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魔物2

なんとか立ち上がっている魔物に向かって先の尖った氷柱と木の枝が飛んだ。

ようやく一匹、凍ってるのがいるとはいえまだあと三匹。この調子で倒せればいいんだけど。

私は凍った魔物を風の力でおもいっきり倒した。下敷きになる魔物。タイミングが重用だ。味方同士で押し潰しあっているところを狙って切る。

血が飛び散った。

それと同時に右腕に激痛が走り、血が滲んで腕が真っ赤に染まった。

思わず空いた左手で右腕を押さえてしまう。痛い。

そうしている間に魔物が飛びかかってきた。横に転がって間一髪避けたが、次の攻撃もくる。しかも怪我をしたから魔物がより寄ってくるだろう。

突然、飛びかかってきた魔物が勢いよく夜の闇に飛んでいった。顔に水滴がかかり、すぐに消えた

私の水精霊の攻撃ではない。いったい何が起こったんだろう。

私は魔物が吹っ飛んでいった方とは逆を向いた。

誰もいない。

不思議に思っていると、さらに次は稲妻が半分凍りついている魔物を襲った。

私の光精霊は今、騎士団の方にいるはずだ。

戻ってきていたとしても、私に姿が見えないのはおかしい。

「お兄さんっ!」

甲高い声が少し離れたところから聴こえる。子供の声だ。

私は吹き飛んで倒れた魔物にとどめを刺し、声のした方へ向かった。

そこには数人の子供がいて、全員が精霊を連れていた。

こんなところにこんな子供がいるはずがない。誘拐されてきた子供達はみんな精霊を連れていないはずだし、出てこないように言ったはずだ。

「大丈夫ですか!?」

心配そうにこっちを見ている男の子と目が合った。

「『精霊の目』の子……」

さっきの精霊の目を持っている男の子だ。

「精霊達がお兄さんのことを凄く心配してて、それで何体かの精霊が契約を始めたんです」

……意味がわからない。精霊が私を心配するのはなんとなく理解できるけど、契約ってなんのことだろう。

「お兄さんとは契約できないから、他の子供と契約しようって言ってるのが聞こえました」

まさか、私を心配した精霊達が私を助けようと近くの子供と契約して助けようとしたのかな。契約するとより力が発しやすいからっていうのは知ってるけど、私のためになにもそこまでするの?

「……僕はこういう目を持ってるから、精霊と一生契約できないのはわかっているんですけど、僕達のために戦ってくれてるお兄さんを見てたら放っておけなくて。僕は精霊が見えますし、声も聞けます。僕に何か、手伝わせてください!」

精霊を連れた子供の方を見る。

みんな精霊と戦う、そもそも戦うということが初めてだろうに、一生懸命戦ってくれていた。

今ここにいる魔物は皆倒れたか、既に弱りきっている。

「じゃあ、今のうちにここからまだ中にいる子供達を連れて森に逃げなさい。さっき怪我をしたから血の臭いにつられて魔物がじきここにもっと来るはず。森に騎士団の人達がいるから、そこまで逃げるんだよ。私の氷精霊が案内するから」

私はそばに待機していた氷精霊を示した。

「お兄さんも一緒じゃないと意味ないよ。お兄さんだけ置いていくなんてできないよ。それに、何でお兄さんは倒そうとするの?逃げちゃダメなの?」

「私が一緒にいたら魔物が……」

その時私ははっとする。そうか、逃げればいいんだ。

今まさに、ここに魔物が向かってきているだろう。私の血の臭いにつられて。

私は魔物と私の血が大量に付いた上着を脱いで、風精霊に遠くに飛ばさせた。

一時的にあちらに魔物は向かう。その間に、さらに風で血の臭いをあちこちに飛ばせばいい。

何でこんな簡単なことに気付かなかったんだろう。

たぶん今までは『逃げる』ということができないところで魔物と戦うことになったからだろうな。

大抵倒さなければならないところで魔物と遭遇していたのだ。が、今はまわりは森で、必ず倒さなければならないというわけではない。むしろ逃げた方が賢い。

それにまだ新しいとはいえ、精霊使いも私以外にいる。うまくいけば誰も怪我させることなく逃げ切れる。

「そうだね、一緒に逃げよう」

私は風精霊に指示を出した。



少し読み返してたら夏頃から時間的にほとんど進んでいないという事実が発覚しました。全く気にしてなかったけど今週は土曜とか無視で投稿します(;・∀・)

3話くらいは常にストックしているので、たぶん大丈夫だと思います、文字数増やすとかした方がいいですかね(´・ω・`)スマホで書いてると1800辺りで書いている文章が見えなくなるのでそこで止めちゃうんです

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