表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
65/195

対策

 ティニアが部屋で悶えているころ、琉海は静華とエアリスと一緒に部屋にいた。

 エアリスはソファに転がっており、向かい側のソファに琉海と静華が座っている。


「俺と握手していたあの男、エアリスはどう思った?」


「遠目で見ていたけど、魔力はシズカよりちょっと少ないかな」


「率直に聞くけど、俺があの男と戦ったら、勝ち目はどのくらいだと思う?」


「うーん、あれがどういう戦い方をするかわからないし、トランサーだったら、その能力次第で強さが変わるかもしれないけど、今わかっていることだけで比べるなら、ルイが勝てる確率は八割ってところかしらね」


「えっ、そんなに!?」


 静華が驚き、声を出す。

 琉海も驚きはあったが、おそらくそのぐらいだろうとも思っていた。

 琉海はあの握手の時、強化の出力を10%以下しか出していない。

 たぶん、あの男はあれが本気ではないにしても、精々50%ぐらいの力は使っていたと思う。


「驚くことじゃないわよ。シズカも琉海と戦ったことがあるからわかると思うけど、ルイの使っている精霊術は普通の魔法より出力が数段上なのよ。同じ魔力量でも、マナを生成できる人間とできない人間では力の差は歴然だわ」


「でも、琉海君の魔力ってそんなに高いように感じないのよね」


「ああ、それはパーティーでも言われたな」


 琉海はレイモンドに言われときのことを思い出していた。


「それは、ルイが半分精霊みたいな状態だからだと思うわ」


「大怪我したときに復元した副作用で、半分精霊みたいな状態なんだっけ」


 琉海は怪我を直してくれたエアリスの当時の言葉を思い出した。


「そうよ。人間は精霊を認知する力がほとんどないのよ。だから、見えるように実体化するのに、多くのマナが必要になるんだけどね」


「え? でも最初から見えていた気がするけど」


「ルイは契約者だったし、魔力も膨大に持っていたから、見えたんだと思うわよ。魔力が高くて素質のある人間はたまに見える人もいるから」


「なるほどね」


「つまり、琉海君は半分精霊だから、魔力が少ないってこと?」


「正確に言えば、魔力が少なく見えてしまうって感じかしら。人間が魔力を感知するのは、体の全体から溢れ出す魔力を察知して、それを自分自身の物差しで測ることで総量を定めているのよ。だから、琉海は体の半分以上が精霊術で構成されたもののせいで、周囲が察知できる魔力量が少なく感じるのよ」


 エアリスの説明に琉海は「なるほど」と頷く。


「ちなみに、ルイの魔力総量はシズカの四倍以上よ」


「「四倍以上!?」」


 静華と琉海の声が重なる。


「え、なんで琉海君が驚いているの?」


「いや、自分の魔力の総量なんてわからないですから」


「わからないの?」


「それは無理もないわよ。まだ、精霊術を覚えて一ヵ月も経っていないし、四倍以上と言ったけど、私が測れる魔力量はそこが限界なだけで、もっと多いと思うわ。魔力に敏感な精霊でこれなんだから、自分自身の魔力とはいえ、人間では膨大過ぎる魔力総量はわからないんじゃない」


「はあ、すごいわね」


 静華はクリューカに魔力のことや魔法のことを一通り教わっている。

 クリューカに魔力の多さを褒められた静華の四倍以上。

 クリューカが知ったら卒倒するだろうと静華は思った。


「話を戻すけど、それだけの差があると、奇策を用いて、ルイの意表を突くぐらいしかできないと思うわ。だから、ルイはどんな状況でも平常心でいれば勝てるんじゃない」


「ありがとう。参考になったよ」


「どういたしまして」


 そのあとも少し雑談をして、解散となった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ