始まりの毎日
一日一日が新鮮で
毎日毎日がリセットされて
昨日の事を殆ど覚えてなくて
それでも今日を精一杯生きる
もし明日 今日を忘れてしまっても
一日一日が繰り返しで
毎日毎日を繰り返していて
未来予想は楽しいけれど
昨日を振り返る事はできない
もし明日 消えてしまったとしても
一日一日は短編小説なのに
毎日毎日が連載小説にならない
一日の短編が毎日連続で続いて
だからと言って今日を否定しない
だって 今日を否定したら 僕を否定しているみたいだから
一日一日を大切に生きている
毎日毎日は輝く宝物で
昨日を知らなくても
明日が見えなくても
僕は 今 ここに生きているんだ
消えてゆく記憶を追いかけて
無くなる記憶を手繰り寄せて
僕は自分自身をここに現していく
今日の僕を覚えている人がいる
昨日の僕を教えてくれる人がいる
明日の僕を見ていてくれる人もいる
だから僕は 消えることなく 生きていく
一日一日は楽しくなくても
毎日毎日を生きていれば
その積み重ねが楽しみに変わるんだ
一日一日が幸せじゃなくても
毎日毎日少しずつの幸せが募るにつれて
幸福の破片を寄せ集めて幸せになるんだ
一日一日 毎日毎日
連日連日 繰り返し
一日一日 毎日毎日
連日連日 繰り返す
それが生きていく積み重ねなんだ
それが生きている積み重ねなんだ
証拠で 証で 自分自身の証明なんだ
生きているその足跡に
今ここに 小さなパン屑を落とす
生きているその痕跡に
今ここに か細い糸を垂らしておく
そうして生きていく事で
僕は 誰かの心に残るかもしれない
そんな小さな期待を胸に
今日も一日 今日を精一杯生きる
誰かに指図される訳ではない
誰かに命令される訳でもない
誰かに付き従う訳でもなく
誰かの後を追い回す訳でもない
僕は 僕で 僕を 今日 一日
生きていて そして 生きていく
小さな命の小さな話だろうけど
それでも 僕の大事な命の話
一日一日が新しく
毎日毎日を振り返りはしない
昨日の事など覚えてなくても
今日を精一杯生きる事は出来るんだ
もし明日 今日を忘れてしまっても
一日一日リピートされて
毎日毎日削除されてはいるけれど
未来予想は楽しくて
昨日よりも明日を見よう
もし明日 消えてしまう運命だとしても
それが 生きている 小さな 命の
役割だと思うから
