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第7話。王様はロリコン?

もうタイトルの通りになりそうですorz






すっかりとナギに気を許してしまった私です。

しまったですよ・・・。

つい甘いお菓子に釣られてしまった感が・・・。






でもあれですよ。

子供じゃなくたって女の子なのですよ。

甘いものには目がないのは仕方ないのです。






自分で自分を言い聞かせていた私に、ジェイドさんは

今から向かう場所を教えてくださいました。






「姫。今から王のもとへ行く。・・・いいか?」






いいか?ってそんな怖い顔のままコテンと首を傾げられても

怖がっていいのか可愛いと思っていいのか分かりませんよ。






「ジェイド隊長・・・。それは怖いですって・・・。

 ほら、姫が固まっているではありませんか。」






カイルさんはそう言って、人懐っこそうな笑顔で

私に「ねぇ?姫様。」とにっこり笑ってくださいました。






「おう・・・しゃま?」






「そうですよ。私もご報告しなければいけませんので

 姫君にお供しますね。」




ナギさんも穏やかに微笑んで私の髪を撫でてくれました。






私・・・年齢ばらしちゃいけない気がします。






いきなり知らない世界に来てしまって、突然四季の姫って

言われても実感が沸きませんし、それに・・・。

お婿さん選びなんて・・・。






とかなんとかウダウダと私が頭を抱えている間に

大きな扉の前にいつの間にか着いていました。






扉の両端には兵士さんらしき格好の方がいて

大きな扉を開けてくれたのですが・・・・。






わぁ~・・・。レッドカーぺット敷いてあります。

以前テレビで見たようなハリウッドスターとかが

歩いているようなカーペットではなくって

少し毛足が長くて光沢のある大きなカーペットでした。






変なところに目がいってしまうのは私が小さいからです。






扉を開く前に地面に降ろしてもらっていた私は

先頭のジェイドさん、その後ろにナギさんとカイルさん

そして一番後ろでカイルさんのマントの裾を

きゅっと掴んでいたのでした。






だってだって・・・王様ですよっ?!

4つの国を纏めている一番大きな国の王様ですよっ!?

きっとこわぁい50代そこそこのおじさんに決まってます。






そんなことを考えていたら、前にいた3人が片膝をついて

頭を下げました。






そうしていてもみんな大きくて、小さな私は自然と

隠れてしまっていました。






「白騎士隊長ジェイド。只今戻りました。」






「同じく副隊長カイル。只今戻りました。」






「神官長ナギ。この度のご報告に参りました。」






3人が頭を下げて言った時、ハスキーボイスな

甘い声が聞こえてきます。






「おもてを上げよ。この度の任務ご苦労であった。

 ・・・して、四季の姫は見つかったのか?」






「はい。ですが神官殿が仰られた容姿ではなく

 とても小さき幼子でございました。

 こちらにお連れしております。」






私がどきどきしていると、王様が無言になった後、

静かな困惑した声が聞こえてきました。






「私の目にはどこにも見当たらないのだが・・・。」






そう聞こえたと同時にジェイドさん、カイルさん、

ナギさんの3人がこっちを向いたのです。






え・・・何ですか?

え・・あ、避けないでください(汗

私の壁がぁぁぁあ・・・・・・っっ。






私の心の叫びも空しく、3人は道をあけるように身体を

ずらして王様の驚いたような顔がはっきり見えました。






私こう見えてもっていうか、そう見えるかもですけど

すごくすごく人見知りなのですよっ!?






ほぉ・・・と大きく見開いた目はゆっくりと細められ

優しい微笑みを向けてこられた王様。

ああ・・・お声の通りとってもダンディーな・・・

でもまだ30代後半くらいの優しげな男性でした。






私はじっと見られてることに後ずさりした後、

思わずジェイドさんのところへトテトテと走って

腕の中に飛び込みました。






え・・・?

だってこの世界に来て、最初から今の今まで

ずぅっとジェイドさんの腕に抱かれていたのですよ。






一種の刷り込み現象とでも思ってもらえればいいです。

とにかく安心するのですよ・・・ここ。

避難所です。

ジェイドさん。ごめんなさい。でも安心するんですっ。






そこには怖い引き攣った顔で私を受け止めている

ジェイドさんと、あららという顔で見ているカイルさんと

おやおやと苦笑いしているナギさん。

そして、顔を真っ赤にして破顔している王様と

左右の壁際で、ざわざわと騒いでいる騎士兵たちの姿が

ありました。







王様は実は若かった・・・。

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