森の調査3
―――ルビーの戦闘
おかしい、精鋭とはいえオーク程度に拙者がこれほど苦戦するとは。
「一の太刀!」
「ソードスラッシュ!」
拙者の攻撃に、オークソードファイターもスキルを合わせてくる。ユラ殿のエールがあって相打ちなど、もしかするとオークジェネラルよりも強いのではないか? いや、理由は分からぬが、拙者の動きがエールがかかっているにも関わらず、いつもよりも重い。まるで空気がまとわりつくかのようだ。
「お前は俺がなぶり殺しにしてやるよ!」
「ほぅ、オークは女性を巣に持ち帰ると聞いているが?」
話せる魔物相手と言うのは初めてだが、相手を冒険者と考えればそれほど違いは無いか。ならば、情報を得るチャンスともいえる。
「ちっ、俺達は勝手に繁殖しないように去勢されてんだよ! だからお前は殺した後に食ってやるから安心しろ」
「やはり、所詮はオークか。二の太刀!」
「ダブルスラッシュ!」
「ならば、三の――また邪魔が!」
三の太刀は少しタメがあるせいか、拙者が出そうとすると邪魔が入る。今度は矢だった。
「助かるぜ、オークレンジャー」
「ブフッ、おでのスキルでこの場は全て視えてるんだな」
早くこのオークを倒し、助太刀したいのだが止めをさそうとすると必ず邪魔が入る。この均衡を崩さなければ、人数の少ないこちらが不利になるだろう。
―――ルゥナの戦闘
このオークレンジャーというオークは戦い難いわ。常に私の居場所が分かっている様に矢で攻撃してくるし、近づこうとすればすぐに他の木に飛び移って逃げる。私の飛び道具でも矢で撃ち落すし、命中精度が良すぎるわね。
「そして、何よりも体が重いわ。何をしたの?」
「ブフッ、お前たちは最初からおでたちの罠にはまっているんだで。速射!」
「ちっ!」
私が他の援護に行こうとすると、すぐに矢が放たれる。さらに、あの弓はマジックウェポンなのか矢がいくらでも撃てるようね。さらに、あっちは味方のオークの援護までいしているわ。アキラが思ったよりも耐えてくれているけど、何とかしないと。
―――シルフィの戦闘
「あれー、全く当たらないのですよー」
最初は僕のピアシングルートと名付けられた魔法があたってたんですけど、何故かその威力が弱いんですよねー。さらに今は、当たっている様に見えるのに当たらなくなってますねー。
「くそっ、あのオスめ、吾輩を攻撃するとは不届きな! だが、吾輩は攻撃手段が無いから皆に頑張ってもらうしかないわ」
このオーク、なぜか見てるだけで腹が立つんですよねー。こうなったら、リーフカッターの方で攻撃してみますかー。
「えいっ」
「なんだ? 吾輩の周り中に木の葉が・・・いたたたた!」
さすがにこれは回避できないようですねー。だけど、やはり威力が弱くなってて切れないですねー。これは一旦アキラの方に戻ったの方がいいんですかねー?




