①初連載が終わった
初めての連載が完結した。
2019年8月半ばに投稿し、およそ四年と半年、ほぼ毎日にわたって投稿し続けていた連載が完結した。
完結時の文字数はおよそ620万字になった。
本編だけでも1664話ほどあり、外伝と敵キャラ解説回も含めると、部分数にして1700部分もある。
小説ジャンルはアクションに設定しているが、内容的にはローファンタジー、現代ファンタジーに分類されるかもしれない。
この作品は、いわゆる「なろうテンプレ」が全然含まれていない。転生も無ければスキルも無く、ダンジョンも無けりゃ婚約破棄も無い。タイトルには「勇者」と含まれてはいるが、大勢が連想するようなハイファンタジーな勇者要素はほとんど無い。
チート要素……チート染みた異能力は無くはないが、それでも絶対的な威力を持っているものは極めて少ない。そもそも、そのチート能力を使うのは大抵が敵キャラだった。
およそ、この「小説家になろう」において忌避される要素をこれでもかと言うくらいに満たしている。
ブクマやポイントはともかくとして、最終回まで読む人間さえも作者以外にいないのではないか。そう思われても仕方ないと思うし、なんなら自分も連載中ずっと思っていた。
だがしかし、その自分の予想は、ありがたいことに大外れに終わった。
ブクマやポイントは、これほどまでにテンプレから外れた超長編作品としては大成功な数字をいただくことができた。最終回までお読みくださった読者様も何名かいらっしゃる。本当にありがたい。
最終回までお読みくださった読者様から、楽しんでいただけたかどうか、完結後のご感想で教えていただくのが密かな夢だったが、おかげさまでその夢も叶えることができた。
こうして、無事に自分の初連載は終わりを迎えたわけであるが、まだまだ他にも書いてみたい物語は多く、これからもしばらくは物書きを続けるつもりでいる。達成感で燃え尽きている暇はあまり無い。
それはそれとして、この貴重な四年半の経験はいつまでも大切にしたい。
だからこそ、次なる自分のスタートの前に、あの四年半の思い出を、備忘録としてこのエッセイにしたためておきたい。
そこのあなた。
初めての連載で、非テンプレで、ほぼ毎日投稿で、四年と半年にわたって620万字も書きまくった馬鹿野郎の話に興味はないだろうか。
あるのならば、ぜひとも続きを読んでいってほしい。
ないのならば……まぁそう言わずに、もう1ページだけどうです? 次のページは連載開始時の苦悩やら何やらが載っていますよ。他人の不幸で飯がうまいですよ。