第2話。人違いです。
オリジナル・・・なんだか新鮮な気分です★
ザッザッザッザッ・・・・。
パカパカ・・・・。
たくさんの足音と馬が歩く音が聞こえてきます。
どんどんと近づいてくる音に私は身を小さくしました。
あれれ・・・地面が近いような気がします。
いえ、座り込んでいるのですから当たり前なのですが、
それでもなんだか近すぎる気がします・・・。
いえいえ、そんなことより今は音の正体を確認しなくては・・・。
樹の根元にしゃがみこんで音のする方を確認するように
キョロキョロと視線を巡らせていると、何やら30人ほどの
団体さんが見えました。
・・・・仮装大会・・・?
御伽噺に出てくるお城に仕える騎士のような姿の
団体様が目の前におられます。
わぁ・・・何のお祭りでしょうか。
あ、でも見た感じ日本の方ではなさそうですね。
だって、遠めに見ても髪色がとても明るいです。
でも・・・緑、茶、白、赤・・・いろんな髪色の方がいます。
それにみんな身長が大きすぎないでしょうか?
やっぱり仮装大会というのが一番しっくりくるかもしれません。
その騎士の方たちは、そこから去ることはなく、
散り散りにいろんな場所をきょろきょろと見渡しています。
何か落し物でしょうか・・・?
散っていく人たちの真ん中にいた赤髪の男の人は
他の人たちと違った雰囲気の方でした。
じっと見すぎていたせいでしょうか・・・。
ばっちりと目があってしまいました・・・・。
「・・・・っ!?」
ざっざっざっざっ。
ど、どうしてこちらに歩いてくるのですか・・・?
近くまで歩いてきたそのお方は・・・。
とてもとてもお顔がいかついです。
何人の人をその目で殺してきたのですかと問いたい・・・。
いえ、整ったお顔立ちはされているのですよ?
「ここに、いたのか・・・。」
「ふぇっ!?」
ななななななんですかぁぁぁぁぁっ!?
あなたたちの探してたのってもしかして・・・。
いえ、もしかしなくても私ですかぁぁぁっ!?
ひょいっ。
「うきゃぁっ!?」
なななななっ!?片腕に乗せられましたっ!
これってだっこですよね・・・・?
しかも子供抱き・・・。
私、もう15歳なんですよ。恥ずかしいですよっ。
・・・・でもこの方。
でかすぎやしませんか?
私の身長って148cmだったのですが、
この視界の高さってはるかに高すぎる・・・。
たぶんこの人2m以上あるですっ。絶対そうですっ。
「あにゃた・・・だれですかっ!?」
あれ・・・なんですかこの高い声。
それに何か喋り辛いです・・・。
「迎えに来た。四季の姫。」
「・・・はひ?!」
そ、そんなレーザービーム出しそうな目で見ないでください・・・。
シキノヒメ?四季・・・?姫って誰がでしょう?
というかこの赤髪の大きな方、目もワインレッド。
やっぱり外人さんでしょうか?
日本語お上手ですね。素晴らしい発音です。
ああ・・・現実逃避ってとっても素敵です。
「隊長ー。あっ。見つかったのですねっ。よかった・・・。」
少し離れたところから走ってきたのは金色に近い茶髪の男の人。
近づいてきて、私の顔を確認した瞬間その人は足を止めました。
足を止めたというより、固まったと言った方が正しいでしょうか?
手を不自然に上げたまま固まっておられます。
「・・・幼女?え・・・少女のはずでは?」
「・・・知らん。だが、この髪色と瞳。間違えるはずもない。
四季の姫だ。連れて行く。」
『連れて行く。』
・・・・・・・はい?
待ってください。髪色とか瞳の色って・・・。
人違いじゃ・・・?
だって日本人なら黒髪黒目は当たり前でしょうっ!?
揺れる自分の髪を目で追ってもやっぱり黒。
この人たち・・・勘違いしてますーーーーーーっ!?
あわwちょっと楽しくなってきました。
まだまぁかちゃん以外のお名前出てませんねw