百合娘の楽園 *侍女視点
私がお仕えするお嬢様はとてもかわいらしい方です。
本来結婚適齢期の女性にかわいいというのは失礼かもしれませんが、
お嬢様は言われて喜んでいるようなのでいいでしょう。
そのお嬢様ですがとても体が弱いです。
体の線も細く背も高くはありません。
同じ女としては細いのはうらやましいのですがお嬢様の場合はもっと太ってほしいと思います。
いえ悪口ではなくあの細い体を見てますと心配になってくるのです。
お嬢様は小食でほんとにそれで足りるのかと思うぐらいお食べになりません。
なんでも胃が受け付けないそうです。
さてそのお嬢様ですが少し困っていることがあります。
お嬢様はいたずら好きでして
掃除の途中によく抱き着いてこられるのです。
そしてそのまま抱きついて離れてくださらないのです。
抱きつかれること自体はいやではないのですが、
掃除ができなくなるので困っています。
引きはがそうともするのですがお嬢様の体が細く、
力を入れてもいいのかと迷ってしまい引き離すことができません。
そのまま胸をもまれたりするのも恥ずかしいですし。
ちなみにお嬢様の胸は・・・
まあその体に似合ってと言いますかなんと言いましょうか、
まあこがらです。
なのでうらやましいのでしょう。
だからそれについては我慢することにしています。
それにお嬢様は甘えん坊なところもあります。
朝は額かほっぺにキスをしないとおきてくれないのです。
お嬢様の顔を近くで見るとドキドキします。
そしてお嬢様にキスをした後起きると必ずおはようと微笑んで言ってくれるのです。
この時間は朝の至福のひと時です。
こんなにお嬢様が甘えん号なのにも理由があります。
お嬢様の幼いころに起こった事件と両親とあまり会えないことです。
事件の後お嬢様は必ず誰かの近くにいるようになりました。
そんなときにも両親は忙しかったらしく全然お嬢様に会いに来ませんでした。
何ていう人たちでしょう。この人でなし。あなた達におやのしかくなどないわ!
っ 取り乱してしまい失礼しました。
お嬢様のご両親は重要な地位についているためたとえお嬢様に悲劇が起ころうと逢いに来るのはできなかったのです。
その寂しさを埋めるようにお嬢様は侍女に甘えていらっしゃるのです
そして両親には文句を全然言いません。
なんとけなげな
さあそんな甘えん坊なお嬢様を今日もおこしに行きますか
べっべつに額にキスしたいからこの役目をほかの侍女たちから奪ったりなんてしてませんから。
この侍女さんも微妙に百合入ってますが、
基本的には小動物をかわいがる感じです。