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百合娘と騎士様のお父さん

十月十六日誤字修正

母親に話は(半分失敗だけど)つけたので、今度は騎士様の父親と話しをつけるべく騎士様の家にアポイトメントをとらずに向かう百合娘。

普通こういう時はちゃんととってから行くのですが要件が騎士様の秘密についてなのであえてとらずに行きました。

まあアポイトメントを取るのがめんどくさかったというのもありますが。


騎士様の家で門番に用があると伝えてもらいしばらく待っていると、

門番が

「お入りください」

と予定通り通してくれました。

百合娘はアポイトメントを取らないでよかったので よっしゃ と楽ができることを喜んでいました。


さて百合娘は応接間でしばらく待っていますと、

騎士様のお父さんが出てきました。

この騎士様のお父さん百合娘にとってはお義父さんなのでそう呼ぶことにしまた。

「お義父様、

 まずは先に訪問のお知らせしていなかったことをお詫び申し上げます。」

「いや、いいって娘の話だろ?

 あと呼び方は好きにしていいよ。

 一応お義父さんだけど身分的にはそっちが上だ。

 今回は秘密の話だからこの口調でもいいだろうが普段はこっちが敬語使わないといけない立場だし。」

騎士様のお父さんどことなく固い騎士様と違ってかなり気軽です。

しかも挨拶の前に騎士様の秘密の話にはいるという率直さ、

貴族とはとても思えません。

百合娘は楽でいいなあと気に入りました。

「じゃあおっちゃんさっそく話に入るけど騎士様ってなんで今も男の振りしてるの?」

そして好きにしていいといわれてすぐにおっちゃんと言う百合娘、

とても貴族にはry

「いやおっちゃんはないだろう。

 後、娘から聞いてないのか?」

さすがにおっちゃん呼ばわりはいやなようです。

「だって好きに呼べばいいって言ったじゃん。

 いや陛下に言われたときにばらしとけばよかったんじゃって思って。」

「そりゃ言ったけどおっちゃんはないだろうおっちゃんは、

 娘が緊張のあまりそこで入りますって答えちまったんだよ。

 親と相談してみますがとか付け加えてくれてたらことわれたんだがなあ。」

「男に二言はないでしょ。

 それは無理でしょう。まだ騎士様も若かったんだから。

 それで今の話だけどどうする。わかってると思うけど、

 私の両親には騎士様のことばらしてないよ。」

「ぐぬぬ、まあいい好きによべや

 まあそれはわかってるんだがなあ。

 ああ知ってる。多分息子の出世待ちだろ。」

この二人いろんな話が同時並行しすぎです。

騎士様の秘密はばれると、

陛下をだましたってことになるので結構重大ごとなのですが、

オッチャンと呼ぶとか呼ばないとかなめているんでしょうか?

「いやあ話が早いね。楽でいいよ。さすがおっちゃん伊達に年はくってないねえ。

 あと私たち夫婦がラブラブだって世間に知らしめる作戦だよ。」

「褒めるのはいいが歳のことは余計だからな。

 けどその作戦は娘が認めんのか?

 あいつマジ頭固いぞ。」

「実際もういい年じゃん。騎士様の弟に家督譲ったら?

 ふふーん、騎士様はもう私にメロメロだよ。」

「まだまだ現役じゃ、あほ

 あーあいつ純粋だからな。コロッといっちまったか。

 というかそういうお前さんはどうなんだよ女同士だろ?」

「いや騎士様のことばれたら責任重いよー。陛下のことだけじゃなくて私とも結婚しちゃってるし。

 コロッといったよ。悪い人にだまされないか心配だよー。

 私は全然大丈夫だよ。むしろどんとこいだよ。」

この二人何この話題を同時に話すのでしょう?

というか話がだんだん流れて行ってます。

そんな話はまだまだ続くようです。

「あーめんどいなあ。お前の家何気に名家だからなあ。

 お前が悪い人だろ。娘を百合に洗脳して

 ってお前が百合って噂ほんとかよ!」

「まあそこらへんはどうでもいいんだけどねえ。

 洗脳じゃないよ。ふたりは愛し合ってるんだよ。

 ノーコメントで。」

「家督の話をどうでもいいで流すなよ。

 まあいいんだが

 お熱いことで

 っで俺もまだまだ仕事が残ってるんでいい加減話を戻すが作戦は了解だ。

 んで俺なんかすることあんの?」

「んー特にはないかな、しいて言えば私の旦那様が動きやすいようにサポートと、

 出世するための根回しと私たち夫婦のラブラブさについてうわさを流すのとかぐらいかな?」

「いやぐらいとかいっときながら多すぎだろ。

 まあ了解だ。うちも家がかかってるんだ協力はするさ。」

「んっ用件はこれで終わりだね。

 もう帰るけど何か言っとくことある。」

というと騎士様のお父さんは居住まいを正し


「娘を頼む」


とだけ言って部屋に戻っていきました。




百合娘は帰りの馬車の中

「おっちゃんいい人だったなあ。

 ほんとうちの父親と大違い。」

と全然会わない自分の父親と比べてしまい悲しくなったのです。

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