは手にしていた缶コーヒーを飲みきるとそれをぶつしサイコロよりも小さくしてみせる。聞いたことがある、魔法少女の中でも主に身体能力を強化し、その戦闘能力は剛力怪人にも匹敵するものたちがいいたと。その戦いは最も陰惨な部類に入ると、


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