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反省会

アル目線です

「それで何も言えずお開きになった。そういうことよね?」

先日のレネッタの見舞いに行った時にことを話すと、リフィアル嬢がそれはそれは呆れ返った顔で俺を見る。

話がしたいからと、呼び出されたのは前にも集まったレストランのテラスの個室。姉君のフェターシャ嬢は後から来るとか来ないとか。個人的には今は会いたくない。いろいろややこしいことになってそうだから。



あの日の朝、カーレル宰相からの手紙が俺の元に届いた

レネッタの見舞いにこないか、という内容の手紙で、迷ったもののレゲル、いや……レネッタから話が聞きたくて、指定された時間にレネッタの部屋に向かった。

控えていたメイドにカーレル宰相からの手紙を見せると、戸惑った表情を見せながらもあっさりと部屋に入れてくれた。

そして、部屋で会ったあいつ、ユアリスという竜騎士。

レネッタにドラゴンのレルチェの世話をしてもらっていると紹介されたが、なぜだかいけ好かない。なぜだか見てるともやもやする。

というか、ユアリスの言い方も悪い。絶対そうだ。言葉に棘があった。

言い合っているうちになぜか王太子のシャヴィム殿下が部屋にやってきて、ますます俺がなぜここに来たのかわからなくなった。

そして最後にやってきたカーレル様によって、なぜわざわざ俺なんかが見舞いに誘われたのか明らかになる。

補佐官の認証……というのは建前で、どうやってかカーレル様が知ったのかはわからないが、とにかく気持ちをはっきりさせろ。そう言われた気がした。

そして、ユアリスに先を越された。

何を言えばいいのかわからない。同じことを二度続けて言うことになる。

そうしているうちに、これでは認証できないと殿下が出て行ってしまい、カーレル様も行ってしまった。

往診の医者が来たからと俺とユアリスすぐに追い出され、うやむやなままお開きとなったのだ。

レストランに到着してすぐ、リフィアル嬢にレネッタのことを尋ねられ、こんな感じにあの時のことを話した。そして呆れられた。

「少し出遅れたくらいで諦めてどうするんですの?」

「あの状況で同じようなこと言って、真似みたいになるのが嫌だったんです……って、俺のことはいいですから、話というのは何ですか?」

レネッタ関係のことだろうけど、俺もほとんど知らない。

襲撃後のまだ噂だったレゲルは女だという話も、始めは全く信じられなかったのだから。大怪我を負って面会できず、本人に直接確かめることもできなかったし。

「レゲル様……いえ、レネッタ様のことについてです。補佐官として残るというのは本当なのですか?お父様はお忙しくて王宮からお戻りになりませんの」

まあ、それはそうだろう。

娘がこの国の第二王子というお付き合いするには最良とも言えるお方を振って、そうまでして告白した相手が実は女だった。受け入れるのは大変だろうし、いろいろと面子とか、本当にごたごたしていることだろう。

襲撃の後処理もまだ残っていて、現当主でもあるリフィアル嬢の父君、アルヴィス様は元々多忙だ。

「カーレル様とシャヴィム殿下が手を回して残ることになったと……減給と始末書で済んだらしい」

「それだけですか?」

まあ、それにも俺は驚いたし、それだけで済まさせたカーレル様の手腕にも驚いた。たぶんこれには誰もが驚いてることだろう。

「職場で話になるのは大抵そのことばかりで、間違いではないはずです」

あの日以来、話題は『レゲル』と襲撃についてのことばかりで、あとはリフィアル嬢の前では言えないが、フェターシャ嬢についての話題もよく出てくる。

俺も、レゲルと仲が良かったからいろいろ言われた。

リフィアル嬢は何かを考えているようで、じっと机の上のティーカップを見つめていた。

そして意を決したのか、顔を上げて言った。

「……あの、レネッタ様を私に紹介してくださいませんか?その、レゲル様とは面識があるのですが、どう声をかければよいのかわかりませんし……文句を言いたいのではありません。ただ、お話がしたいの

「その気持ちはわかりますが、俺があいつのところに入れたのはカーレル様の許可があったからで……」

フーレントース家の地位的に、面会くらいはできるかもしれないが、そうするには父君のアルヴィス様に頼まなくてはならない。今の騒動もあるし、聞き入れるとは思えない。

「お父様にお願いしても難しいのはわかっています。私なりに考えがありますわ」

難しい顔をしたまま、リフィアル嬢はそうどこか自信ありげに答えた。




そろそろストックを貯めないと……


しばらく分はあるけどキリよく終わらせられてない…(。-ω-。)…


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