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あれ?選択肢を間違えましたか?  作者: 東のローラン
一章 前世を思い出した幼稚園児編
8/21

外伝1話 ある少女の追憶 幼稚園篇

 申し訳ありません、力不足で、高校時代と回想部分が分かりにくいかもしれません。一応高校が様が漢字で幼稚園が平仮名にしております。

 昔、私に友達は雅美ちゃんしか居なかった……幼稚園で次郎様に会う前は……。


 私が4歳になり長の水幼稚園に入園したが、当時は人見知りで体も弱かった私は、中々友達が出来なかった。今思うと名家出身のため他の園児は距離を離していたのかもしれない。他の園児が休み時間に運動場に走って出ていく中でも、運動があまり出来ない私は、いつも友達の雅美ちゃんと教室の中で遊んでいた。初めのうちは次郎様も幼馴染みの刑部君と運動場で遊んでいた。でも一週間が過ぎたある日、私も一緒に遊ばないかと誘ってくれた、でも私は運動出来ないからとお断りを入れ、てっきり刑部君と外に行くと思っていたら、困った顔をしてなら一緒に遊べるのを考えようって言ってくれた。


 とても嬉しかったのを覚えている。


 その後、室内で4人で絵本を読んだり積み木で遊んだり、ママゴトをするようになった。運動はしないけど一緒にお外に出るよにもなったし、おかげで他のお友達も出来た。


 でも次郎様と一緒の時が一番幸せだった。そして……


---


「…………でね今日も次郎さまと遊んだの。でね次郎さまにお料理上手だねって褒められたのお母さま。」


「彩は本当に次郎君の事が好きなのね。」


「……お母様好きってなぁに?」


「あらあら彩にはまだ早かったかも知れないわね。好きってのはね、その人とずっと一緒にいたいと思う気もちのことよ。」


「うん、彩次郎さまとずっと一緒に居たいよ……でも」


「どうしたの私の可愛い彩香?」


「次郎さま他の子とも仲がいいから、ずっと一緒には居られないかもしれない……どうしたら良いかな。」


「そうねぇ彩が次郎君の興味に合わせるように頑張るか……そうね結婚は早いし……」


「結婚てなぁに?」


「まぁ彩ったら、結婚というのはね、私とお父様みたいに、ずっと一緒に居るって約束をする事よ。」


「ママとパパみたいに……彩、次郎さまと結婚する!」


「あらあら彩、まだ早いわ。それに結婚は大切なお約束ですから、お父様の許可も必要だし、許可も出ないわよ。」


「むぅ~~やだぁ結婚したいぃぃ!」


---


 その後、仕事から帰ってきたお父様にお願いしたけど駄目だった。まだ早いって、今思っても結婚は確かに幼稚園ではいくらなんでも早すぎたし、法律的にも無理だったわね。


 でも当時の私は、次郎様を誰にも渡したくなかった。他の誰かのものになるなんて考えるのも嫌だった……今もそうだけど。


 幼稚園に入園して半年、自分の気持に気づきくのに半年、そして一月かけてお父様とお母様にお願いをして、ようやく婚約ならばと言っていただけた。ただし複数の条件事が……


---


「じゃあ彩、ちゃんと次郎君の気持も考えて上げるんだよ。」


「うん次郎さまも彩の事が好きだったら、こんやくでできるのね?」


「私は早いと思うけどね……では一つ、次郎君から直接返事を聞くこと、二つ、他の雅美ちゃんか刑部君も一緒に聞くこと、三つ、嘘の報告はしないこと。約束だよ良いね?」


「うん、パパわかった。」


---


 その後は、お母様と相談してママゴトの最中に聞くことにした。そうすれば他の子も参加しにくいし、雅美ちゃんか刑部君も近くにいることが出来るから。


 当時は恥ずかしくて中々聞くことが出来なくて、そのひと月間はいつもよりママゴトをする回数が多くなってしまった。またお名前を呼ぶのが恥ずかしくて「ジロちゃん」ってお呼びしたり、それまではペットの役も有ったのを旦那様役ばかりにして、逆に涼君が嘆いていたり、流石にお優しい次郎様も毎日のママゴトに最後の方は嫌がる素振りもあったけど、今ではいい思い出だ。そして運命の日が近づく……


---


「ねぇ次郎さま、好きです。」


「ん?どうしたの彩ちゃん今日は新婚さんごっこ?」


「っ違います、私の気持をお伝えたくて……」


「僕も彩ちゃんの事好きだよ。何事にも真面目に行うところや、僕のきら……苦手なピアノやダンスを続けている事、その綺麗な黒髪なんかも好きだよ。」


「あぅあぅ~と突然何を仰るのですか!?」


「えっいや、突然なのは彩ちゃんの方じゃないか?」


「そんなことはありませんよ……先ほどの言葉とても嬉しかったです。」


「ん?そう。」


(次郎様大好きです……)


---


 あの時の次郎様は、何て事も無いように仰っていまいたが、彩にとってあの時の言葉とその記憶データは一番の宝物です。雅美ちゃんが録音ミスしていましたが、刑部君のおかげですねちゃんとデータが残せました。


 しかし婚約は、次郎さまの優しさに付け込んでしまったけど、大丈夫きっと私が幸せにして見せる。


---


「お~い彩香、早く行こうよ。どうしたの?」


「いえ少し昔のことを考えておりました、次郎様行きましょう。」


もう離しませんからね、ずっと……


「っう……」


「どうしたのでしか次郎さま?」


「いや少し悪寒がして……」


「あら大変ですわまだ春先ですから、風邪を召さないようにしなくてはいけませんわ。」


「ははっそうだね気をつけるよ。」


 今日から私たちは高校生になったが、私たちの関係はまだ続いている。きっとこれからも……


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