会場入り、そして――
大会の会場は、王宮の近くにある円形闘技場のコロシアム。
開会式はここでやるようだが、ここ以外にも小規模な円形闘技場が三つあるらしく。
注目の選手や身分の高い貴族の代表選手以外は小さいほうで予選を行うようだ。
また、本選は全試合この一番大きい円形闘技場でやるらしく、ほとんどの出場者は、ここで華々しく戦うことを目標にしているとのことだった。
馬車が停車し、琉海たちは降りた。
「まだ、始まる前なのにすごい歓声ですね」
静華が言うように入口からでも多くの人の声が聞こえてくる。
「おそらく、対戦の組み合わせが発表されたんでしょうね」
ティニアがそう言うと、
「私が取りに行ってきます」
メイリは入口へそそくさと歩いていった。
「では、案内は私がいたしましょう」
アルディが先導して、琉海たちを席に案内してくれた。
さすが公爵家。
アルディに案内された場所はコロシアムの一番上段に作られた個室だった。
室内は広く、綺麗な調度品が部屋を飾っている。
会場側は一面ガラス張りになっていて、会場を見下ろすことができる。
舞台となる中央もしっかりと見えるようになっていた。
「こ、こんなところで、観戦するんですか?」
静華が室内のきらびやかさに驚く。
「ええ、他にも王家の人や同じ公爵家の人たちは同じような場所で見ています」
ティニアはそう言ってガラス窓に視線を向ける。
ガラスの向こう側には、同じように部屋となっているところがあった。
なるほど、高い身分の者たちは、皆ここと同じような場所で観戦しているようだ。
「紅茶をどうぞ」
アルディがいつの間にか、紅茶を用意してくれていた。
琉海や静華、ティニアにアンジュは、すでにソファに座ってカップに口を付けているエリザと同じように座った。
紅茶を飲んでほどなくすると、メイリが帰ってきた。
メイリは、丸く包まった一枚の紙を持っていた。
「お待たせしました」
メイリはそう言ってソファの前にあるテーブルの上に広げた。
紙には、あみだくじのように線が引かれている。
トーナメント戦のようだ。
ブロックが12個。
上位12人が本選に出場できるということは、このブロックで優勝した者たちが本選に出場することになるのだろう。
「さてさて、私たちのルイ君はどこかな」
エリザが真っ先に探す。
ティニアやアンジュも端から順番に目を通していく。
そして――
「ありました」
ティニアが見つけたようだ。
琉海の名前の下には、括弧書きでスタント公爵と書かれている。
どこの貴族の代表なのかわかりやすいようになっているようだ。
「あら、これって――」




