嫌いじゃないけど好きじゃない
はい!こんにちわ!
もっくんですw
今回も頑張りますm(__)m
藍ヶ峰学園。
敷地が広く校舎がきれいで、さらには駅に近くてそれなりに難関校のため希望者が多いことで有名だ。
この学校は「椎奈が目指していた学校だから」受験した。
そうして俺の、いや椎奈の高校生活が始まったのだが。
なぜか大和までいて驚いた。
「大和ー。教科書見せろ。」
「お前な。もっと声抑えろよ。それに命令口調って…。」
「いーじゃん。お前のものは俺のもの。」
「ジャ●アンかよ…。」
苦笑いする大和が面白くて俺は調子に乗ってしまった。
「そーいやさ。中学の時大和が付き合ってた彼女、今もいんのか?」
ピキッ
その瞬間大和の周りの空気が凍る。
あれ?地雷踏んだ?
「…別れた。」
うおおおお!!
やっぱ踏んでた!
「あー、まぁ?しかたねーよn…。」「あいつは、俺にはもったいな過ぎた。」
そう言って大和は目を伏せる。
「……。」
俺は、大和の元カノを知らない。
誰かを好きになったことだってないし、多分これからもない。
だから好きってどういうことか分からない。
でも、大和が本気でそいつのこと好きだったってことは。
よくわかったんだ。
授業が終わり昼休みになった。
「大和ー。飯食おうよ。」
「木村は?いいのかよ。」
「麗奈は図書委員会ー。」
「へー。」
よかった。いつもの大和だ。
大和は椅子を逆に座り俺の方に振り返る。
俺が持ってきたパンの袋を開け大和が持ってきた弁当の中身を見た瞬間。
「ぶふぉ!!…何その弁当!!超ファンシー!」
「ちょ、おい!声!」
「おっと。」
「たく…。」
俺が口を押えると大和が呆れたように言った。
「もうちょっと今自分が女だって自覚持てよ。」
「いやー、でもさ。この弁当見たら誰だって驚くって。」
大和の弁当、その中身は…キャラ弁だった。
しかも『妖精とお花畑』とかって題名がつきそうなやつ。
大和みたいなやつに妖精って…に、似合わねェ。
「おい。何クスクス笑ってんだ。」
「いや…大和にそんな趣味があったなんて…。」
「ちげーよ。雛菊の手作りだよ。」
え?
「雛ちゃんの?」
雛菊とは大和の妹だ。
成績優秀、運動神経抜群でさらには美少女と、漫画のヒロインみたいだが…。
大の男嫌いで男にだけは冷たく当たるんだけど、な・ぜ・か大和にはこういうことしてくれるみたいだ。
「マジで。朝、『いつも何食べてるか知りませんが、死なれちゃ困るのでこれを持って行ってください。』って冷たく言われた。」
「ちょ…似すぎ…。」
「笑うなよ。」
「だって…。」
「もういいから飯食うぞ。」
大和が箸を手に取ったそのとき、廊下から声がかかった。
「椎奈ちゃーん。C組の山崎くんが呼んでるよ?」
「うん。ありがとー。」
そういって立ち上がろうとする俺の手を大和が掴む。
「何?」
「お前さ。危なっかしくて見てらんねーよ。」
意味わかんね。
「大丈夫だよ?あたし、強いからさ。」
「それは分かってる。俺が言ってんのは…。」「椎奈ちゃーん?」
「今行くー。大和、その話後でな。」
そう言って俺は大和の手を振りほどくと廊下に向かった。
後で大和の言葉の意味を知った俺は、自分の自覚のなさに失望する。
自分が『女』だという自覚のなさに。
はい。終わりました。
へー、大和って彼女いたんですねww
次回は少しシリアス気味になります。
それではまたw
次回をお楽しみにお待ちくださいm(__)m