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百合娘の誤算  *母親視点

初めは人とのスキンシップに飢えているんだと思った。

小さいころ私たち夫婦が仕事が忙しくてかまってやれなかったから

その埋め合わせとして侍女にじゃれ付いているのだと。

しかし私の娘はどうやら百合というものらしい。

はあ、なんでこんな子に育ってしまったんだか。

いえきっかけはあきらかよね。

忌々しいあの事件

娘が男にトラウマを持つようになったあの事件。

あの事件から娘は男を恋愛対象に見るどころか近寄りたくもなかったはず。

だけどあの子はなんだかんだと文句は言うけれどパーティには出ていたわね。

そうやってがんばっているのを見たから娘のわがままも聞いてきた。

あまり大きくないけど別館を立てて、侍女も娘の基準で新しく雇った。

ああそういえばコックも別に雇ったわね。

今思えばその子たちみんなきれいどころばっかだったわね。

それに今思い出すと普段の行動もおかしかったわね。

侍女に抱き着くのは当たり前。

あああの胸の大きい子なんて言ったかしら?

まあその子の胸に顔をうずめたりもしてたわね。

そういえば前に侍女が起こすときは額にキスをするとか言ってたわね。

しかもしなかったら寝ぼけたふりをして捕まえられてはなしてくれないとか。

はあ過去の私はなにをしていたのかしら。

これにもっと早く気づいていれば男に恋愛感情を持つのは無理でも

こんなにひどくなっていなかっただろうに。

はあ、侍女が

「お嬢様が掃除中によく邪魔をしてくるんです。」

と言ってきたことがきっかけなんて間抜けすぎる。

大体侍女たちも私より接する機会が多いのに気付かなかったのかしら!

いいえこれは責任転嫁ね。

もし思っても あなたの娘は百合なんですけど なんて貴族の私に言えるわけないものね。

あとで聞いてみたら侍女の間でも百合じゃないかって

噂自体は冗談の一種としてだけどあったみたいだし。

よしきめたわ!これからは娘に積極的にかかわっていきましょ。

男性恐怖症も直させるわ


「まずは縁談でも持ってきましょうかね」

侍女たちのうわさは母親が流したのではなく自然に発生したものでした。

そして娘にかかわろうと決めた母親

そこで縁談を持っていくというのはさすが貴族ですね。

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