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1日目終了

 琉海の試合の熱気が冷めないうちに次の試合に進んだ。

 一通り一回戦が終わると、二回戦が始まる。

 他の試合をやっている間は休憩できるとはいえ、この大会のシステム上、組み合わせの運は重要そうだ。

 強い相手に何とか勝っても次の対戦相手が余力を残していれば、勝ち目が薄くなってしまうから。

 だが、そんなことは琉海には、関係なかった。

 琉海の二回戦の対戦相手はザドフと同じぐらいの力量。

 二回戦でのオッズは琉海が若干人気だった。

 マグレだろうと思っている者もいるのだろう。

 二回戦でも琉海は一撃で相手を倒し、会場内は大盛り上がりになった。

 二回戦を終え、琉海はティニアたちと馬車で屋敷に戻る。


「ルイ様はすごいですね。私の想像を遥かに超える強さでした」


 ティニアが琉海の戦いぶりに称賛を送る。


「ありがとうございます」


 琉海は頭を下げるだけだった。


「私もルイ様の戦いぶりは素晴らしいと思いました。特に一回戦でのザドフとの試合のあの一撃は、私でも避けれたかどうか」


 アンジュも琉海を褒めてくる。


「あれは、最初に大振りの攻撃をしてきたので、チャンスを拾っただけですよ」


 琉海の言っていることはアンジュも理解できた。

 たしかに、ザドフの初撃は大振りで隙だらけだった。

 だが、それは鎧という盾があったからだろう。

 それだけ防げる自信のあった鎧なら、造るのに使用した金属も硬質の高い物を使っているはずだ。

 そんな鎧を一撃で破壊されるとは思っていなかっただろう。

 アンジュも昨日の早朝に手合わせをする機会があったが、あの時は投げられただけで、力の一端すら見ることができなかった。

 今日の試合で琉海がどれだけ強いのか、片鱗ぐらいはわかったかもしれないとアンジュは思う。

 そして、頭の中で琉海との戦闘を想像してみるが、まず自分では勝負にならないだろうと思う。

 ザドフの斬撃を避けたときの動きは、アンジュのトップスピードより速いと感じたからだ。

 そして、あの掌打は鎧を破壊する威力。

 そんな凄まじい威力を防ぐすべはアンジュにはなかった。

 すべてを躱そうにも速さで負けてしまったら、どうにもできない。

 琉海と速さで勝負できる今回の大会で言うと、予選決勝で当たる、シェイカーだろうか。

 彼は、スピード重視の騎士だ。

 手数で相手を圧倒していくのが、得意の戦闘スタイル。

 シェイカーと戦うことで、琉海の真の力を見ることができるかもしれないと思うアンジュだった。


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